2016年06月18日

高妻山(長野市・旧戸隠村/新潟県妙高市)

県道沿い駐車場550-704滑滝鎖場-744一不動-841五地蔵岳-933九勢至-1035高妻山山頂1145-1227九勢至-1314六弥勒1319-1500弥勒新道登山口(牧場に出る)-1530駐車場

「二度と登りたくない百名山」に名前を見たこともある高妻山。宿泊小屋がないので日帰りしなければならないが、往復9時間ほどもかかる。その上、山の形からわかる通り最後に急登が待っている。梅雨の合間の晴天に登った。午前6時前、戸隠キャンプ場前の県道沿い登山者駐車場にはすでに多くの車がとめられていた。キャンプ場の右を迂回する道から戸隠牧場の中を通り、牧柵のある登山口へ。登りは帯岩・一不動経由のルートをとる。

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(左)滑滝の鎖場。(右)帯岩をトラバースする。

沢沿いの道にはヤマオダマキが咲き、樹林の中、徐々に勾配を増して気が付けば石がゴロゴロした急登となっている。一枚岩の滑滝は右側につけられた鎖も頼りにしながら登る。その先は帯岩のトラバース。足元にステップが切ってあり鎖もあるので何の問題もない。さらに急登すれば一不動避難小屋の前に飛び出す。

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(左)一不動避難小屋。(右)二釈迦と三文殊の間で、左手に高妻山の展望。

イワカガミ咲く樹林帯を登った二釈迦の祠では、右手に黒姫・飯縄方面の視界が開ける。その先では、左手に高妻山のピラミダルな姿を望むことができた。三文殊・四普賢・五地蔵へと、ピークを越えながら高度を上げていく。道は樹林帯に入ったり出たり。五地蔵の祠の先を右に入れば五地蔵岳の山頂。右手に黒姫・妙高方面の展望が得られる。六弥勒で弥勒新道を右からあわせ、道はやや左に曲がる。

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(左)五地蔵岳から黒姫・妙高方面の展望。(右)九勢至の祠から見た高妻山。急登がはじまる。

数字の順に祠が置かれていることは知っていたが、〇合目のようなものだと思っていた。しかし、それぞれはピークとなっていることが歩きながらわかった。この各ピークのアップダウンが結構きいてくる。七観音を過ぎて大きく下り、八薬師へと登るにつれて前方に高妻山の姿が大きくなっている。左手は裏側からの戸隠連峰の展望。足元にはツマトリソウやアカモノ、その他さまざまな花が彩っている。八丁ダルミと呼ばれる鞍部を経て、九勢至の小ピークを越えれば高妻山本体への急登がはじまる。ここからが今日の登山の本番といったところ。

勾配はどんどん急になり、手足を使ってよじ登るような傾斜が続く。山の形からして最後が急登になることはわかりきっているが、やはり苦しいところ。標高差300m弱を頑張れば稜線に登りつき、あとは右に稜線上の道をたどり、十阿弥陀を経て、三角点がある高妻山山頂へ。山頂は岩が重なり手狭だが、展望は360度。まず目を奪うのは後立山連峰の姿。槍・穂高は雲の中だが、鹿島槍・五竜から白馬あたりがきれいに見えた。東側は妙高・火打・焼山・金山と頸城の山々が連なる。

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(左)高妻山山頂。背後に後立山連峰の展望が広がる。(右)十阿弥陀からの火打・焼山方面の展望。左奥が高妻山山頂。

さすがに百名山なので登山者が多い。ざっと数えたところ、山頂付近で休む登山者は50人を超えている。下山は途中の六弥勒から、弥勒新道を下った。やわらかい土の道で岩場などもなく、急な下りではあるものの意外と歩きやすい。登りではどうかはわからないが。前半は展望の利く尾根上の急降下。その後はブナやミズナラなどの林相が美しい樹林帯の尾根を、牧場まで下った。

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(左)弥勒新道の中間部ではブナの美林も広がる。
posted by 急行野沢 at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 登山(戸隠・雨飾・妙高) | 更新情報をチェックする

2016年06月10日

経ヶ岳(南箕輪村/辰野町)

大泉ダム登山口755-林道終点822-900四合目905-1020七合目1025-1105八合目1110-1130九合目-1155経ヶ岳1220-1248九合目-1306八合目1311-1326七合目-1425四合目-1455林道-1515大泉ダム登山口

中央アルプス中核部から権兵衛峠を挟んで北に位置する経ヶ岳。二百名山・信州百名山などに名を連ねるが、人気はいまひとつと感じる。登山道のほとんどは樹林の中で展望がきかず、山頂も樹林帯の中だからか。単調で長い登りに終始するが、危険な箇所はなく良い道が続く。樹林の変化と足元の小さな花を楽しみながら登った。

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(左)大泉ダム登山口。右手の林道に入る。(右)仲仙寺からの道が合流する四合目。

伊北インターから伊那谷の最も西側を南北に走る県道を南下し、伊那インター工業団地付近で西に折れて大泉ダム登山口まで舗装林道をたどる。登山口には6~7台分の駐車スペースとトイレ、地図も掲出されている。案内板に従ってしばらくヒノキ林の中の林道を進む。林道終点から木橋を渡り登山道へ。赤松の高木に低い落葉樹。右に登った後、三合目の標識を経てジグザグに尾根を登る。その先、左にトラバースし伊那谷の展望を見てしばらくすると仲仙寺からの道が合流する四合目。なお、合目ごとにしっかり案内板が設けられている。

丸太のベンチがある五合目を経由して、唐松林の中の単調な道が続く。尾根の左下をトラバースするような道だが、意外と時間がかかるところ。ミツバツツジの花がところどころ。針葉樹が多くなり岩がちな登りの六合目を過ぎ、尾根上を緩急の登りで三角点のある七合目の小ピーク。ここでわずかに八合目・九合目方面のピークと伊那谷の展望が得られる。後からの感覚では、六~七合目あたりでようやく半分ぐらい。

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(左)三角点のある七合目ピーク。前方にこれから進む八合目などが見えるが、ここからは山頂はまだ見えない。(右)展望が開ける草地の八合目。前方左手にようやく山頂部が見える。

展望のない唐松林にダケカンバも混在する中を登って八合目のピーク。三角点がある。ようやくここで360度の大きな展望が得られる。正面に九合目方面、左に山頂、振り返れば木曽駒、眼下に伊那谷。いままで越えてきたピークも眺められる。南アルプス方面などは雲の中。その先もしばらくは左右の展望が得られるが長くは続かない。右から横川ルートが合流すれば針葉樹林帯に入り、すぐに石仏・石碑の置かれた小ピークの九合目。

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(左)八合目から伊那谷を見おろす。前方に越えてきた七合目ピークなどが見える。(右)九合目の先、ダケカンバと唐松の新緑。

その先は左・唐松、右・ダケカンバの新緑が美しい緩やかな道でピークをひとつ越えて行く。足元の白い小さな花はコミヤマカタバミか。最後は樹林の中の登りとなり、経ヶ岳山頂に到着。周囲は亜高山的な苔むす針葉樹林に囲まれ、展望はまったく得られない。下山は往路を戻った。気温が高かったせいかペースが上がらず、登りも下りも予想以上に時間がかかった。途中すれ違った登山者は5組だった。

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(左)樹林の中の経ヶ岳山頂。展望は皆無。
posted by 急行野沢 at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 登山(中央アルプス) | 更新情報をチェックする