黒川牧場内・駐車場1010-1040稜線にのる-1100二児山東峰1110-1125二児山西峰1155-1215稜線にのる-1230稜線からくだる-1300駐車場

(左)区画もされた駐車場がある黒川牧場上部の登山口。(右)歩き始めた道から、左手奥に二児山西峰。
二児山はずっと心の片隅に引っかかっていた山だった。長野市にいると南信の山のことはあまりよくわからないのだけれど、登山ガイドには「登山道は踏み跡程度」と紹介されていて玄人好みの山という感じだった。それが最近の情報では、しっかりした道がつけられたことを知った。
大鹿村の中心部から細く急カーブが続く舗装道をたどって黒川牧場へ。以前はその入口から歩いたようだが、牧場内をダートの道が上部まで通じている。池のほとりの終点にはきちんと駐車場が整備されている。ここから、牧場上部の笹原の中の道を歩き始める。軽自動車なら走れそうな作業道が続く。笹原を過ぎると道沿いには切られた樹木や倒木が多く、なんとなく殺伐とした風景に。前方には二児山西峰が見える。
この道はおおむね稜線の左(西側)の山腹をたどって行く。途中で稜線上に登る道はないか探しながら歩いているうち、30分ほどで右手に大きな露岩があらわれ、その先に右手に赤テープと稜線にのぼる道。稜上に続く道は苔むした針葉樹の樹林帯の中。最後の急登をこなせばあっけなく二児山東峰山頂。晴れていれば、白峰三山ものぞむ展望があるらしいが、あいにくの曇天で展望は目の前に西峰が見えるくらい。そうしているうちに小雨が落ちてきた。

(左)二児山東峰山頂。晴れていれば南ア方面の展望があるようだが。(右)針葉樹林に囲まれ神秘的な西峰山頂。
西峰へはいったん鞍部に下り、その鞍部から右手に赤テープを探しながら倒木が多い踏み跡を登る。西峰の山頂は鬱蒼とした針葉樹林に囲まれ神秘的だが展望は皆無。鞍部に戻り、そのまま右(南)に作業道を進む。途中、露岩の箇所から今度は稜上の登山道をたどって、黒川牧場上部の駐車場まで戻った。途中、足元は苔が覆い足を置くのもためらわれる場所も。道が整備されたとはいえ、1時間程度で登れる山になってしまったことを喜ぶべきか、悲しむべきか。しかし、登山口の牧場上部の雰囲気や苔むした針葉樹林帯に続く登山道など、(そして晴れていれば展望も)捨てがたい山ではないだろうか。