2018年07月26日

双六岳~三俣蓮華岳 [新穂高温泉から](大町市/岐阜県高山市/富山県富山市)

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双六岳から三俣蓮華岳への稜線。左に薬師岳、右に水晶岳・鷲羽岳。

第1日[7月24日]平湯温泉800=(濃飛バス)845新穂高温泉900-1009わさび平小屋-1030小池新道入口1035-1123秩父沢出合1133-1250シシウドヶ原1309-1403鏡平山荘
第2日[7月25日]鏡平山荘555-642弓折乗越(稜線)650-755双六小屋818-924双六岳949-1103三俣蓮華岳1156-1209巻道合流-1303沢1312-1401双六小屋
第3日[7月26日]双六小屋602-700弓折乗越-735鏡平山荘755-829ししうどヶ原-910秩父沢923-1013わさび平小屋-1110新穂高ロープウェイ1130=(濃飛バス)1210平湯温泉

20年前の縦走時に、先を急ぐあまり巻いてしまった双六岳と三俣蓮華岳。長らく宿題になっていたので、久しぶりに新穂高からの道を辿ることにした。新穂高周辺の登山者駐車場は夏山シーズンには満杯で、場所も離れている。そこで平湯温泉近くの安価な駐車場をネットで予約、平湯から新穂高へはバスで向かうという方法をとった。

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(左)小池新道入口。(右)秩父沢で水を補給。

ところが何としたことか朝寝坊してしまい、歩き始めが予定よりも遅くなった。計画縮小も止むを得ない。新穂高から左俣林道を淡々と歩き、笠新道分岐・わさび平小屋を過ぎれば小池新道の登山口。左俣谷から徐々に離れ、石を組んだ段状の登りが続く。ダケカンバの樹林帯に入ったり、ガラガラの沢状を登ったり。秩父沢の流れを木橋で渡り、その先も樹林帯に出入りしながらの登りが続く。

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(左)鏡平山荘。(右)鏡池から夕刻の槍穂高連峰。

シシウドヶ原までの登りは我慢のしどころ。右折してややトラバース気味に道は緩むものの、熊の踊り場前後も急坂が続く。ナナカマドなどの低木帯。出発時間が遅くなったためか、とにかく日差しが暑い。木道があらわれ、鏡池の傍らを過ぎて鏡平山荘に到着。うまくいけば双六までと思ったが、あまりの暑さに疲れ切り、鏡平泊まりに。夕刻の鏡池からは槍穂高の絶景を望むことができた。鏡平山荘はけっこう混雑していた。

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(左)コバイケイソウ咲く弓折乗越へ。(右)花見平のハクサンイチゲ。

翌朝、まずは双六小屋を目指す。灌木帯の急登から、右下に残雪を見ながらやや右に巻き気味に登る。花の多い弓折岳の稜線へとたどり着けば、あとは小さなアップダウン。花畑の向こうに槍ヶ岳が聳えている。その右に穂高、焼岳、笠ヶ岳。雪原の残る花見平にはコバイケイソウやハクサンイチゲ、シナノキンバイ。右手が切れ落ちた際を進み、稜線の左手に出れば前方に双六小屋、その向こうに鷲羽岳、左に双六岳が見えてくる。

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(左)双六小屋が見えてくる。正面奥に水晶岳と鷲羽岳。(右)双六岳台地からの笠ヶ岳。

ハイマツ帯を下り、双六池と花畑を見て進めば双六小屋。今夜の宿泊を申込み、不要な荷物を預ける。小屋からハイマツ帯を急登し、巻道・中道を右に分けて岩の中を登る。道がやや右に曲がり緩めば、そこは広大な双六岳の山上台地。振り返ると槍ヶ岳が聳えている。緩やかな道で前方に見える双六岳に向かう。山頂からの展望は素晴らしい。槍穂高・笠・黒部五郎・薬師・雲の平、立山・水晶・鷲羽、右手には常念山脈の山並。

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(左)双六岳台地からの槍穂高。(右)双六岳山頂。背景は黒部五郎岳・薬師岳。

いったん下ると、右手に残雪、チングルマなどの花畑が広がる。気持ちよい稜線をたどり、丸山2854ピークに向けてハイマツ帯を登る。ピークを越えれば、三俣蓮華岳の山頂が見え、尾根の右側を緩やかに登っていく。三俣蓮華岳の山頂からも360度の展望が開けるが、やや雲が多くなってきた。目の前に大きいのは鷲羽と水晶。三県の境界線上の山頂からは、北東眼下に三俣山荘が見える。

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(左)三俣蓮華岳へあとわずか。(右)三俣蓮華岳山頂。

三俣蓮華岳からはすぐ南東側に見える巻道に急下降。あとは花畑とハイマツ帯が交互にあらわれる巻道を南下する。右手の上方には、先ほどまで歩いていた稜線を見上げることになる。水量の多い沢を過ぎれば、岩場の登りで双六岳の東側山腹に登り、中道をあわせて双六小屋に急下降する。それなりのアップダウンのある道で巻道といっても意外と時間がかかる。双六小屋も多くの登山者で賑わっていた。

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(左)巻道から振り返る三俣蓮華岳。

3日めは新穂高へ下山するだけ。途中、鏡平山荘では名物のかき氷を食べることができた。あとはひたすら小池新道と左俣林道を下って新穂高にたどり着き、バスで平湯に戻り車を回収。双六から三俣蓮華は人が少なかったが、それ以外は数分ごとに登山者とすれ違う賑わいだった。猛暑の中、大汗をかいて体力のなさを実感したけれど、稜線からの素晴らしい眺めや残雪と花畑も楽しみ、20年来の未踏のピークを踏むことができた。

[参考]
平湯温泉つゆくさ横・駐車場 3日 972円
濃飛バス 平湯温泉~新穂高ロープウェイ 片道890円
鏡平山荘 1泊2食 9,800円
双六小屋 1泊2食 9,800円
posted by 急行野沢 at 22:19| Comment(0) | 登山(北アルプス・乗鞍) | 更新情報をチェックする

平湯温泉[ひらゆの森](岐阜県高山市)

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下山後、平湯温泉の駐車場で車を回収し、平湯温泉バスターミナルの南側にある「ひらゆの森」で汗を流す。高山方面からの帰路などにこれまでに数回立ち寄ったことがある。駐車場も広く、民家風の建物も雰囲気がいい。使い勝手もいいと思う。

畳敷きの長い廊下を進んで浴室へ。広めの内湯と室外に多くの露天風呂がある。洗い場も多いので、あまり混雑している感じを受けたことがない。湯の花が舞い、白濁した掛け流しの湯が気持ちよい。露天風呂はなぜかひとつひとつ湯の色が違うように感じる。好きなのは、一番奥にある檜の浴槽。これが一番白濁しているように思う。気持ちよく、登山の汗を流すことができた。(おとな入浴:500円)
posted by 急行野沢 at 12:55| Comment(0) | 温泉(岐阜県) | 更新情報をチェックする

2018年07月13日

槍ヶ岳[槍沢から](松本市/大町市)

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早朝の槍ヶ岳山頂から見た穂高連峰と富士山

第1日[7月11日]沢渡910=(アルピコ交通バス)945上高地バスターミナル955-1224横尾1255-1354一ノ俣谷-1436槍沢ロッヂ
第2日[7月12日]槍沢ロッヂ620-716水俣乗越分岐-811天狗原分岐823-922坊主岩屋下941-1013殺生小屋下1023-1115槍ヶ岳山荘[午後は雨天につき停滞]
第3日[7月13日]槍ヶ岳山荘427-447槍ヶ岳502-518槍ヶ岳山荘622-728千丈乗越分岐-850槍平小屋900-955滝谷出合-1103白出沢出合1114-1238新穂高温泉バス停1255=(濃飛バス)1328平湯温泉1350=(濃飛バス)1410沢渡

いまさら説明不要の一般初級コースだけれど、やはり槍ヶ岳にはじめて登るならこのコースということになるのだろう。沢渡の駐車場に車をとめ、シャトルバスで上高地へ。この時間では登山者の姿は疎ら。外国語が飛び交う河童橋を過ぎ、明神を過ぎれば観光客の姿を見なくなる。横尾までは梓川に沿う広い道を淡々と歩く。

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(左)槍沢に沿う道。(右)1日目宿泊は槍沢ロッヂ。

横尾を過ぎれば少しは山道らしくなるが、槍見河原からも雲が多くて槍は見えない。晴れ間が少なく、あまり暑くないのが救い。一ノ俣・二ノ俣を木橋で渡り、沢沿いから石段状の登りが続くようになって槍沢ロッヂに到着。沢沿いの樹林帯の中の小屋。宿泊者は10人ほどでゆっくり休むことができた。水が豊富なので入浴できるのが嬉しい。

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(左)ババ平からは沢のすぐ右を歩く。(右)だんだん急になるが花畑もあらわれる。

翌朝は天候がやや不安なまま出発。右手に赤沢山を囲む岩頭、左手には横尾尾根のスラブ状の斜面を見ながら、ダケカンバと針葉樹林が交互にあらわれる槍沢の左岸を進む。ババ平のテン場を過ぎれば、谷の景色は開けてきて河原の右脇を進む。水俣乗越分岐から大曲あたりでは、野猿があらわれ虫も煩い。沢を雪が覆うようになり、だんだん道は急になる。前方の山頂方面は霧が覆っている。

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(左)雪渓をトラバース。(右)ハイマツの中のガラガラとした道はこの先でも雪渓を渡る。

天狗原分岐の前後はコバイケイソウ・ハクサンイチゲ・イワベンケイ・シナノキンバイなどの花畑。その先はジグザグの登りだが、意外と歩きやすい。最後の水場で補給。ハイマツ帯になり、雪渓を2箇所横断する。ステップやトレースがありアイゼンは不要。ハイマツと残雪のコントラストは美しいが、霧雨になってきた。ヒュッテ大槍への分岐を過ぎ、播隆上人の岩屋を通過。

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(左)一瞬、霧の中から槍ヶ岳が姿を見せる。(右)槍ヶ岳山頂直下で見た雷鳥。

岩がゴロゴロした登りに、さらに2箇所の雪原を通過。右手に殺生小屋が見える。チングルマなど花々が点在。一瞬、霧が晴れて槍ヶ岳があらわれ、すぐ隠れた。最後のジグザグの登りで、道脇に雷鳥の親子があらわれる。視界が優れない中を登ったためか、意外とあっけなく槍ヶ岳山荘に到着。程なく雨が降り始めた。宿泊の手続きをして、明朝までの晴れたタイミングで山頂へ登ることに。結局、午後は雨が続き停滞状態。

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(左)槍ヶ岳山荘から見た槍ヶ岳山頂。(左)槍ヶ岳山頂。後方は北ア北部の山並。

槍ヶ岳山荘の宿泊者は70~80人程度で適度。英語・ハングル・中国語なども聞かれ国際的。翌朝は晴れたので、朝食前に韓国人グループに前後して槍の穂先に登る。鎖や梯子など高度感はあるがそれほど難しくはない。山頂からは穂高連峰や富士山、北アルプスの並みいる山々を望むことができた。

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(左)山頂から山荘を見おろす。(右)槍沢の谷を見おろす。殺生ヒュッテが見える。

下山は、そのまま上高地に下るのも面白くないので新穂高へ。大喰山への鞍部、飛騨乗越から西の飛騨沢の谷へと下る。浮石が多いガラガラの下り。両側を花々が彩り、右手に西鎌尾根、正面は山頂部を雲に隠した笠ヶ岳。悪くない景色だ。千丈乗越分岐からはナナカマドなどの低木帯に。ダケカンバの林となり、岩がちの下りから水量のある大喰沢を渡渉。針葉樹林とダケカンバが混在するようになり、平坦地にある槍平小屋へ。

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(左)飛騨乗越からの下りは足元が悪いが花は多い。前方の雲の中には笠ヶ岳。(右)千丈乗越分岐から下ってきた谷を振り返る。

ここからもなかなか道は長い。かなりの水量がある南沢と滝谷も渡渉。渡る場所は慎重に見極めないといけない。右俣谷の左岸を行く勾配の少ない樹林帯の道ながら、足元の累々とした岩は昨日の雨で滑りやすい。堰堤のある白出沢出合からは、右俣林道を下って新穂高温泉へ。明日から連休なので、槍ヶ岳からの下山では次々と登ってくる人々とすれ違った。

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(左)槍平への下りで見た穂高連峰。

新穂高温泉からは濃飛バスで、途中、平湯温泉で乗り換えて沢渡へ戻り車を回収。全体として天候にさほど恵まれなかったけれど、晴れ間に山頂に立てただけでも充実感が得られた。

[参考]
バス 沢渡~上高地バスターミナル 1,250円
槍沢ロッヂ 1泊2食 9,800円
槍ヶ岳山荘 1泊2食 9,800円
バス 新穂高温泉~平湯(乗換)~沢渡 2,120円
沢渡駐車場(3日間) 1,800円
posted by 急行野沢 at 22:00| Comment(0) | 登山(北アルプス・乗鞍) | 更新情報をチェックする

坂巻温泉(松本市)

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下山後は沢渡と中の湯の中間にある坂巻温泉で汗を流す。いつか訪れたいと思っていたが、国道158号のトンネルを出てすぐ左折しなければならず、入りにくい場所にあるためいつも躊躇っていた。外来入浴は16時までというのもハードルになっていた。

受付の対応は丁寧な印象。露天と内湯は少し離れた場所にある。内湯は沢に向かって窓が開き、洗い場が4つ。きれいで清潔。ほのかな硫黄臭ただよう湯が掛け流し。湯の花が舞っている。源泉75度のため、湧水を加え冷やしているという。階段を下った場所に仮設風の脱衣所があり、岩組みの露天風呂が沢の方向に開かれている。他に客の姿はなく、ゆっくりと入浴することができた。(おとな入浴:600円)

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posted by 急行野沢 at 21:00| Comment(0) | 温泉(安曇野・松本・筑北) | 更新情報をチェックする

2018年07月02日

八ヶ岳[赤岳~キレット~権現岳](茅野市/南牧村/山梨県北杜市)

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キレット小屋付近から見た阿弥陀岳・中岳・赤岳。

第1日[7月1日]茅野駅840=(バス)917美濃戸口918-1007美濃戸-(南沢)1228行者小屋1303-1418地蔵の頭-1422赤岳展望荘
第2日[7月2日]赤岳展望荘604-637赤岳647-818キレット小屋836-950旭岳-1031権現岳1050-1134三ツ頭-1202前三ツ頭1217-1305標高2000m標識1310-1413天女山駐車場1435=(タクシー)1445甲斐大泉温泉・パノラマの湯-甲斐大泉駅

八ヶ岳でも赤岳と権現岳の間、いわゆるキレットは歩いたことがなくて、宿題になっていた。予想より早く梅雨明けが告げられたので、好天を見込んで出かけた。赤岳から権現岳に向かう方が負担は少なそうだ。茅野駅からの美濃戸口行バスの乗客は私を含め3人だけ。美濃戸口から美濃戸まで1時間ほどの林道歩きが退屈だが、往復登山ではないのでバスを使った。美濃戸までの道は虫が多くて煩かった。

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(左)南沢からの道。行者小屋まであと少し。(右)行者小屋。後方は横岳。

美濃戸山荘前から右の南沢に沿う道へ。沢沿いの道という先入観があるけれど、針葉樹林の中、左右に渡り返しながら高巻きもあり勾配もある。傾斜が緩むと針葉樹林や水のない河原の中を歩き行者小屋へ。日曜日なので下山に向かう人たちで賑わっている。雲が多いが、赤岳・阿弥陀岳は山頂部を見せている。

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(左)地蔵尾根の登り。連続する鎖と梯子。(右)朝日に染まる赤岳と雲海の富士山。

行者小屋からは地蔵尾根を登る。針葉樹林帯の登りから、視界が開け大同心・小同心を見上げる。金属メッシュの石段や梯子が連続する岩場の急登が続く。岩縁を鎖も頼りに進み、地蔵の頭へ。稜線を南下し宿泊する赤岳天望荘へ。宿泊者は20人ほどでゆったり。入浴できたのが嬉しい。小屋の目前に赤岳とその左に富士、右に中央アルプスと阿弥陀岳、北アルプスの連なりが望めた。ウルップソウやコマクサが咲いていた。

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(左)赤岳への登りから見た横岳・硫黄岳・天狗岳・蓼科山。右下に赤岳天望荘・左下に行者小屋と赤岳鉱泉。(右)赤岳から見た阿弥陀岳と北アルプスの連なり。

2日目はまず赤岳に登る。ガレ場のジグザグから、ルンゼ状の岩場をクサリで登る。赤岳山頂からは大展望が望めた。天気は快晴。今日はここからが本番。岩場を連続する梯子・鎖で竜頭峰へ急下降。途中、右に阿弥陀岳への道を分岐し、ここからは人影が少なくなる。花も見ながら小ピークを右に巻けば、左に真教寺尾根が分岐する。その先も高度感のある岩頭を左右に鎖で巻き梯子を下る。左に大天狗・小天狗の尾根を分ける。

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(左)高度感ある岩場を鎖で巻き梯子で下る。前方に権現岳と南アルプス。(右)ルンゼ状の下り。下から来た道を見上げる。ペンキマークが頼り。

ザレ場となり足元に気を配り慎重に下る。岩棚のルンゼ状の斜面もあらわれ、我慢して気長に高度を下げていく。ハイマツ帯から樹林に入れば一安心。まだ営業開始前のキレット小屋前で休憩。ここからは登り返し。樹林帯の急登からやや左に曲がりツルネの緩やかな山頂へ。砂礫地にコマクサが咲き、眼前に旭岳がそそり立つ。石楠花が多い鞍部から旭岳への急登が続く。危険な箇所はこれまでより少ない。

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(左)旭岳巻道から見た権現岳への登り。(右)権現岳への長い61段の梯子。

旭岳は右下を巻く。その先、権現岳への登りには有名な61段の梯子があらわれる。やはり多少の緊張感はともなう。梯子につづき鎖場も登り切り、緩やかに右に進めば権現岳に到着。核心部を過ぎてほっとする。あとは天女山へと下るだけだが、暑くて消耗が激しく虻が煩くて気が滅入る。ハイマツとシャクナゲの道を緩やかに登り返し三ツ頭へ。針葉樹の尾根を下り砂礫地の前三ツ頭。霧が巻いて、少し涼しくなる。

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(左)権現岳から眼下に編笠山方面。(右)砂礫地の前三ツ頭。霧が巻いてきた。

左折して下ると、右手に笹原が広がる。「ここが一番きつい」の標識で左方向へ。長い下りの周囲はいつの間にか唐松林に。歩きやすい遊歩道のような道になり延々と続く。天の河原を過ぎ、天女山駐車場に下り着く。甲斐大泉駅まで歩く予定だったが、猛暑にうんざりしタクシーを呼ぶ。甲斐大泉駅前のパノラマの湯で汗を流し、小海線に乗って帰途についた。キレットを歩き切って満足。概ね天候に恵まれた2日間だった。

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(左)天女山への下りは長い。標高2000m付近で登り方向を振り返る。

[参考]
バス 茅野駅~美濃戸口 片道(8:40発は土日祝のみ) 930円
赤岳天望荘 大部屋1泊2食 9,000円
タクシー 天女山駐車場~甲斐大泉温泉パノラマの湯 2,250円
甲斐大泉温泉パノラマの湯 おとな1人 820円
posted by 急行野沢 at 22:00| Comment(0) | 登山(南八ヶ岳) | 更新情報をチェックする