2019年03月02日
内山峠から熊倉峰・物見山・八風山 (佐久市/軽井沢町/群馬県下仁田町)
物見山の北側から浅間山を遠望
内山峠848-915熊倉峰920-1006山荘あらふね-1025物見岩-1050物見山1055-1119香坂峠-1149矢川峠-1226八風山1256-1330矢川峠-1411香坂峠-(車道)-1450山荘あらふね1455-(一部、車道)-1538内山峠
かつては人気のハイキングコースだった山域。いまは車道が登山道と交錯する箇所も多く、高原逍遥的な雰囲気も最近の好みにはあわないのかもしれない。しかし、牧場越しに展望が開ける箇所も多く、笹原に続く登山道の雰囲気も悪くない。今回は内山峠から熊倉峰・物見山を経て八風山を目指した。
(左)内山峠の熊倉峰への登山口。(右)樹林に囲まれた熊倉峰のピーク。
内山峠にある広い駐車スペースに車をとめる。先着4台。私以外はみんな荒船山へと向かう。峠の北側には熊倉峰を示す控えめな道標があり、それに従い折り返しながら針葉樹林帯を登る。やや朽ちた小丸太の階段が所々。小ピーク手前の伐採地で振り返れば、荒船山が大きい。明るい雑木の尾根をたどれば、山名標もなく樹林に囲まれ三角点が佇む熊倉峰の山頂。
(左)初谷分岐上から荒船山[左]と熊倉峰を望む。(右)物見岩から下ると前方に物見山。
小ピークを2つ越えて車道に飛び出す。初谷方面への車道が分かれるところ。南には荒船山の展望。正面の笹の中の道を緩やかにたどって、再び車道に出れば内山牧場の山荘あらふねの前。この季節は閑散としている。道標に従い、物見岩へと進む。右に大きく巻いてから尾根に出て左折。右手の大岩が物見岩だろうか。その先のピークに三角点。木が育ち、以前よりも視界が悪くなった気がする。
(左)物見山の山頂。(右)神津牧場越しに西上州の山並。
北西方向に下り車道と2回交差した後、物見山への登りとなる。右手には神津牧場が広がり、この先、香坂峠までずっと有刺鉄線が張られている。緩やかな登りでアンテナのある物見山へ。右手前方に浅間山、右手には西上州の山並が展望できた。香坂峠へは、今日のコースで唯一雪が残っていて慎重に下る。その先、緩やかなアップダウンを繰り返すあたりは、雑木と笹の穏やかな表情だが、少々退屈になってくるところ。
(右)香坂峠。(右)矢川峠。
車道と接して小ピークをひとつ越え、林道と交差する矢川峠へ。ようやく八風山への登りにかかる。周囲の雑木はいつのまにか唐松に変わっている。道は尾根の左下を緩やかに登り、西に派生する小尾根をいくつか乗り越していく。笹の中からカモシカが飛び出し驚く。谷側に崩れそうな細道になった箇所には、鎖が設置されている。
(左)八風山へ緩やかな登りが続く。(右)崩れそうな細道に鎖が設けられている。
その先で尾根にのり、前方・軽井沢からの道を合わせ左折。あとは緩やかに上下して進めば八風山の山頂に到着。軽井沢側の車道からは短時間で登れるが、はるばる歩いてくると充足感がある。山頂広場には一等三角点があるが、山名標は見あたらない。前方眼下には軽井沢のゴルフコースやスキー場、その向こうに鼻曲山などが見える。位置をかえると樹間に浅間山。暖かすぎるのか、遠景は霞んでいる。
(右)八風山山頂。
下山は往路を内山峠まで戻った。物見山・物見石・熊倉峰への登り返しは省略して、山麓を巻く車道も使いながら内山峠へと帰ってきた。途中、出会った登山者は物見岩で3人1組だけ。八風山の鎖場付近をのぞき、道は緩やかで歩きやすい。暖かな天気で、春の気分を先取りしたような山行となった。