イノコ沢橋登山口905-954三角点(1429m)959-1053[標高1800プレート]1058-1122坊主岳山頂1220-1309三角点(1429m)1314-1345登山口
(左)大きな案内板がある奈良井ダム湖畔の登山口。(右)1429m三角点は樹林の中。
山頂からの展望は素晴らしいようだが、以前のガイドブックには深い笹ヤブの急登が続くと書いてあった。しかし、調べると数年前に笹刈りされてしっかりした道がついているとわかった。連休初日、国道19号を南下して、鳥居トンネルの手前を左折する。奈良井ダム湖の畔を走ると、イノコ沢橋の手前に「坊主岳登山道」という大きな案内板。左に入れば3台ほどの駐車スペースがある。2台の車が先着していた。途中、2人の単独行者とすれ違った。
すぐ脇にある登山口から、ジグザグにひと登りすれば石祠が並ぶ場所に出る。その先は赤松の尾根を直線的に急登。巻道の踏み跡が錯綜するが、赤テープを見て尾根上を進む。周囲は赤松から新緑の唐松へと変わっていく。勾配が緩み樹林の中の1429m三角点にたどり着く。しばらくは穏やかな道が続き、気持ちよく歩ける。両側は背の高い笹だが、しっかり切開かれている。唐松と熊笹の道はやや左に曲がり、木の間越しに左に見えていた坊主岳山頂は正面に見えるようになる。
(左)登山道脇にはカンバ類が多い。(右)ところどころ標高を示すプレート。標高1800mあたりは針葉樹も混在。
傾斜は少しずつ増してカンバ類の木々が多くなる。木枝に100mごと標高プレートがあり目安になる。標高1600mのプレートを過ぎ、赤テープのルートが岩頭を左に巻くと尾根は痩せてやや勾配は緩むが、その先は急登が続く。残置ワイヤーがある標高1700m付近からコメツガなど針葉樹が混在するようになる。標高1800mのプレートを過ぎると、木々の間からところどころで展望が開ける。振り返ると中央アルプスの眺め。
最後はこれまで以上の急登が続くが、残りはわずか。石に書かれた「あと10分」の文字が励みになる。右手の仏谷から微かな踏み跡が合流すると、一気に展望の笹原に飛び出す。わずかに歩けば、祠と三角点のある坊主岳山頂に到着する。前方の1961ピークまで笹原の稜線が続いているが、踏み跡は途絶えがち。今日はここまでとする。
(左)坊主岳山頂の祠は西を向く。写真左端には山頂を雲に隠した乗鞍岳。(右)坊主岳山頂から中央アルプス方面。
山頂からの展望は360度。主役はやはり南に見える木曽駒はじめ中央アルプスだろうか。その右に御嶽、乗鞍。祠もそちらを向いている。東方向の伊那谷と南アは、雲にかすんでいる。南東側の目の前には仏谷のピーク、その右に経ヶ岳、左に黒沢山。今日は風が冷たくて雲が多かったが、1時間近くも展望を楽しんでから往路を下山した。急登は多いが笹刈りされて歩きやすく、随所に赤テープもあり道を間違える心配もない。登山口に備え付けのノート脇には、年間登頂者は300人程度と書かれていた。
(左)坊主岳山頂から南東には仏谷ピークが大きい。右に経ヶ岳、左に黒沢山が見える。