第1日[10月6日]扇沢登山口905-1020大沢小屋-1150鎖場上1205-1330針ノ木峠(針ノ木小屋)1350-1450蓮華岳1530-1615針ノ木小屋
第2日[10月7日]針ノ木小屋645-744針ノ木岳845-927針ノ木小屋1005-1058鎖場上1113-1215大沢小屋1225-1324扇沢登山口
台風一過の晴天を狙って、扇沢から針ノ木・蓮華に登るプラン。ところが前夜の強風による倒木のため扇沢手前で道路通行止め。2時間半ほど待たされて開通。扇沢駅左手の登山口から歩き始めたのは9時過ぎになった。車道と何回か交差した後、左へと登山道に入るとすぐに倒木に出くわす。これも昨夜の強風によるもので、ヤブを漕いで迂回する。
(左)右側の岩場はこのルート唯一の鎖場。(右)砂礫地をジグザグに登り針ノ木峠へ。
涸れた沢を横切り、ブナ林、湧き水を抜けて大沢小屋までは比較的なだらかな道が樹林帯に続く。大沢小屋は閉まっていた。支沢を2つほど越してから篭川河原に降り、左側(右岸)に渡る。河原を歩くように進めば、両側から岩峰がせり出すノド。右手に沢を渡り正面の岩へ取り付いて鎖場の連続となる。唯一緊張するところ。この辺りは夏初めには雪渓ルートになるのだろうが、今年はずいぶん早い時期から雪がなかったようだ。
支沢をいくつか越えて再び本流の左側に移り登った先で、ペンキで「大岩」「レンゲ沢」と書かれた岩があり左からレンゲ沢が合流。水に困ることがないのがこのルートの利点。水は涸れ対岸に大岩が連なる谷状の地形を急登していけば、はるか前方の稜線に針ノ木峠の案内標が見える。谷の右側に移り砂礫の中をジグザグに登る。見かけよりは登りやすい道。そして針ノ木小屋の建つ針ノ木峠に到着。
(左)蓮華岳への稜線は白砂ハイマツの気持ちのよい道。(右)蓮華岳山頂。縦走路はここで右折。
蓮華岳まで往復する。大町方面から見ると膨大な三角形に見えるので、気になっていた山。ひと登りで庭園風の風景になり、岩の脇を過ぎ、正面に見える2754ピークを越える。そこからは白砂とハイマツの緑の中、気持ちよい稜線歩き。緩やかな登りで若一王子神社奥宮へ、その奥に山頂標柱と三角点。縦走路は右折し下っていく。目の前に爺ヶ岳が大きい。濃い霧も少しずつ流れて、鹿島槍・剱岳・針ノ木岳なども時々顔を見せる。
(左)蓮華側から見おろした針ノ木小屋。(右)手前の岩峰は右を巻いて針ノ木岳の山頂へ。
針ノ木小屋で一泊。小屋前からも富士山や槍ヶ岳ほか北アルプス南部の山々が見渡せる。宿泊者は15人ほどなので、十分なスペースが得られてゆっくり休むことができた。あと数日で小屋閉めとなる。翌朝は素晴らしい快晴。右に後立山の峰々を見ながら針ノ木岳に向かう。小屋の西側から岩がちの急登。北側斜面には霜柱も。2つばかり小ピークを越えて、その先は左に岩峰を見て右下を巻く。ジグザグの道は岩場の登りが多くなり、稜線に出れば足元がガラガラした登りで針ノ木岳山頂へ。
(左)針ノ木岳山頂。背景は槍ヶ岳はじめ北アルプス南部の山々。(右)針ノ木岳から見た後立山連峰。右から爺ヶ岳・鹿島槍・五竜・白馬三山。手前はスバリ岳・赤沢岳。
好天にも恵まれ360度の大展望。眼下には黒部湖、その向こうに立山劔岳。北アルプスのど真ん中なので、遠く槍穂高から表銀座・裏銀座・後立山の山々が名乗りを上げる。妙高方面や浅間山、富士山まで望めた。1時間も風景を楽しんでから針ノ木峠経由で扇沢に下った。途中、登るときに邪魔になっていた倒木を撤去する作業をしてくれていた。感謝。
(左)西側には眼下に黒部湖。その向こうに立山・剱岳。
[参考]針ノ木小屋 1泊2食 9,300円