2018年04月29日

近江山~長畑山(辰野町)

作業道向山2号線起点付近・駐車場所821-836近江山登山口-923稜線-943近江山955-1028「1515ピーク」-1100横川湖畔分岐1105-1143長畑山1153-1219横川湖畔分岐(北ア展望地)1252-1330大長谷林道-1410横川橋-1533駐車場所

辰野町の西部、横川と小横川に挟まれた近江山は、地元の学校登山の山。その南の長畑山は篤志家好みの山か。かねての懸案で、今日はその両方をつないで歩く。国道153号川島駅入口から横川川沿いに走り「かやぶきの館」へ。その脇から山中に入り「作業道向山2号線」標識付近の路側余地に駐車。駐車場所は車の回収も考えたもの。

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(左)近江山への登山道には所々に熊除けの一斗缶。

林道を15分ほど歩くと、「近江山」の案内板がある登山口。右手の登山道に入り、谷状の地形を登る。所々、熊除けの一斗缶やテープマーク。周囲は唐松や雑木。折返しを挟みながら左下の沢筋とつかず離れず登れば、枯れ沢に水が湧き出す水場があらわれる。その先は唐松林をジグザグに登り詰めて稜線に出る。周囲は気持ちよい新緑。

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(左)近江山山頂。北側を除き松林に囲まれている。(右)近江山からの北ア展望。

ひと登りで赤松林になり、1404ピーク手前から近江山直前まで松茸山のテープが並走するのが目障り。近江山山頂も赤松林がとり囲むものの、北側だけは切開かれ穂高・槍ほか北アの展望が嬉しい。三角点と地元小学校の登山記念板がある。長畑山に向けては、しばらくは赤松の中の緩やかな尾根道。踏み跡は錯綜するが、尾根ははっきりしているので迷う心配は少ない。随所に枝を掃うところや倒木を避ける箇所はあるのだが。

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(左)1515への気持ちよい稜線。(右)横川湖畔への分岐道標。

周囲は唐松にかわり1460を緩く越える。1515への緩やかな登りは新緑の唐松に足元を低い笹が覆い、気持ちよいところ。1515前後はやや薮が深く枝を払いながら進む。1562手前の平坦地は進む方向がわかりにくいが、左手に尾根を見てやや右手の踏み跡をたどった。その先、少々の急登で1552を越えて笹の道をたどれば、右に「長畑山・近江山・大長谷林道」の三方向を示す道標が立っている。

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(左)長畑山への道脇の大木。(右)ひざ丈ほどの笹が覆う長畑山への登り。

そのまま南へ、長畑山を目指す。尾根上の気持ちのよい道。低い笹と唐松に雑木や針葉樹、道脇に大木も見られる。笹が深くなり1547ピークを越える。最後は赤テープも頼りに、ヒザ丈の笹の中の踏み跡を急登して長畑山の山頂へ。立派な山名標柱が設置されているが、唐松と笹に囲まれたヤブがちな山頂で、展望は皆無。木の間から微かに乗鞍が見えるくらい。長居は無用なので早々に分岐まで戻る。

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(左)山名標柱がある長畑山山頂。木の間から微かに乗鞍が望める。(右)分岐からわずかに横川湖畔方面に下ったところから北アの展望。眼下には横川ダム。

分岐から大長谷林道への下りは方向がつかみにくく、赤テープ頼み。少し下ると、右手に穂高方面の展望が開ける。その先、尾根は細くなり、急な下りが続く。途中、ここも赤テープを頼りに右の支尾根に外れて急下降。唐松・雑木から桧林に。大長谷林道に降り立つと、「長畑山」の標柱が立っている。荒れた大長谷林道をたどり横川湖畔に出て、舗装道と林道を延々と歩いて駐車場所に戻った。

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(左)横川湖畔・大長谷林道にむけて急な下り。(右)横川橋から歩いてきた稜線を見上げる。

笹が深い箇所やヤブがちな所もあるけれど、概ね明瞭な尾根道が続いている。展望に恵まれるのは2箇所だけ。しかし美しい林相が広がる場所は随所にあった。横川湖に向けての下りは超急坂だったし、車の回収に時間がかかったから、近江山方面からの往復登山が良策だろうか。予想通り、登山者にはひとりも出会わなかった。初夏を思わせる暑い日、こんな低山に登っている場合ではないかもしれないと思いつつ帰路についた。
posted by 急行野沢 at 22:00| Comment(0) | 登山(諏訪伊北) | 更新情報をチェックする

2018年04月22日

広古屋山(佐久穂町)

群馬県南牧村自然公園845-943余地峠949-1016日影山-1042「1410ピーク」-1112矢沢峠-1145広古屋山東肩-1155広古屋山1224-1231東肩1237-1314「1308ピーク」-1342大上峠1350-1431南牧村自然公園

佐久と西上州を分かつ上信国境に位置する広古屋山。登山記録も多くは見あたらない。山頂は県境からわずかに信州側。佐久側から国道299号を十石峠へ向かい、古谷大橋手前で左折。大上峠を越えて群馬県に入り、南牧村自然公園の駐車場に車をとめる。一隅に岩清水の湧き水が引かれ、余地峠の説明板がある。周囲は桜の花と新緑が美しい。

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(左)南牧村自然公園の駐車場。(右)余地峠。左に馬頭観世音。

舗装道を北に向かい、すぐ左の舗装林道へ曲がる。程なく舗装は終わり、山腹を右に巻くように進む。杉桧の植林から、雑木や唐松の新緑へ。尾根を回り込み、林道は左に曲がる。道脇に馬頭尊を見た先で、林道を見送り左折する山道に入る。しばらくして右手に見える林道に合流し、右に巻きながら登れば余地峠に着く。馬頭観世音などが立ち、歴史ある峠道であったことを偲ばせる。

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(左)日影山付近の笹原の稜線。(右)1,410北鞍部への下りで篠竹があらわれる。

馬頭観音と「日影山国有林」の看板の間から雑木の尾根上を直登。右手にはジグザグに作業道が上っている。踏み跡は薄いがヤブもない。小ピークを越えると、左・雑木林、右・唐松林の緩やかで明瞭な尾根道になる。少々倒木が煩わしい。1,400m圏ピーク(日影山と呼ばれるらしい)の前後は、笹原が広がり明るい雰囲気。

小ピークをひとつ越え、稜線伝いに右に折れて鞍部に下ると、枯れた篠竹の薮があらわれる。この先、大上峠まで概ね篠竹の中の踏み跡を歩く。1410ピークに向けて、篠竹の踏み跡を登る。1410からは歩きやすい西や南の尾根に入りがちだが、篠竹が鬱陶しい南東側の尾根の方向を見定めて進む。小ピークでやや右に向きを変える前後の右手は針葉樹林。前方、樹間に広古屋山が見える。

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(左)矢沢峠の標識。南側から見たところ。(右)地図上の矢沢峠付近。右手(西側)に笹原が広がる。

緩やかに篠竹の中を進むと、小広場に「矢沢峠」の標識。ここは地図上の矢沢峠より少し北。その先、地図上の矢沢峠付近は気持ちよい笹原が広がる。広古屋山へは石がゴロゴロした雑木林の中、踏み跡も不明瞭な急登。傾斜が緩み、右へ進めば広古屋山東肩のピーク。さらに稜線を進めば三角点と山名標がある広古屋山山頂。樹林に囲まれ、木の間から八ヶ岳方面が認められるくらい。しかし、この季節なら樹間からの光が明るい。

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(左)広古屋山東肩への急登。(右)樹林の中の広古屋山山頂。

東肩の手前まで戻るとマークがあり、ここが大上峠方面への下り口。篠竹藪の中に続く踏み跡を、急下降。途中、足元に石がゴロゴロしたところが2箇所ほど。吊尾根状の鞍部から登り返し、1308ピークを過ぎて前方左右につながる尾根に登って左折。緩やかに下れば、やがて園地風な疎林(自然樹木園)の中を行くようになり、さまざまな案内板が立つ大上峠に下りつく。

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(左)広古屋山東肩西側から大上峠方面へ、マークを見つけ左手前(南東)へ下降する。(右)大上峠へ篠竹の中の踏み跡を下る。

あとは、右手の木の間越しに西上州の山並を見ながら、舗装道を淡々と歩いて自然公園に戻った。はっきりした登山道や案内板はないし、展望が開けるところもない。枯れた篠竹が風景を暗くしているきらいがあるものの、しかし、日影山や矢沢峠付近で笹原が広がる景色は悪くないと思った。当然ながら、途中誰一人にも出会わなかった。

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(左)車道が通じる大上峠へ降り立つ。歩いてきた後方には樹木園が広がっている。
posted by 急行野沢 at 23:00| Comment(0) | 登山(佐久・奥秩父) | 更新情報をチェックする

2018年04月05日

荒船不動から兜岩山(佐久市)

荒船不動尊の下の駐車場931-1014県境稜線1019-1038御嶽山-1119兜岩山分岐-1133兜岩山(展望地往復・休憩)1213-1226分岐-1304御嶽山分岐-1315稜線から下降点-1352駐車場

荒船山近くの山という程度の認識しかなかったが、途中の岩峰群がどんな具合なのか、興味はもっていた。岩峰の巻道は凍結時には危険らしいので、暖かい日が続いたこの時期に出かけてみた。佐久市街から国道254号をたどり内山大橋直前を右折し、舗装道を進んで荒船不動尊の下の駐車場に車をとめる。

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(左)唐松林の中、沢沿いに登る。(右)県境稜線に着くと道標がある。稜線上は雑木林の明るい道。

駐車場から参道を進み、荒船不動尊に参拝してから、手前の「兜岩」「御嶽山」の案内標に従い杉林を下る。駐車場からの近道と合流し沢を跨ぐ。次の堰堤のある沢の左岸を登る。右岸に渡り返して登った後は、少しほっとさせる唐松林の緩やかな道。やがて涸れた沢の二股から、目の前の尾根を急登して長野・群馬の県境稜線にたどり着く。

左・星尾峠、右・田口峠を示す道標があり、右折。雑木林の気持ちの良い稜上の道。すぐに痩せた尾根の急登となり、御嶽山分岐点に到着。御岳山園地の道標に従って右折し、岩場を左に巻いて登れば、霊神像や祠のある御嶽山。樹林の中、展望は得られない。分岐に戻り、稜線を南に急下降する。前方の樹間に屹立するローソク岩が見える。

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(左)P1から見たP2とP3。(右)P1南側は東側が切れ落ちて立岩方面が展望できる。

鞍部から岩がちの痩せ尾根を登れば、最初の岩峰(P1)に突き当たり、右を巻く。P1の裏に出ると、足元左側が切れ落ちて東側の展望が開ける。西上州の山並の中で、正面に目立つのは立岩だろうか。目の前のP2、P3の岩峰も右(西側)を巻く。道は狭く足元も崩れがちで、踏板を渡した箇所も。凍結時には歩きたくないところ。稜上に復せば、すぐに道標のある分岐。

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(左)岩峰群の西側を巻く道は崩れやすく踏板を渡している箇所も。(右)兜岩山へは気持ち良い雑木の道。

道標に兜岩山の表記はないが右折。鞍部まで下り、兜岩山への登りとなる。明るい雑木林の尾根道。到着した兜岩山山頂は、樹林に囲まれ三角点がある小広場。そのまま南西に数分歩けば、切れ落ちた岩場の上の展望地に至る。正面の南西方向には、蓼科や八ヶ岳、右手遠くには北アルプスが連なっている。春霞の中なので、遠景はやや霞みがち。下山は往路を戻った。

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(左)樹林に囲まれた兜岩山山頂。(左)山頂先の展望地から遠く北アルプスを望む。

岩峰の前後など、切れ落ちた箇所では慎重な行動が必要。この季節なら落葉の雑木林越しの景色もあり、気持ちよく稜線上を歩いた。なお、途中の岩峰をローソク岩と呼ぶようだが、P1・P2・P3全体をそう呼ぶのか、どれかひとつをさすのかよく解らなかった。一番大きなP3(1389)を剣ヶ峰とも呼ぶようだが。

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(左)兜岩山手前から木の間越しに見たローソク岩の岩峰群。

こちらもご覧ください → 「田口峠から兜岩山」
posted by 急行野沢 at 21:00| Comment(0) | 登山(佐久・奥秩父) | 更新情報をチェックする