戸隠キャンプ場・登山者駐車場615-642牧場ゲート-806一不動避難小屋815-920九頭龍山930-1020戸隠山(休)1040-1130九頭龍山(休)1155-1305一不動避難小屋1312-1430牧場ゲート-1452駐車場
臆病者なので恐ろしい「蟻の戸渡」などへ行こうとは思わない。しかし、長野の人間としては戸隠山には登っておきたい。そこで、戸隠キャンプ場・一不動側からの往復登山を試みた。結論からいえば稜線上の煩わしい登り下りを往復するので、お勧めするほどのルートとはいえなかった。
(左)戸隠キャンプ場から見た戸隠連山(表山)。今日登る戸隠山は左端あたり。(右)一不動避難小屋から南の稜線へ。
戸隠キャンプ場入口の登山者駐車場から歩きはじめる。一不動までは前回、高妻山登山の時と同じ道。キャンプ場・牧場の中を横切り、沢沿いの道を登る。雨が続いていたので道まで沢のように水が流れる箇所も。勾配が急になり、滑滝・帯岩の鎖場を通過し、氷清水の先の急登をこなして一不動避難小屋へ。小屋は緊急時使用のみに制限。
多くが高妻山に向かう中、ひとり左折して戸隠表山の主稜線へ。木の間越しに高妻山や黒姫山・飯縄山を見ながらの急登。足元のリンドウに気を紛らわせる。緩むと1888ピークの右下を巻く。鎖場のある急降下からはこの先の稜線が見渡せる。鞍部から長い登り返しで稜線は右に曲がり、その先が三角点のある九頭龍山。正面は飯縄山方面。
(左)九頭龍山。前方は飯縄山方面の展望。(右)九頭龍山を過ぎると岩壁の縁を歩くような箇所が多くなる。
九頭龍山からは左側が切れ落ちた岩壁の縁を辿る箇所が多くなる。さほど危険はない。小ピークをいくつか越え、前方に山頂部が見える。が、どれが山頂ピークかは判然としない。途中、奥社からの登山者と多くすれ違う。勾配が緩むあたりではダケカンバの木々が美しい。ロープのある急登の先で小ピークを越えれば、戸隠山の山頂に到着。
(左)岩峰のような小ピークをいくつも越えて行く。(右)戸隠山山頂。背景は左に高妻山。右に黒姫山。
戸隠山山頂といっても戸隠連峰の中で一番標高の高いピークということだろう。三角点もない手狭な山頂で、あまり山頂らしくない。しかし、高妻山・黒姫山・飯縄山など一望。善光寺平や日本海まで見渡すことができた。下山は往路を戻った。登り返しが多くかなり時間がかかってしまった。やはり修験の山ということなのだろうか。下山後は宝光社から柵方面にまわって、森林囃子(もくもくばやし)で入浴してから帰宅した。
(左)戸隠山からの飯縄山と遠くに善光寺平。
2016年09月25日
2016年09月15日
五竜岳~唐松岳(大町市/白馬村/富山県黒部市)
第1日[9月15日]白馬五竜スキー場815=(テレキャビン・展望リフト)=840地蔵の頭845-946小遠見山952-1048大遠見1052-1125西遠見の池(休憩)1148-1307五竜山荘1332-1440五竜岳1520-1605五竜山荘[泊]
第2日[9月16日]五竜山荘630-730大黒岳-845唐松岳頂上山荘850-905唐松岳928-940唐松岳頂上山荘955-1024丸山ケルン1028-1125八方池(休憩)1200-1235八方池山荘1240=(リフト×2・ゴンドラアダム)=1312白馬八方スキー場(タクシーで五竜スキー場に戻り車を回収)
(左)小遠見山。遠見尾根の登りは霧の中となった。(右)白岳直下で雷鳥と遭遇。
遠見尾根と八方尾根を使って五竜岳と唐松岳に登るプラン。後で聞いた話ではこれとは逆コースをとる人が多いとのこと。唐松から五竜に向かう方が負担は少ないようだ。天気予報は晴だったはずだが、白馬五竜スキー場のテレキャビンやリフトに乗っても周囲は霧に覆われている。
リフトを降りた目前の地蔵の頭から先、階段状の登りが続き見返坂へ。右にガレ場を見た先で一ノ背髪・二ノ背髪を緩やかに登り小遠見山へ。道は右折。霧の中、足元のリンドウに気を紛らわす。緩急の登りで中遠見を過ぎ、池や湿原の畔の大遠見。途中、ガレ場の縁を急登するほかは比較的緩やかな道。
池のある西遠見の広場で休憩。チングルマを傍目にちょっとした岩場や階段状の急登があらわれ、稜線に上り詰めると、ハイマツ帯に雷鳥の姿。白岳の左下を巻いて北ア主稜線の縦走路に合流。唐松岳方面の稜線が霧の中から浮かび上がった。左に下ればすぐに五竜山荘。予定より早く山荘に到着したので、荷を軽くして五竜岳まで往復する。
(左)五竜山荘から見た五竜岳。(右)五竜岳山頂は霧の中。剱岳だけが顔を出していた。
山稜の右下を巻き気味に登った後、岩場を巻き砂礫の登り。手足を使う鎖場数箇所を攀じて山頂の一角へ。縦走路から右に分岐して五竜岳山頂。雲の上に剱岳だけが頭を出している。しばらく待ったが霧がすっきりと晴れることはなかった。五竜山荘に下って宿泊。8畳部屋に単独行者ばかり4人。山の話を交わして楽しく過ごせた。
2日目は中景の山が見える程度には晴れた。山荘から見る五竜岳は圧倒的なボリュームだ。それを背に唐松岳を目指す。いくつか小ピークの左を巻いてハイマツ帯を下る。最低鞍部から登り返して大黒岳の左を巻き、ジグザグのザレ場の急登。振り返ると五竜岳の姿。北西側には薬師岳・立山・剱岳。
(左)五竜山荘付近から見た唐松岳。(右)牛首の岩場。
その先には牛首の岩稜帯が待っている。断続的に鎖があらわれ、岩稜を直登し切れ落ちた岩場の縁を左から巻く。最後は牛首ピークに向けての鎖場。ピークを越えれば眼下に唐松山荘が見える。唐松山荘からは唐松岳を往復して、八方尾根を下った。
(左)唐松岳頂上山荘からの唐松岳。(右)唐松岳からの展望。左に五竜、右に立山・剱岳。
唐松岳や下山路の八方尾根からも白馬三山や五竜・鹿島槍の姿を堪能することができた。連休前の金曜日なので、多くの人が登ってくるのとすれ違った。八方池まで来ると多くの観光客が景色を楽しんでいたが、この頃から霧が視界を閉ざしがちとなった。八方池山荘からは、リフト2本とゴンドラで山麓まで下った。
(左)下山路の八方尾根から見た白馬三山。
[参考]
白馬五竜 テレキャビン+リフト 片道1,400円
五竜山荘 1泊2食 9,800円
白馬八方 リフト2本+ゴンドラ「アダム」片道1,550円
白馬八方~白馬五竜 タクシー 2,200円
第2日[9月16日]五竜山荘630-730大黒岳-845唐松岳頂上山荘850-905唐松岳928-940唐松岳頂上山荘955-1024丸山ケルン1028-1125八方池(休憩)1200-1235八方池山荘1240=(リフト×2・ゴンドラアダム)=1312白馬八方スキー場(タクシーで五竜スキー場に戻り車を回収)
(左)小遠見山。遠見尾根の登りは霧の中となった。(右)白岳直下で雷鳥と遭遇。
遠見尾根と八方尾根を使って五竜岳と唐松岳に登るプラン。後で聞いた話ではこれとは逆コースをとる人が多いとのこと。唐松から五竜に向かう方が負担は少ないようだ。天気予報は晴だったはずだが、白馬五竜スキー場のテレキャビンやリフトに乗っても周囲は霧に覆われている。
リフトを降りた目前の地蔵の頭から先、階段状の登りが続き見返坂へ。右にガレ場を見た先で一ノ背髪・二ノ背髪を緩やかに登り小遠見山へ。道は右折。霧の中、足元のリンドウに気を紛らわす。緩急の登りで中遠見を過ぎ、池や湿原の畔の大遠見。途中、ガレ場の縁を急登するほかは比較的緩やかな道。
池のある西遠見の広場で休憩。チングルマを傍目にちょっとした岩場や階段状の急登があらわれ、稜線に上り詰めると、ハイマツ帯に雷鳥の姿。白岳の左下を巻いて北ア主稜線の縦走路に合流。唐松岳方面の稜線が霧の中から浮かび上がった。左に下ればすぐに五竜山荘。予定より早く山荘に到着したので、荷を軽くして五竜岳まで往復する。
(左)五竜山荘から見た五竜岳。(右)五竜岳山頂は霧の中。剱岳だけが顔を出していた。
山稜の右下を巻き気味に登った後、岩場を巻き砂礫の登り。手足を使う鎖場数箇所を攀じて山頂の一角へ。縦走路から右に分岐して五竜岳山頂。雲の上に剱岳だけが頭を出している。しばらく待ったが霧がすっきりと晴れることはなかった。五竜山荘に下って宿泊。8畳部屋に単独行者ばかり4人。山の話を交わして楽しく過ごせた。
2日目は中景の山が見える程度には晴れた。山荘から見る五竜岳は圧倒的なボリュームだ。それを背に唐松岳を目指す。いくつか小ピークの左を巻いてハイマツ帯を下る。最低鞍部から登り返して大黒岳の左を巻き、ジグザグのザレ場の急登。振り返ると五竜岳の姿。北西側には薬師岳・立山・剱岳。
(左)五竜山荘付近から見た唐松岳。(右)牛首の岩場。
その先には牛首の岩稜帯が待っている。断続的に鎖があらわれ、岩稜を直登し切れ落ちた岩場の縁を左から巻く。最後は牛首ピークに向けての鎖場。ピークを越えれば眼下に唐松山荘が見える。唐松山荘からは唐松岳を往復して、八方尾根を下った。
(左)唐松岳頂上山荘からの唐松岳。(右)唐松岳からの展望。左に五竜、右に立山・剱岳。
唐松岳や下山路の八方尾根からも白馬三山や五竜・鹿島槍の姿を堪能することができた。連休前の金曜日なので、多くの人が登ってくるのとすれ違った。八方池まで来ると多くの観光客が景色を楽しんでいたが、この頃から霧が視界を閉ざしがちとなった。八方池山荘からは、リフト2本とゴンドラで山麓まで下った。
(左)下山路の八方尾根から見た白馬三山。
[参考]
白馬五竜 テレキャビン+リフト 片道1,400円
五竜山荘 1泊2食 9,800円
白馬八方 リフト2本+ゴンドラ「アダム」片道1,550円
白馬八方~白馬五竜 タクシー 2,200円
2016年09月01日
甲斐駒ケ岳(伊那市/山梨県北杜市)
大平山荘445-457バス道路から双児山入口-550二合目555-652双児山702-750駒津峰755-820六方石-915甲斐駒ケ岳1010-1045六方石1055-1115駒津峰-1213仙水峠1225-1255仙水小屋-1330長衛小屋-1350北沢峠-1400大平山荘
大平山荘1505=(南アルプス林道バス)=1545仙流荘
大平山荘の小母さんに「甲斐駒は時間がかかる」といわれ、急かされるように5時前に出発。北沢峠は経由せず、バス道路途中から「双児山」の表示に従い左に入るショートカットルートへ。途中、雨量観測所があり、その先で北沢峠からの道を右から合わせる。双児山までは針葉樹林帯の中、標高差600mの我慢の登り。尾根上をときに直登し、ときに大きくジグザグを繰り返す。
(左)双児山へは樹林帯の登り。(右)双児山ではじめて展望が開ける。
双児山山頂でようやく展望が開ける。いったん下って樹林帯に入った後、駒津峰へ向けハイマツの中、石ゴロの急登。しかし展望が開けたので気持ちはよい。右手に富士山・北岳・仙丈など。最後は右手にトラバース気味になり、駒津峰に到着。目の前に甲斐駒の迫力ある山頂部がそそり立つ。花崗岩をまとい真っ白な姿が印象的。
(左)駒津峰に至ると迫力ある甲斐駒の山頂部が迫る。この先いったん下って登り返す。(右)六方石のあたりは岩場が続く。
この先は岩場の連続となる。いったん大きく下った後、いくつかのアップダウンで六方石の右下に。その先で直登と巻道の2つのコースが分かれる。右の巻道を選んだが、すぐに岩場の大きな段差がある。その先はトラバース気味に進んだ後、花崗岩の砂礫地に入る。左に登ったり、右に巻いたりを数回繰り返す。右に摩利支天への道を分けしばらく進めば、道は左に曲がり標高差100mの登りで山頂へ。
(左)最後は花崗岩の砂礫地を山頂へ。(右)甲斐駒ケ岳山頂。背景は左に北岳・間ノ岳、右に仙丈。
山頂からの展望はいうまでもなく360度。鳳凰三山の向こうに富士山、その右に北岳・間ノ岳、さらに右に仙丈が大きい。中央アルプスや北アルプスも見える。山頂の登山者は15人ほど。1時間弱も展望を楽しむうちにどんどん雲があがってきて、視界は閉ざされがちとなった。その頃合いをみて下山にかかる。
(左)甲斐駒山頂からの眺望。鳳凰三山の向こうに富士山。右に北岳・間ノ岳。(右)仙水峠付近は両斜面からの岩で埋まったような谷状の地形。
復路は駒津峰までの登り返しがきつい。駒津峰からは仙水峠を経由する道で下山する。ハイマツ帯からダケカンバの樹林を過ぎ、針葉樹林帯へ。かなりの斜度を急降下。木の間越しに谷の向こうに岩がゴロゴロしているのが見える。思ったよりも時間がかかって仙水峠へ。右折して仙水小屋方面へ。両側から岩が崩れ落ちたような谷状の中を下っていく。樹林帯に入れば仙水小屋は近い。その下で沢を右岸に渡って、あとは沢沿いにゆるやかに下る。
予定よりも一本早いバスにと思ったが、疲労のせいか途中から時間がかかってしまい断念。長衛小屋を過ぎ、バス道路から北沢峠へ。さらに下って大平山荘に寄り、朝預けた荷物を回収。何かにつけ世話をやいてくれる小屋の小母さんが、親切にもバスが山荘前に停車するよう頼んでくれた。2日間、天候に恵まれた山行ができた。仙流荘到着後、車で高遠の「さくらの湯」に立ち寄り、汗を流した。
(左)昔ながらの山小屋の雰囲気を残す大平山荘。
大平山荘1505=(南アルプス林道バス)=1545仙流荘
大平山荘の小母さんに「甲斐駒は時間がかかる」といわれ、急かされるように5時前に出発。北沢峠は経由せず、バス道路途中から「双児山」の表示に従い左に入るショートカットルートへ。途中、雨量観測所があり、その先で北沢峠からの道を右から合わせる。双児山までは針葉樹林帯の中、標高差600mの我慢の登り。尾根上をときに直登し、ときに大きくジグザグを繰り返す。
(左)双児山へは樹林帯の登り。(右)双児山ではじめて展望が開ける。
双児山山頂でようやく展望が開ける。いったん下って樹林帯に入った後、駒津峰へ向けハイマツの中、石ゴロの急登。しかし展望が開けたので気持ちはよい。右手に富士山・北岳・仙丈など。最後は右手にトラバース気味になり、駒津峰に到着。目の前に甲斐駒の迫力ある山頂部がそそり立つ。花崗岩をまとい真っ白な姿が印象的。
(左)駒津峰に至ると迫力ある甲斐駒の山頂部が迫る。この先いったん下って登り返す。(右)六方石のあたりは岩場が続く。
この先は岩場の連続となる。いったん大きく下った後、いくつかのアップダウンで六方石の右下に。その先で直登と巻道の2つのコースが分かれる。右の巻道を選んだが、すぐに岩場の大きな段差がある。その先はトラバース気味に進んだ後、花崗岩の砂礫地に入る。左に登ったり、右に巻いたりを数回繰り返す。右に摩利支天への道を分けしばらく進めば、道は左に曲がり標高差100mの登りで山頂へ。
(左)最後は花崗岩の砂礫地を山頂へ。(右)甲斐駒ケ岳山頂。背景は左に北岳・間ノ岳、右に仙丈。
山頂からの展望はいうまでもなく360度。鳳凰三山の向こうに富士山、その右に北岳・間ノ岳、さらに右に仙丈が大きい。中央アルプスや北アルプスも見える。山頂の登山者は15人ほど。1時間弱も展望を楽しむうちにどんどん雲があがってきて、視界は閉ざされがちとなった。その頃合いをみて下山にかかる。
(左)甲斐駒山頂からの眺望。鳳凰三山の向こうに富士山。右に北岳・間ノ岳。(右)仙水峠付近は両斜面からの岩で埋まったような谷状の地形。
復路は駒津峰までの登り返しがきつい。駒津峰からは仙水峠を経由する道で下山する。ハイマツ帯からダケカンバの樹林を過ぎ、針葉樹林帯へ。かなりの斜度を急降下。木の間越しに谷の向こうに岩がゴロゴロしているのが見える。思ったよりも時間がかかって仙水峠へ。右折して仙水小屋方面へ。両側から岩が崩れ落ちたような谷状の中を下っていく。樹林帯に入れば仙水小屋は近い。その下で沢を右岸に渡って、あとは沢沿いにゆるやかに下る。
予定よりも一本早いバスにと思ったが、疲労のせいか途中から時間がかかってしまい断念。長衛小屋を過ぎ、バス道路から北沢峠へ。さらに下って大平山荘に寄り、朝預けた荷物を回収。何かにつけ世話をやいてくれる小屋の小母さんが、親切にもバスが山荘前に停車するよう頼んでくれた。2日間、天候に恵まれた山行ができた。仙流荘到着後、車で高遠の「さくらの湯」に立ち寄り、汗を流した。
(左)昔ながらの山小屋の雰囲気を残す大平山荘。