2019年11月23日

<北陸遠征> 荒島岳 (福井県大野市)

191123DSC00978x.JPG
荒島岳山頂から白山を望む

勝原登山口650-730リフト終点735-800トトロの木(820m)-830深谷ノ頭(1015m)-901シャクナゲ平(1204m)910-1008荒島岳1058-1148シャクナゲ平1201-1225深谷ノ頭-1250トトロの木-1312リフト終点-1341勝原登山口

荒島岳は百名山の中でも地味な存在だと思う。しかし、福井県内陸部にある大野盆地の南東に頭をもたげる姿はなかなかの山容。標高は1,500mあまりだが、登山口からの標高差は1,200mありその点は侮れない。最も一般的である勝原登山口から登ることにする。北陸での所用を済ませ、登山口に近い宿に前泊。翌朝6時半、旧勝原スキー場下の駐車場にはすでに10台ほどの車があった。周辺は重機による工事の音が響いている。

191123DSC00893.JPG 191123DSC00914.JPG
(左)勝原登山口。(右)旧ゲレンデ最上部から小荒島岳を望む。

桜が植樹されたゲレンデ跡地の舗装路を直線的に登る。右折して舗装が終われば、足元は石がゴロゴロ。折り返しながら登れば最後は直登となり、リフトの残骸がある旧ゲレンデの最上部に到着。周囲が開け、前方に小荒島岳が見える。「荒島岳登山口」の標柱を過ぎ、雑木と笹の中、尾根を絡むように折り返す道は、濡れた赤土が滑りやすい。数グループがほぼ同じ時間に歩き始めているが、みなさん健脚なのかどんどん抜かれてしまう。

191123DSC00916.JPG 191123DSC00941.JPG
(左)大野盆地を覆う雲海。(右)ブナの美林が広がる。左前方に山頂部。

標高780m前後ではっきりした尾根にのれば、ブナ林が広がる。緩急を繰り返し、尾根上の道は登っていく。標高820m「トトロの木」の説明板が示すのは倒れている大木のことか。白山の展望が得られる白山ベンチ(935m)付近はブナの大木が多い。深谷ノ頭(1015m)前後は緩やかなブナ美林のプロムナード。その先、1070m圏の案内板がある小ピークを過ぎると、シャクナゲ平に向け階段状の急登が続く。

191123DSC00945a.JPG 191123DSC00949.JPG
(左)シャクナゲ平へ階段状の登り。(右)シャクナゲ平で中出コースと合流。

シャクナゲ平(1402m)に登りつき、中出コースをあわせて左折。ブナの斜面を下り鞍部へ。ここから「もちがかべ」と呼ばれる急登。鎖やロープが設置されているが、あまり頼らなくても登れる。とはいうものの、岩の段差などが大きい急登が連続し、身体をもちあげるのに苦労する。このコースで一番きついところ。樹木が低くなり視界が開けてくる。

191123DSC00955a.JPG 191123DSC00971.JPG
(左)鎖のあるもちがかべの急登。(右)前荒島。笹原の向こうに山頂部。

勾配が緩むと1,400m圏の小ピーク・前荒島に到着。前方に山頂までうねうねと笹原の中に続く登山道が見え、少し元気が出てくる。木段を登れば「山頂412m」の道標がある中荒島岳。左手に白山の姿を見ながら、笹の中にやや抉れた道を登り荒島岳山頂に到着。山頂標柱と三角点、祠が佇んでいる。登山者が入れ替わりやってくる。山頂からは快晴のもと、360度の展望が素晴らしい。

191123DSC00989.JPG 191123DSC00995.JPG
(左)荒島岳山頂。前方に白山。(右)荒島岳山頂から遠く槍・穂高。

展望の主役は、やはり北にそびえる白山。東へ目を転じると槍穂高をはじめとする北アルプス、乗鞍、御嶽までもが白い山頂部を見せている。馴染み少ない南方向では能郷白山が頭をもたげていた。西には大野盆地の広がり。下山は往路を戻った。さすがは百名山、祭日の秋晴れなので次々と登ってくる登山者とすれ違う。その数は50人を超えていた。下山後は国道158を南下し、九頭竜温泉「平成の湯」で汗を流した。

191123DSC00991.JPG 191123img001a.jpg
(左)荒島岳山頂から能郷白山方面。
posted by 急行野沢 at 22:24| Comment(0) | 登山(北陸) | 更新情報をチェックする

2019年11月10日

編笠山(富士見町/山梨県北杜市)

191110DSC00757x.JPG
編笠山から望む八ヶ岳連峰

観音平733-823雲海-900押手川905-1024編笠山1113-1136青年小屋1146-1251押手川-1320雲海-1340展望台1345-1405観音平

秋晴れの日に展望の優れた山に登りたい。ということで編笠山を目指す。以前、西岳から青年小屋経由で登ったことがあるけれど、押手川からの直登する道は登ったことがなかった。朝7時過ぎ、観音平の駐車場はほぼ満車。残り少ないスペースに車を滑り込ませる。

191110DSC00661.JPG 191110DSC00664.JPG
(左)雲海。(右)唐松から針葉樹へと植生も変わっていく。

押手川までの道は以前、権現岳に登った時に通った。唐松・赤松・雑木などの混交林の中を登る。左は緩やかな笹原。少し勾配が緩んだ後、左右の大岩の間を進めば、間もなく雲海。東側の展望が開ける。その先、ひと登りした後は唐松林を緩やかに進む。標高1930mを過ぎると薄暗い針葉樹林に。右手に尾根を見てその左下を登る。ベンチを過ぎると足元岩ゴロの急登が続き、押手川に到着。

191110DSC00677.JPG 191110DSC00687.JPG
(左)押手川を過ぎ岩の重なる急登がつづく。(右)梯子もあらわれる。

道標に従って左折、編笠山へ直登する道を登る。針葉樹の中、木の根や岩の段差を越えて登る。道はますます急になる。岩の間を通り、少し左にトラバース気味になった先で、背後に一瞬、南アルプスの展望が得られる。標高2380m付近には梯子がかけられ、その先も直登が続く。しかし、ここまで来れば標高差はもう知れている。ハイマツがあらわれ視界が開け、草地を登れば編笠山の山頂に再訪を果たす。

191110DSC00695.JPG 191110DSC00719.JPG
(左)山頂へもう少し。(右)編笠山から手前に西岳、遠く北アルプスの連なり。

今日の見晴らしは素晴らしい。北アルプスはほぼその全貌を見せ、左に乗鞍・御岳・中央アルプス、南アルプスと続く。富士山もはっきり見える。北に目を戻すと、眼前の八ヶ岳連峰の連なりに圧倒される。右から権現岳・ギボシ・赤岳・横岳・中岳・阿弥陀岳と続く(冒頭写真)。山頂には20人ほどの登山者。風は強くないが、休んでいると体が冷える。下山は青年小屋経由。

191110DSC00730.JPG 191110DSC00764.JPG
(左)編笠山から富士山と南アルプス。(右)青年小屋へ岩の重なる下り。前方に権現岳。

足元に岩が重なる下りの後、樹林を抜けると、岩が累々と連なる上をマーク頼りに下る。青年小屋はすでに営業を終えているが、数グループが小屋の前で休んでいた。押手川への道は、緩やかな針葉樹林の下りから、編笠山の東側山腹を巻くように進む。足元は岩ゴロで歩きにくい。途中、苔の多い緩やかな登りから下りに転じ、富士山の展望地が一箇所。トラバースを挟んで下れば、緩やかに尾根が広がり押手川の分岐に戻り着く。

191110DSC00773.JPG 191110DSC00784.JPG
(左)青年小屋から見た編笠山。(右)編笠山東山腹の巻道は苔が多い。

雲海までは往路を下ったが、その先は展望台に立ち寄ってみた。笹がやや煩い道を下れば、ベンチのある展望台に至るが、南アルプスの上部が少し見えるだけ。その先はよく整備された遊歩道を歩いて観音平の駐車場に戻った。観音平付近は、ところどころ紅葉も見られた。

191110DSC00801.JPG 191110img016.jpg
(左)展望台からはわずかに南アが望めるくらい。
posted by 急行野沢 at 21:48| Comment(0) | 登山(南八ヶ岳) | 更新情報をチェックする

2019年11月04日

霊仙寺山~飯縄山(長野市/飯綱町/信濃町)

191104DSC00551x.JPG
霊仙寺山頂から飯縄山を望む

霊仙寺跡駐車場709-719五社権現奥ノ院跡-822上村分岐827-851「霊仙寺山頂1時間」の標識-942平坦地(1740m)-1003霊仙寺山1018-1104飯縄山1114-1202霊仙寺山1233-1249平坦地-1317「霊仙寺山頂1時間」-1336上村分岐1342-1423五社権現奥ノ院跡-1434霊仙寺跡駐車場

近場の山なのになかなか登る機会がなかった霊仙寺山。飯縄山の付録のような山というのが大方の見方では。しかし、飯縄山の山容は霊仙寺山があってはじめて引き立つと思う。ヤブっぽい山かと思っていたが、道はよく踏まれ迷うようなところや危険な箇所はなかった。倒木や湿った落葉で滑りがちなところは随所にあったが。道中、石碑などが随所にあって信仰の山でもあったことがしのばれた。

191104DSC00504a.JPG 191104DSC00511a.JPG
(左)登山口。左折の先に駐車場。(右)五社権現奥ノ院跡。登山道は右へ。

いいづなリゾートスキー場から北に向かい、「霊仙寺跡」の案内板で左折。霊仙寺集落の中を進み、未舗装になった先に「霊仙寺山登山道」「(左折)霊仙寺跡駐車場」の道標。左折してすぐの駐車場にとめる。先刻の林道に戻ってもいいが、駐車場脇の「二ノ鳥居沓石」標柱の先へ進む。「前宮跡」「講堂跡」と霊仙寺の跡を通り過ぎると杉並木となり、石段を登った先には「五社権現奥ノ院」の標柱。

いまは小さな石祠が佇んでいる。道標で右折すれば、山腹をトラバースして尾根の突端へ。左折して尾根上をたどる。霧が覆う天候のせいか、ややくすんだ紅葉の広葉樹林帯。尾根上の登りは、広く穏やかな尾根をたどる箇所も。「霊仙寺山頂1時間50分」「1時間30分」の案内板に出会うが、時間は少々健脚向けではないかと思う。右手は唐松、左はカンバ類や雑木。

191104DSC00517a.JPG 191104DSC00524a.JPG
(左)登りはじめは紅葉の道。(右)上村分岐。道標はない。

右手の尾根に登り返した後、勾配が徐々に増して、ゲレンデ内を登る道への上村分岐に到着(標高約1330)。道標はないが、マークと道は明瞭。その先も一本調子の登りが続く。岩の上から生えたような樹木があり、標高1500m付近に「霊仙寺山頂1時間」の案内板。カンバ類の林相が美しく、単調な登りの気分を紛らわせてくれる。

191104DSC00526a.JPG 191104DSC00535.JPG
(左)あと1時間。時間は少々健脚向け。周囲は白樺林。(右)標高1740付近の平坦地。

標高1650m付近で左へトラバース気味の平地があり、その先はさらに急な直登。標高1740付近の平坦地では、晴れていれば左に展望が開けるのだろう。常緑の低木が目立つようになる。右に折れ、笹原と樹林帯を交互に折り返しながら登る。尾根の左側に出たところでは、背後の雲間から飯縄山を望むことができた。青空が見えて、元気が出てきた。

191104DSC00546.JPG 191104DSC00553.JPG
(左)霊仙寺山へもう少し。青空が広がった。(右)霊仙寺山頂。疎林の向こうは戸隠連峰。

飯縄山への分岐を過ぎて笹原をひと登りすれば霊仙寺山の山頂に到着。北から東は雲に覆われているが、南に飯縄山、北西の疎林越しに戸隠方面の山並みが見渡せた。せっかくなので飯縄山まで足を延ばす。いったん下り、その先は針葉樹林帯の中、岩の段差や木の根で歩きにくい道が続く。最後に滑りやすい急登があって飯縄山の山頂へ。

191104DSC00558.JPG 191104DSC00572.JPG
(左)飯縄山へ針葉樹林帯の中を進む。(右)飯縄山の山頂。高妻山は雲の中。

さすがに10数人の登山者でにぎわっている。ここも東と北の展望は雲の中。高妻山のピークを見たいと思ったが、そちらも雲の中。霊仙寺山まで戻り昼食休憩した後、往路を下山した。午後は天候が回復するはずだったが、下山時も深い霧に覆われた中を下ることになった。霊仙寺山に限れば、途中出会った登山者は1人だけだった。

191104DSC00560.JPG 191104img014.jpg
(左)飯縄山北側から見た霊仙寺山。
posted by 急行野沢 at 23:01| Comment(0) | 登山(戸隠・雨飾・妙高) | 更新情報をチェックする

2019年11月02日

白馬岩岳マウンテンリゾート(白馬村)

191102DSC00461.JPG 191102DSC00471.JPG

高齢の両親を連れて景色のよいところに行こうという話になり、最近話題の白馬岩岳に出かけた。岩岳スキー場でグリーンシーズンにも集客を図ろうということで、施設を整えたもの。冬には何回もスキーに来たことはあるけれど、グリーンシーズンは初めて。ゴンドラ「ノア」に乗車してゲレンデ最上部まで上がる。山腹は紅葉の木々が覆っている。

ゴンドラを降りた場所からは左手に鹿島槍・五竜などの山並みが展望できる。樹林の中を少し西に進むと、正面に白馬三山の展望が開ける。その一角にベーカリーとテラスが設けられていて、このテラスがマウンテンハーバーと呼ばれているらしい。快晴の三連休なのでテラスは混雑していた。そのすぐ横にも白馬岳方面を展望できる場所があり、こちらの方がゆっくり撮影できた。

目の前に広がる北アルプスは素晴らしく、登山をしないような人でも簡単に展望を楽しむことができる。多くの人でにぎわっていて、ベーカリーやレストランは長い行列ができていた。

191102DSC00488.JPG 191102DSC00487.JPG

[参考]ゴンドラ「ノア」往復 1,800円
posted by 急行野沢 at 22:00| Comment(0) | 季節の散策(花・湿原など) | 更新情報をチェックする