2019年07月21日
北八ヶ岳[冷山~麦草峠~高見石](茅野市/佐久穂町)
冷山山頂付近。苔が地面を覆う。
奥蓼科渋の湯813-908冷山のコル手前-920冷山925-1018狭霧園地-1048麦草峠1126-1151白駒池入口分岐-1227高見石小屋(-高見石往復)1242-1328賽の河原地蔵1334-1438渋の湯
曇りの天気予報。こんな梅雨空には北八ツの樹林帯をしっとりと歩きたい。ずっと気になっていたのが、渋の湯の北にある「冷山」というピーク。登山記録もまれにしか見られない。登山地図上、一般登山道でないのも気にかかる。奥蓼科の渋の湯まで車を入れる。といっても渋の湯ホテルは休業してしまったので、その手前の渋御殿湯に駐車。
(左)渋の湯登山口。冷山は左へ。(右)冷山のコルへの登り。
登山計画書提出ボックスから、メインの登山道は右へ橋を渡り高見石や黒百合ヒュッテ方面。今日は左へと沢沿いに進み、左の山腹へと針葉樹林帯をジグザグに登る。右へ巻き気味の登りから、大きく折り返しを繰り返せば傾斜が緩む。北八ツらしい針葉樹と苔の道。意外に道は明瞭で、赤テープも適度にある。「冷山のコル」よりも少し手前だったが、左に入る踏み跡と赤テープを見つけ、道をはずれ冷山のピークを目指す。
(左)冷山山頂。針葉樹に囲まれている。(右)冷山のコルはこのあたりか。
踏み跡は微かで錯綜し、数種類のテープがあったりなかったり。結局は自分で方向を見極めて進むしかない。地形は平坦で、足元は苔が覆う。たどり着いた山頂には手製の山名標。針葉樹林の中で展望皆無。帰路は別の赤テープを追ったら、少し北側で道に出た。文字の消えかけた道標があり、このあたりが登山地図上の「冷山のコル」なのか。
(左)シャクナゲ咲く道を狭霧苑地へ。前方に茶臼山が顔を見せる。(右)麦草峠。
冷山の東北側の平坦地にはシャクナゲが見られたが、その先の下りは足元の岩や木の根が滑る。針葉樹林に出入りして進み、狭霧園地へ。何かあるのかと期待していたが、季節のせいなのか特に見どころはなかった。国道299号の南側に沿う道をたどって麦草峠へ。これまでまったく人の姿がなかったが、いきなり登山者が増える。
今日の主目的は冷山だったので、後半はおまけのような感じだったが…。麦草峠からシャクナゲ咲く白駒の奥庭を経て黒曜の森、観光客の姿が増えて白駒池への苔に囲まれた木道となる。白駒池へと下る手前で右折して高見石小屋への緩やかな登り。小屋の脇から高見石に登り、白駒池を見おろす。本日の行程では数少ない展望地であり、最高点。
(左)高見石から白駒池を見おろす。(右)賽の河原。来た方向を見あげる。
高見石からの下りでは再び人影がなくなり、最初はしっとりとした針葉樹林と苔の緩やかな道。標高2000mを下ると視界が開け、岩が重なる中をたどる急な下りとなる。賽の河原と呼ばれるのはこのあたりだろう。この道は以前、数回歩いたはずだがまったく記憶がない。岩がゴロゴロで歩きにくい。お地蔵さまが傍らに立ち、シャクナゲの花が咲いている。前方右手に冷山の山容が見える。
さらに、樹林帯に入ると、湿気が多いせいか岩が滑る。沢を渡ったりして、意外と時間がかかってようやく渋の湯に帰り着いた。針葉樹と苔の森、さらに滑りやすい大岩に覆われた歩きにくい道。北八ツらしい風景の中を歩き回った。
(左)渋の湯への下りで前方に冷山方面。
[参考]渋御殿湯 駐車料金 1日1,000円