(左)虫倉山山頂からの北アルプスの展望。(右)虫倉山山頂から戸隠連山、高妻山。
飯縄山稲丘神社の鳥居1040-1045鞍部-1110展望台(1310ピーク)1117-1138大洞山(1345三角点)-1150山系最高峰1155-1208不動滝コース合流-1218虫倉山1300-1310不動滝コース分岐-1328山系最高峰1332-1352大洞山-1402展望台1412-1432鞍部-1436鳥居前広場
旧中条村(長野市に合併)が誇る里山「虫倉山」。様々な登山道が通じて、古くから愛されてきた山であることがわかる。南の不動滝や東の岩井堂峠から登ったことがあったが、西の大洞コースと呼ばれる道はたどったことがなかった。以前、不動滝に下るときに「日本記」という下山地を示す標識を見てその地名に興味を覚えたが、足の長いコースという印象があった。
「大洞コース」のスタートを大洞池としているガイドブックが多いけれど、飯縄山(稲丘神社)を経た東側の鞍部まで車を入れれば少し短縮できる。小川村中心部から鬼無里に抜ける県道を進み、日本記バス停から県道401号へ右折。途中の標識に従って味大豆(あじまめ)集落に入る。その奥にある味大豆十二神社の前を通る、舗装されているが細い道を山間に進んでいく。今回省略した飯縄山山頂の稲丘神社の鳥居があることろで舗装は終わり、車2~3台置ける広場がある。ここに車を置いて歩き始める。
広い林道をそのまま進めばすぐに峠状の鞍部に出て、右の杉林の中の山腹に取り付く。最初から九十九折の急登が続くが、尾根は次第にかたちを整え、道は尾根上を進む。再度しばしの急登で1310m小ピークに到達。右手に少し進むと後立山の展望が開ける。ここからはアップダウンはあるものの快適な稜上の道となる。足元には小さな花が見られる。
鞍部を経て登り返すと三角点のある1345ピークで、登山道から右の踏み跡に入ったところに「大洞山」の山名標と三角点がある。ぶなの木も見られる自然林にときどきカラマツが混在する林相。ヤシオツツジがときに彩りを添える。新緑の山は気持ちが良い。緩やかにコブを超えて1391mのこの山系最高峰の小ピークに到達(虫倉山は最高峰ではない)。ただ、右手の踏み跡に入っても標識もなくどこが最高点なのか判然としない。
(左)登山道で見られたヤシオツツジ。(右)虫倉山系の最高点は樹林帯の中で判然としなかった。
少し進むと左が開け、戸隠・黒姫・飯綱が見慣れぬ角度で姿を見せる。その先は整った美しいカラマツ林の中を進む。不動滝からの登山道と合流して、しばしの登りで虫倉山山頂へ。この山に登るには少々季節はくだりすぎているが、雲が多く風もあるのでそれほど暑くないのが救い。いつもどおり、北アルプスのほぼ全景と戸隠・飯綱方面が一望に見渡せる。南の筑摩山地の先と東の善光寺平の向こうは雲に覆われてはっきりしない。雪をまだ残した後立山の鹿島槍や五竜がやはり展望の主役だろう。下山は往路を戻る。適度な間隔でピークがあってアクセントとなり、歩きやすいコースだと思った。
ラベル:虫倉山