2018年10月05日
御嶽山[御岳ロープウェイから剣ヶ峰](木曽町/王滝村)
八合目付近からの山腹の紅葉
御岳ロープウェイ鹿ノ瀬駅825=838飯森高原駅845-850七合目行場山荘-940八合目女人堂945-1043石室山荘1048-1107二ノ池分岐-1127御嶽山(剣ヶ峰)1144-1158二ノ池分岐-1211石室山荘-1302八合目女人堂1324-1402七合目行場山荘-1410御岳ロープウェイ飯森高原駅1413=1427鹿ノ瀬駅
2014年9月27日の御嶽山噴火では登山者ら58人が死亡し、日本における戦後最悪の火山災害となった。しばらく御嶽山登山はできないと思っていた。ところが9月26日に、黒沢口登山口の九合目二ノ池上分岐から山頂までの立ち入りが解除された。これは10月8日正午までの限定的なものであったが、やはりこの機会に登っておきたいと考え、御岳ロープウェイに向かった。
(左)七合目から八合目への登り。
雨模様の天気なのに、ロープウェイ運行開始の8時30分には乗場に30人ほどの列ができた。ロープウェイと名乗るが、6人乗りのゴンドラが次々と発車する。10数分の乗車で標高2,150mまで労せずして到達する。見下ろす山腹は紅葉に染まっている。細かい霧雨なので雨具をつけて歩きはじめる。ヘルメットを着けている人が意外と少ない。
(左)八合目女人堂。(右)八合目上の紅葉。
山腹を巻く道を歩いて七合目行場山荘へ。その脇を過ぎて針葉樹林の中、雨で滑りやすい木段をジグザグに登る。尾根の左下を行く道から、尾根上の直登に。所々に残りの距離数を示す標柱。針葉樹の中に色づいた広葉樹が混在する。両側はダケカンバと背の高い笹で視界は優れない。ダケカンバがハイマツに変わると間もなく八合目女人堂。ここからは周辺山腹の紅葉が美しい。信仰の山らしく多くの石碑がある。
(左)ハイマツの登り。(右)ハイマツが見えなくなり火山性の石が多くなる。
左にトラバースし右折する場所にも多くの石碑や像がある。両側ハイマツの登りが続く。いくつかの石像を傍に見ながら登れば、ハイマツから溶岩がゴロゴロした登りに。視界が開けるものの、周囲は霧に囲まれている。馬の背状に少し緩んだ先は、大きな岩が重なる急登。周囲には火山灰が積もっている。岩の斜面にへばりつく石室山荘に到着し、その先ひと登りで廃業となった九合目覚明堂。
(左)石室山荘直下は岩の重なる急登。(右)石室山荘。
勾配はやや緩み、尾根の左下を行き二ノ池への道を右に分ける。晴れていれば展望が広がるのだろうが、霧の中でほぼ視界がない。植物がない殺伐とした中、木材の土留めがある緩やかな登りを進めば、剣ヶ峰の山頂直下。そこから階段を登り山頂に到着、霧で展望皆無。山頂や直下の小屋は噴火の被害が痛々しい。思わず手を合わせる。噴火対策のシェルターが設置されているが、今日は雨を凌ぐのに役に立った。
(左)二ノ池分岐。(右)剣ヶ峰山頂直下。階段の上が山頂。右は噴火シェルター。
下山は往路を戻った。霧雨の中、展望はほとんどなく御嶽山の魅力を感じたとはいえないのかもしれない。下山中に一瞬霧が晴れて、八合目付近の紅葉が見渡せたのが一番の見どころだった。
[参考]御岳ロープウェイ 往復2,600円