米子駅720=(日本交通バス)814大山寺バス停820-(夏道登山道)-853二合目-933行者別れ(五合目上)-946六合目953-1026八合目-1048大山(弥山)山頂1130-1153八合目-1231行者別れ(五合目上)-1258堰堤下-1332大神山神社-1344大山寺-1355大山寺バス停1450=(日本交通バス)1544米子駅
(左)大山寺バス停と背後に大山。(右)はじめはブナの新緑の中を登る。
山陰での所用があり、せっかくだから伯耆の名峰・大山に登ってこようと邪な考えをおこし、なんとか日程を調整して百名山登山が実現した。登山したのは平日だったが、それでも驚くほど多くの人が登っていた。
米子駅からのバスが1時間弱で登山口の大山寺バス停まで運んでくれる。大山寺へ向かう参道から途中で右折し夏山登山道入口へ。左折して杉林の石段状の道を登る。右手に阿弥陀堂を見れば足元は細丸太の階段へと変わっている。この階段は延々と八合目付近まで続く。周囲は美しい新緑のブナ林だが、つらい登りが続く。足元には石がゴロゴロとしてくる。四合目の先は特に急登。五合目のすぐ先で行者谷のルートを合わせる。
(左)避難小屋のある六合目で展望が開ける。(右)八合目を過ぎれば左手はザレた斜面となり、その際を木道が進む。
ナナカマドなどの低木が多くなり、尾根も痩せてきてときどき展望が開けるようになる。六合目には避難小屋があり、ザレた山頂北壁が見渡せる。5月なのに今日は真夏のような暑さ。七合目からは日差しを遮るところのない、炎天下の急登。ときどきそよぐ風が気持ちいい。八合目の先で傾斜は緩み、稜線に出る。左側はザレていてその際に木道が続く。周囲はダイセンキャラボクの群生地。山上台地の広がりが気持ちよい。
(左)山上の広がりが気持ちよい木道。九合目付近。(右)弥山山頂から剣ヶ峰を望む。
草地の中に続くゆるやかな木道を登っていけば、前方に山頂避難小屋が見える。道は二分するが、どちらをたどっても大差はない。到達したのは弥山と呼ばれるピークで、現在の通常登山ではここが大山山頂とされている。山頂部も木道で覆われている。最高峰の剣ヶ峰は前方に見えるけれど、ザレたナイフリッジを歩くのは危険。展望は360度。ただ、あまりの気温の高さに周囲の山々や、振り返れば見えるはずの日本海もぼんやり霞んでいる。
(左)弥山山頂直下には避難小屋があり、売店も営業していた。眼下に望めるはずの日本海は霞んでいる。(右)下山路は行者谷方面のルートをとる。ブナの美林が続く。
下山は南側の木道から石室や池の脇を通り、山上部の風景を楽しんでもとの道に合流。途中の行者谷別れから行者谷方面へと下った。この道は人も少なく、ゆっくりと美しい樹林帯の中を歩くことができた。ブナの美林を階段状に急降下してから、ジグザグに下って堰堤の下に出る。右上に元谷避難小屋が見え、さらにその向こうには崩壊が著しい、迫力ある大山の北壁を望むことができた。
堰堤の下をトラバースし対岸の林道から左手に入れば、沢沿いの美しいブナやミズナラの林の中、穏やかな道が続く。ユートピア小屋への分岐を過ぎ、すぐに大神山神社奥宮の境内へ。大山寺にも立ち寄り下っていけば、大山寺バス停にたどり着く。ブナ林やキャラボクなど植生が非常に豊か。信仰の色合いも強く、同時に、ふだん登山をしない人にも親しまれているようで、懐の深さを感じさせる山だった。
(左)堰堤から大山の北壁を望む。
[参考]米子駅~大山寺 日本交通バス 片道720円
2016年05月23日
2016年05月14日
小八郎岳~烏帽子岳(松川町/飯島町)
鳩打峠登山口810-830巻道分岐-857小八郎岳903-913巻道合流-1000烏帽子岳展望地-1020七合目(飯島ルート分岐)1027-1055八合目(大岩の上)-1133烏帽子岩-1138烏帽子岳山頂1243-1307八合目-1338七合目-1348烏帽子岳展望地1353-1420巻道入口-1438尾根道合流-1458鳩打峠
(左)鳩打峠登山口。この下に大きな駐車スペースあり。(右)小八郎岳山頂。四阿があり四方の展望が広がる。眼下に伊那谷、反対側には烏帽子岳。
烏帽子岳という名の山は各地にあるが、今回目指すのは伊那谷に突き出た中央アルプス前衛の山。松川町の鳩打峠から小八郎岳を経て登る。中央道・松川ICからは途中、各所に案内板があり舗装林道を迷いなくたどって鳩打峠に到着。登山口下には10数台ほどの駐車スペースがある。林道をわずかに進んだところから登山道に入る。
赤松の尾根道は、ときにジグザグを繰り返し歩きやすい傾斜で続く。右手の尾根にのる地形のすぐ先で左に巻道を分け、小八郎岳に向かってまずは直登。ササユリ絶滅危惧種の案内板が各所に。唐松林の中、右手の岩場へ踏跡を何回か分け、緩急を繰返し尾根を登る。最後は右に急登で四阿がある小八郎岳山頂へ。展望が開け、目指す烏帽子岳の姿が見え、反対側に伊那谷が眼下に、その向こうに南アルプスは雲に霞む。
(左)山頂まで1/10ごとに表記がある。ここでやっと5/10。(右)尾根が右に曲がったところで左手に烏帽子岳が見える。
小八郎岳から下り巻道合流の後は、緩急あるものの概ね緩やかな道が続く。ミツバツツジも咲き、落葉樹や唐松の新緑に少々ほっとするところ。道の笹はきれいに刈られているけれど、左右に背が高いところも。1/10ずつの表記が各所にあり、5/10(五合目)を過ぎて傾斜が急に。道が右折した先で、左手に烏帽子岳山頂が望めた。足元にはイワカガミが咲く。左手は岩場や崩壊地で、その際のヤセ尾根を急登。ブナやダケカンバが見られると、樹林の中の七合目(セギナギの頭)にたどり着き、右から飯島ルートが合流する(案内標識あり)。
(左)七合目(セキナギの頭)。飯島コースが合流。(右)ブナ林の登りから岩がちな針葉樹林帯の急登へ。
針葉樹の中を緩やかに進んだ後、左手は崩壊地となり、右側を巻いたり際を直登する。針葉樹林帯やブナの美林の中の急登が続き苦しいところ。その先はいくつかの大岩をいずれも左下から巻きながら登りが続く。最後はロープや鎖のある岩場を登って烏帽子岩と山頂の間に出る。右手の烏帽子岩の上に立てば眼下に伊那谷、前方には雲の中に南アルプス。正面は塩見・赤石あたりか。
左に進めばすぐに烏帽子岳山頂。360度の展望だが、正面に広がる中央アルプスの景色が素晴らしい。左に安平路・大島山あたりから、越百を経て南駒、ずっと右に空木あたりまで。山頂部は雲に隠れていたが次第に晴れてきた。1時間も山頂でこの景色を楽しんでから下山した。途中出合った登山者は10組ほど。思ったよりも多くの人に登られているようだ。下山時は小八郎岳下の巻道を利用した。下山後は松川IC近くの、まつかわ温泉「清流苑」(入浴400円)で汗を流して帰路についた。
(左)烏帽子岳山頂から中央アルプス展望。左端は越百、中央は仙涯嶺の後に南駒、右に赤梛。
(左)鳩打峠登山口。この下に大きな駐車スペースあり。(右)小八郎岳山頂。四阿があり四方の展望が広がる。眼下に伊那谷、反対側には烏帽子岳。
烏帽子岳という名の山は各地にあるが、今回目指すのは伊那谷に突き出た中央アルプス前衛の山。松川町の鳩打峠から小八郎岳を経て登る。中央道・松川ICからは途中、各所に案内板があり舗装林道を迷いなくたどって鳩打峠に到着。登山口下には10数台ほどの駐車スペースがある。林道をわずかに進んだところから登山道に入る。
赤松の尾根道は、ときにジグザグを繰り返し歩きやすい傾斜で続く。右手の尾根にのる地形のすぐ先で左に巻道を分け、小八郎岳に向かってまずは直登。ササユリ絶滅危惧種の案内板が各所に。唐松林の中、右手の岩場へ踏跡を何回か分け、緩急を繰返し尾根を登る。最後は右に急登で四阿がある小八郎岳山頂へ。展望が開け、目指す烏帽子岳の姿が見え、反対側に伊那谷が眼下に、その向こうに南アルプスは雲に霞む。
(左)山頂まで1/10ごとに表記がある。ここでやっと5/10。(右)尾根が右に曲がったところで左手に烏帽子岳が見える。
小八郎岳から下り巻道合流の後は、緩急あるものの概ね緩やかな道が続く。ミツバツツジも咲き、落葉樹や唐松の新緑に少々ほっとするところ。道の笹はきれいに刈られているけれど、左右に背が高いところも。1/10ずつの表記が各所にあり、5/10(五合目)を過ぎて傾斜が急に。道が右折した先で、左手に烏帽子岳山頂が望めた。足元にはイワカガミが咲く。左手は岩場や崩壊地で、その際のヤセ尾根を急登。ブナやダケカンバが見られると、樹林の中の七合目(セギナギの頭)にたどり着き、右から飯島ルートが合流する(案内標識あり)。
(左)七合目(セキナギの頭)。飯島コースが合流。(右)ブナ林の登りから岩がちな針葉樹林帯の急登へ。
針葉樹の中を緩やかに進んだ後、左手は崩壊地となり、右側を巻いたり際を直登する。針葉樹林帯やブナの美林の中の急登が続き苦しいところ。その先はいくつかの大岩をいずれも左下から巻きながら登りが続く。最後はロープや鎖のある岩場を登って烏帽子岩と山頂の間に出る。右手の烏帽子岩の上に立てば眼下に伊那谷、前方には雲の中に南アルプス。正面は塩見・赤石あたりか。
左に進めばすぐに烏帽子岳山頂。360度の展望だが、正面に広がる中央アルプスの景色が素晴らしい。左に安平路・大島山あたりから、越百を経て南駒、ずっと右に空木あたりまで。山頂部は雲に隠れていたが次第に晴れてきた。1時間も山頂でこの景色を楽しんでから下山した。途中出合った登山者は10組ほど。思ったよりも多くの人に登られているようだ。下山時は小八郎岳下の巻道を利用した。下山後は松川IC近くの、まつかわ温泉「清流苑」(入浴400円)で汗を流して帰路についた。
(左)烏帽子岳山頂から中央アルプス展望。左端は越百、中央は仙涯嶺の後に南駒、右に赤梛。
2016年05月03日
傘山(飯島町)
町民の森登山口920-1004林道から登山道へ-1021第二展望台1024-1040第三展望台-1048傘山山頂1138-1152第二展望台-1203林道に出る1207-1238登山口
連休なので家内を連れての登山。比較的簡単に登れそうな山を探して、思いついたのが飯島町の傘山。最近、整備もされているようなので安心して登れそうだ。
(左)登山口の林道ゲート。手前に広い駐車場がある。(右)第一展望台から中央アルプスの眺め。右端は傘山の山頂部。
飯島町中心部から西方の山中に入り、ダートの林道をしばらく車で走って町民の森へ。林道ゲート前には車20~30台分ほどの広い駐車スペースがある。傍らには仮設WCも。ここが登山口。しばらくは林道を歩く。周囲は整備されたヒノキ林から唐松林へと変わる。40分ほど歩けば、正面に南駒ケ岳あたりの中央アルプスの展望が開ける。右手には傘山の山頂部も見渡せる。丸太でつくったベンチなどが置かれている第一展望台があり、道標に従って林道から右手の登山道に入る。
(左)林道から登山道へ。(右)伊那谷側の展望が開ける第二展望台。
登山道は終始、落葉樹の多少混在する新緑の唐松林の中を進む。ヤシオツツジを見ながらの急登の後、傾斜が緩めば右手(東側=伊那谷側)が開けた第二展望台。左にトラバースし右手の尾根に登り、再び左にトラバース。このあたりは足元を黄色や紫の花が彩る。ミツバツチグリやタチツボスミレか。中央アルプス側の展望が開ける第三展望台を過ぎれば、ブナやミズナラの大木も見られるようになる。
そこからはわずかな登りで傘山山頂に到着。山頂からは東側が切開かれて、伊那谷をはさんで南アルプスのほぼ全貌を見渡すことができる。左端の鋸岳・甲斐駒から、右へ仙丈・白根三山・塩見・赤石・聖。西側は木々の間に空木岳が大きくのぞめる。風が強く寒いくらいだ。展望を楽しんだ後、往路を下山した。
(左)唐松林の中、花々が彩を添える場所も。(右)傘山山頂からの南アルプスの眺め。
地元でも最近力を入れて整備をしている様子がうかがえる山。ふたつのアルプスの展望と新緑の唐松林が気持ちのよい里山で、意外と簡単に登ることができた。御嶽山コースの方が、登山道のレベルは少し高いと聞いたが。
(左)傘山山頂からの中央アルプス・空木岳方面の眺め。
連休なので家内を連れての登山。比較的簡単に登れそうな山を探して、思いついたのが飯島町の傘山。最近、整備もされているようなので安心して登れそうだ。
(左)登山口の林道ゲート。手前に広い駐車場がある。(右)第一展望台から中央アルプスの眺め。右端は傘山の山頂部。
飯島町中心部から西方の山中に入り、ダートの林道をしばらく車で走って町民の森へ。林道ゲート前には車20~30台分ほどの広い駐車スペースがある。傍らには仮設WCも。ここが登山口。しばらくは林道を歩く。周囲は整備されたヒノキ林から唐松林へと変わる。40分ほど歩けば、正面に南駒ケ岳あたりの中央アルプスの展望が開ける。右手には傘山の山頂部も見渡せる。丸太でつくったベンチなどが置かれている第一展望台があり、道標に従って林道から右手の登山道に入る。
(左)林道から登山道へ。(右)伊那谷側の展望が開ける第二展望台。
登山道は終始、落葉樹の多少混在する新緑の唐松林の中を進む。ヤシオツツジを見ながらの急登の後、傾斜が緩めば右手(東側=伊那谷側)が開けた第二展望台。左にトラバースし右手の尾根に登り、再び左にトラバース。このあたりは足元を黄色や紫の花が彩る。ミツバツチグリやタチツボスミレか。中央アルプス側の展望が開ける第三展望台を過ぎれば、ブナやミズナラの大木も見られるようになる。
そこからはわずかな登りで傘山山頂に到着。山頂からは東側が切開かれて、伊那谷をはさんで南アルプスのほぼ全貌を見渡すことができる。左端の鋸岳・甲斐駒から、右へ仙丈・白根三山・塩見・赤石・聖。西側は木々の間に空木岳が大きくのぞめる。風が強く寒いくらいだ。展望を楽しんだ後、往路を下山した。
(左)唐松林の中、花々が彩を添える場所も。(右)傘山山頂からの南アルプスの眺め。
地元でも最近力を入れて整備をしている様子がうかがえる山。ふたつのアルプスの展望と新緑の唐松林が気持ちのよい里山で、意外と簡単に登ることができた。御嶽山コースの方が、登山道のレベルは少し高いと聞いたが。
(左)傘山山頂からの中央アルプス・空木岳方面の眺め。
早太郎温泉[こまゆき荘](宮田村)
傘山からの下山後は駒ヶ根方面に車を走らせ、早太郎温泉[こまゆき荘]で汗を流す。早太郎温泉といえば木曽駒ケ岳登山などの後に立ち寄る定番の温泉だが、有名なのは以前入ったことがある「こまくさの湯」。この日も連休中とあって「こまくさの湯」の駐車場には多くの車がとまっていた。
太田切川を挟んで北側は宮田村になるのだが、そちら側にあるのが「こまゆき荘」。入口に宮田村農業体験実習館と書かれていて、そんな位置づけのせいなのだろうか、華やいだ雰囲気は少なく入浴客も多くはない。露天風呂などはないものの、内湯からは窓越しに南アルプスの山並みが見渡せる。なかなかの展望だと思う。湯は循環ではあるが、南信方面に多いトロトロ感のある湯で、悪くないと思った。(おとな入浴:520円)
2016年05月02日
戸隠植物園・大谷地湿原(長野市)
(左)戸隠植物園・入口付近。戸隠連峰に残雪はほとんど見られない。(右)戸隠植物園・水芭蕉園。
今年は水芭蕉を見に行っていない、と思って調べたら牟礼水芭蕉園はもう見頃を過ぎていた。戸隠や斑尾がちょうど見頃。鬼無里はこれから。連休で混雑しているとは思ったが、戸隠植物園に出かける。
奥社は混雑しているようで、戸隠スキー場駐車場からのシャトルバスも運行されている。植物園の駐車場なら入れるかと思ったが満車状態。なんとか、わずかなスペースを見つけて車を滑り込ませる。水芭蕉園を中心に植物園内を一周した。水芭蕉はちょうど見頃。リュウキンカは以前はこんなに咲いていただろうか。多くの人が木道を歩きカメラを構えていた。
長野市街への帰路に大谷地湿原にも立ち寄って、周遊路に沿って一周歩く。飯縄山を背景にリュウキンカが咲いている。西側の水流に沿って水芭蕉が咲き、北側にはニリンソウの群落がある。規模は小さいけれど歩いている人は10人にも満たず、落ち着いて花を見ることができた。
(左)大谷地湿原のリュウキンカ。背景は飯縄山。(右)大谷地湿原の水芭蕉。