2018年05月22日

有明山[裏参道コース](安曇野市/松川村)

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有明山中岳から燕岳方面の展望。

有明荘の先・第2駐車場710-725有明荘分岐-820四合目825-928鎖場(標高2070)-950稜線(八合目)955-1023有明山(北岳)1030-1042中岳-1056南岳1105-1124中岳-1137北岳1210-1235稜線下降点(八合目)-1255鎖場-1354四合目1359-1443有明荘分岐-1455第2駐車場

安曇野から見ると、北アルプスを背景に黒々と富士山型に聳えている。どの本にも「急登の連続」と書かれているし、鎖場なども多いらしい。しかも標高2,200台だから山頂まで深い樹林の中。そんなわけでずっと後回しにしてきた有明山。もっとも短時間の裏参道コースで登る。急登を覚悟していたためか、樹相の変化も楽しみながら思ったよりも楽しく登れた。山頂部からは北アルプスと安曇野の展望が楽しめた。

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(左)歩き始めてすぐ、たる沢の滝。(右)小丸太の梯子は随所に設けられている。

有明荘の少し先、温泉橋手前を右折して第2駐車場(無料)に車をとめる。第1Pは燕岳登山者の車が多いけれど、第2Pは私の車だけ。登山届ボックス脇から登山道へ。左手にたる沢の滝を見て、沢に沿ってジグザグに登る。右折して有明荘からの道を合わせ、その先、尾根の左下を行く斜上トラバースと右手山腹への急登を繰り返して標高を上げる。小丸太の梯子やトラロープが随所に。

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(左)シャクナゲの花が咲く四合目手前。(右)岩陰にイワカガミ咲く鎖場。

シャクナゲの花が登りの辛さを慰める。標高1770mでいったん尾根にのり、緩く進めば四合目の石柱。その先「山頂1.7km」の標識は文字がほとんど消えている。右へのトラバースとなり、岩の縁を鎖で通過する。岩陰にイワカガミ。左の山腹へ手足も使う急登となり、倒木の崩壊地を通過する。燕岳方面が展望できる。さらに急登が続いた後、右へ巻き気味に進めば少々緊張する鎖場で岩を超える。常念方面の展望。

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(左)手足を使うような急登が続く。(右)鎖場から常念岳方面の眺め。

小丸太の梯子を下り、登り返して進めば八合目石柱に出合い、その先で稜線に登り着く。稜線といっても深い樹林の中。稜線上の道は緩やかだが、足元は木の根で歩きにくい。左手北斜面には雪が残り、木の間から山頂部が見える。やや勾配が増して、最後は岩場の登りで有明山北岳に到着。小広場に鳥居と社がある。

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(左)稜線に登りついても樹林の中。(右)ヤブ漕ぎの末、たどり着いた南岳。安曇野を見おろす。

ここまで来たのだから、中岳・南岳まで足をのばす。樹林の道を南下すると、展望が開けた岩場に三角点。その先はヤブ漕ぎとなる。踏み跡はしっかりしているが、木枝を払いながら進む。岩場の段差を登り下りし、切れ落ちたヤセ尾根を進んで南岳までたどり着く。社がある南岳は北岳より格段に景色がいいわけではないので、足をのばす必要があったか疑問。

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(左)鳥居と社がある有明山北岳から餓鬼岳と後立山方面を望む。

北岳まで戻り、風景を眺めながら休息した。北岳には鳥居と社があり、眼下に安曇野の平地が広がる。振り向くと、後立山や燕岳方面が見渡せる。その中央には餓鬼岳が大きい。下山は往路を戻った。平日ではあったが、途中出会った登山者は1名のみ。過去に遭難事故も起きているし、相対する燕岳などよりもやはり難度は高いと思う。
posted by 急行野沢 at 22:00| Comment(0) | 登山(北アルプス・乗鞍) | 更新情報をチェックする

有明温泉[有明荘](安曇野市)

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有明山から下山後は、やはり有明荘で汗を流して帰りたい。有明荘の温泉は、以前入ったことがあると思うのだけれど、記憶がはっきりしない。館内は意外と小ぎれい。浴室は洗い場が5つ。檜の浴槽の内湯と、広めの露天風呂がある。露天風呂は森林の中といった雰囲気だが、見晴らしはない。中房温泉とは別源泉のようで、74度の源泉なので、沢水で温度を低くしているらしい。

どちらかというと露天よりも内湯の方が浴感がいい感じ。硫黄の匂いが漂い、スベスベ感がある。中房温泉との比較となると難しいけれど、洗い場などがしっかりあるので、使い勝手はいいと思う。(おとな入浴:620円)
posted by 急行野沢 at 20:00| Comment(0) | 温泉(安曇野・松本・筑北) | 更新情報をチェックする

2018年05月12日

四阿山[あずまや高原コース](上田市/須坂市/群馬県嬬恋村)

駐車場801-837牧柵・大きな案内板-930山家神社里宮-1012八合目1017-1037中尾根合流-1105四阿山1143-1206中尾根分岐-1228中四阿(2205m)1238-1248中尾根から分岐-1323往路に合流-1358牧柵・大きな案内板-1422駐車場

薮っぽい山ばかり歩いていると、たまには展望のきく山を歩きたくなる。そこで、未踏のあずまや高原コースをたどって四阿山に登る。上田から鳥居峠に向かう国道144号から分岐してあずまや高原ホテルへ。ホテル下の広い登山者用駐車場に車をとめる。先着が2台。ホテルの前を過ぎたところに登山届のボックスがあり、その脇から林道を進む。

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(左)牧場に沿う道を一直線に進む。(右)中四阿分岐。

林道のゲートを過ぎると緩やかな登山道になる。周囲は赤松からカンバ類の多い落葉樹林へ。正面に牧場が見えて道は左折し、前後に牧柵のある大きな案内板の前に出る。ここからは左右の牧場の間を進んでいく。正面には山頂部、振り返るといつでも北アルプスが見える。標高1750mあたりで牧場は終わり、道は緩やかに右に曲がる。ダケカンバの林を進めば、左に中四阿への道を分け山家神社里宮を右に見る。

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(左)里宮を過ぎダケカンバの美林を登る。(右)八合目から振り返ると北アの展望。

勾配が少し増すものの、七合目(標高2000m)を過ぎてトラバース気味の登りに。その先で一気に展望が開ける。赤土の登りで大岩のある八合目にたどり着くあたり、周囲は庭園風に思える佇まい。低い植生はガンコウランやコケモモだろうか。北アの展望を振り返る。少し登れば尾根に乗り左折。ガラガラした登りから笹原と針葉樹林帯へ。ここまで目にした登山者は3人だけ。左手から中尾根コースを合わせると人影が多くなり、その先の樹林帯では日影に雪が残る。

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(左)八合目の先、視界が開けた尾根を登る。(右)根子岳からの道を合わせ山頂までわずか。

笹原に針葉樹林が点在する中、根子岳の道を左から合わせ、痩せ尾根の先で右から鳥居峠の道を合わせれば最後の階段状の登り。たどり着いた祠のある四阿山山頂はいつもながら手狭な印象だが、今日は展望に恵まれた。北には北信五岳から北アルプスの全容。南には浅間山や八ヶ岳。遠く富士山が霞んでいる。山頂は20人ほどの登山者で賑わっていた。晴天ながら時折吹く風はやや肌寒い。

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(左)四阿山山頂。(右)四阿山山頂から浅間山・八ヶ岳などの展望。その間に富士山が霞む。

下山は中四阿を経由するルートをとる。分岐から菅平高原(中四阿経由)の尾根を下る。雪の残る針葉樹林帯の中を下った鞍部から振り返れば、根子岳・四阿山の西側のガレた岩壁が見える。岩稜帯の中四阿から北アルプスや浅間山の展望を再び楽しんでから、その先の分岐で菅平高原への道と分かれ左折。広い尾根はやや道がわかりにくく、岩のペンキマークが頼り。

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(左)四阿山山頂から根子岳と北ア展望。(右)中四阿(2205m)の下から山頂部を振り返る。

尾根を少し下った後、マークに従って直角に左折すれば、左に山腹を見ながらダケカンバの美林の中をトラバースして行く。沢を越え緩く登って里宮の少し下で往路に合流。あとは往路をあずまや高原ホテルまで下った。素晴らしい展望とダケカンバの美林を堪能することができた。特に急登や危険な箇所もなく、安心して誰でも登れるコースだと感じた。

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(左)中四阿の下で左に分岐して、前方に見える牧場の手前で往路に合流する。
posted by 急行野沢 at 22:00| Comment(0) | 登山(四阿・湯の丸) | 更新情報をチェックする

2018年05月04日

御池山(飯田市)

登山口・大駐車場950-1020分岐-1030中郷の御池1040-1058御池山1124-1152大駐車場上-1201展望台1208-1215大駐車場

南信へ出かける機会を利用して登る山を探す。思いついたのが、しらびそ峠の南にある御池山。短時間で歩けるようだ。隕石が落ちてつくられたクレーターの地形だというのを、何かで読んだ曖昧な記憶がある。しらびそ峠、ハイランドしらびそを通り過ぎ南下すると、左に大駐車場がある。一角に案内板があり、クレーターの説明が書かれている。今日は天候が不安定で、寒い風が吹き時折小雪が舞っている。

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(左)案内図。これほど時間はかからない。(右)歩きやすい道が続く。

車道を横切り、西側につけられた道を南へと進む。少し歩くと、駐車スペースのある広場で再び車道に合流。もう一度、右へと分離する道は低い笹が両側を覆い、概ね右側が唐松林、左がダケカンバやシラビソ。ダケカンバ越しにときどき視界が開けるが、見えるはずの南アは雲の中。いくつかの小ピークを越えていく。3つめの小ピークは金属製の手摺も据え付けられた岩場。その先も2つほど小ピークを越える。

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(左)中郷の御池へはダケカンバの道。(右)中郷の御池。

右下には作業道が巡らされた唐松林、左は針葉樹林帯。御池山直前の案内板から右に分かれる道に入り、まず中郷の御池を目指す。ダケカンバの美林から、右へ下って池の畔に出る。昔、雨乞いが行われたという説明板があり、祠が祀られている。分岐まで登り返して、右に針葉樹林帯を登ればすぐ岩が重なる御池山山頂。前方には笹原が広がるが、南ア南部の池口岳・加加森山・光岳などは山頂部を雲に隠しているのが残念。

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(左)御池山山頂。南側には笹原が広がる。南ア南部の山並が広がる。(右)展望台からクレーターの地形を確認する。

来た道を戻り、大駐車場を通り過ぎて展望台まで行ってみる。「御池山引接クレーター 丘の上展望台」とあり、ここから今日歩いた尾根を縁とするクレーターの形が一番よくわかるらしいが、そう思って見ないとはっきりしない。晴れていれば南アの展望が素晴らしいのだろう。道や案内板も整備され、家族ハイキングなどにも適したところではないかと思った。
posted by 急行野沢 at 21:35| Comment(0) | 登山(伊那谷周辺-下伊那) | 更新情報をチェックする