2020年04月25日
髻山~三登山(長野市)
伐採地越しに飯縄・黒姫・妙高を望む。
吉集落奥の駐車場841-923髻山933-958八方峠-1101三登山三角点-1106三登山1113-1146山千寺1159-1229駐車場
近場の里山散歩として髻山と三登山へ。人は少ないと思っていたが、山中でそれなりの人とすれ違った。若槻大通りの吉交差点で左折。案内板に従って車を進めれば、無料の駐車スペースがある。少し下って東側の山道に入る。今日の道はよく整備され、分岐には必ず道標があって、誰でも安心して歩ける。
(左)右手の山道へ入る。(右)髻山直下のカタクリ群生。
杉・赤松・雑木が混在する中を折返し登れば、山腹左を巻く緩やかな道に。廃車を見て右折すると、竹林の多い舗装道になる。道標で左折して進めば、観音清水の水場。折り返しの登りになり、八方峠への分岐。髻山への最後の登りは群生するカタクリの花々に癒される。今日のコースは他にもカタクリが随所に。昔登った記憶は曖昧な髻山。山頂は小広く、三角点や四阿、山城の説明板など。東方向が切り開かれ、志賀高原方面の展望が素晴らしい。
(左)髻山の山頂。前方は切り開かれ志賀高原方面の展望が広がる。(右)八方峠手前の笹原から三登山を望む。
分岐に戻り八方峠へ。林道を横切り、尾根の右側を進む。724の北側で右手が伐採地となり、飯縄・黒姫・妙高方面の展望が嬉しい。送電線下の笹原では前方に三登山が見えた。八方峠は、急な階段で谷に降りて登り返す。山腹左側から尾根にのり、745三角点は道の右側のヤブの中。混交林から笹の細尾根を登り小ピークへ。カタクリ群生地を見てから、806への登りは後半左へ巻いて行く。
(左)笹の茂る尾根を進む。(右)雑木の尾根を登る。
唐松林を経て広道となり、山腹左側を進む。広道に細い登山道を織り交ぜながらジグザグに登る。その先はゆったりとした尾根上の気持ちよい雑木の登り。傾斜が緩めば雑木の中の三登山三角点。緩やかに進めば三登山山頂。ここも雑木に囲まれているが、小広場で少し落ち着ける。下山は山千寺へ。雑木の中、折り返しの急な下り。
(左)三登山三角点。(右)三登山山頂。
左への長いトラバースがあり、標高を下げれば赤松林に囲まれる。傾斜が緩めば舗装道を横切り、立派な堂宇の山千寺に至る。満開の桜の大木があり、南に菅平方面の展望。南に下り左折して山麓の車道をたどり、駐車場に戻った。途中、田子池を見おろすあたりでは前方に志賀高原方面の展望が開ける。木も芽吹き始め、里山の春の気配が感じられた。変哲もない里山と考えていたが、意外に楽しめた。
(左)桜の大木がある山千寺。
2020年04月17日
カシガリ山とガボッチョ(茅野市)
ガボッチョから蓼科山と八ヶ岳連峰を望む
駐車場所(ビーナスライン伊那丸富士見台駐車場)1121-1154カシガリ山1159-1223短絡路分岐(踏み跡不明瞭)-1232広道に出る-1255「1681峰」-1300ガボッチョ1320-1358駐車場所
車山から南に向かって標高を下げていく霧ヶ峰の山腹。いくつかの谷を刻んで茅野の平地に落ちていく前に、そうはさせじと頭をもたげているピークがカシガリ山とガボッチョである。ビーナスラインの伊那丸富士見台駐車場から比較的短時間で到達できる。ただ、道標の類はないし一部踏み跡程度の場所もある。草原を歩くので展望は素晴らしい。
(左)駐車場所から広い道をたどる。(右)緩やかな下りでカシガリ山へ進む。
他に車のいない駐車場から広道を南に向かって進む。すぐ分岐があるが、両方向とも車止めがある。まずは左のカシガリ山へ。道には所々雪が残っている。左・草原、右・唐松の広道を緩やかに登れば正面に蓼科山を望む小ピーク。ここからは緩い下りの道となる。正面に八ヶ岳を望みながら、季節にはレンゲツツジの群生が見られるであろう、灌木が点在する草原を進む。下りが終わって平坦になったあたりから、白樺など樹林が多くなる。
(左)車山方面の展望。(右)カシガリ山から蓼科山を展望。
小ピークを緩やかに超えて登り返せば、カシガリ山の山頂。三角点と手製の山名板がある。南と西は樹林に囲まれているが、東に蓼科山、北に車山を望める。どちらかというと、ここまでの道中の方が見晴らしがよい。来た道を戻るが、復路は緩やかな登りである。途中、ショートカットのつもりで左に折れ、地形図上の破線をたどったが踏み跡は不明瞭。それでも唐松林を下り、ガボッチョへの道に出る。
(左)ガボッチョを正面に見て進む。(右)1681へカヤトの急登。
こちらも林道のような広い道が谷筋を緩やかに下っている。右は草原、左は唐松。正面の谷筋を避けるように、道は右へ曲がる。正面にガボッチョが意外な高さでそびえている。道が西に向かって下りにかかるところ、左に折れて1630圏のピークへカヤトを漕いで登ってみる。さらに鞍部を介して、1681峰へカヤトの直登。けっこう急斜面で、今日唯一の登りらしい登り。
(左)1681からガボッチョが目の前。(右)ガボッチョから南アルプス方面。
1681に登れば、鞍部を介してガボッチョは目の前。気持ち良いカヤトの中を歩いてガボッチョにたどり着く。視界は360度。東には蓼科山から八ヶ岳の峰々。北は笹原から連続して車山。南には茅野の平地の向こうに南アルプスが霞んでいる。西はグライダー滑走路が見えるが、晴れていればその先に北アルプスが見えるのだろうか。
(左)1681との鞍部北側から車山を望む。
下山は1681峰を経由せず、その手前の鞍部から左に下り、赤テープの箇所を右に曲がると明瞭な道となった。道は次第に広くなり、1630圏ピークの北側で往路に重なる。そのまま進んで駐車場所に戻った。薄雲が多かったけれど、それでも広々とした展望を楽しむことができた。
2020年04月11日
修那羅峠から大沢山(筑北村/青木村)
わずかな樹間から戸隠方面の展望(1241峰手前)
駐車場所(修那羅峠北側・修那羅石仏入口)758-814安宮神社820-847「1106峰」-945「1241峰」-1042「1375峰」1052-1121「1429峰」-1138大沢山1212-1249林道-1317国道(原バス停)-1413駐車場所
宮坂七郎著「新版 信州の山(中部上巻)」に掲載されていて、気になっていたルート。ほとんど歩かれることもないルートかと思われる。「難度は高い」と書かれていた通り、各ピークの直下はいずれも厳しい急登。踏み跡すらない斜面を攀じ登るところも。往復するつもりだったけれど往路を戻る気にならず、復路は大沢山から南東に下り車道経由で登山口に戻った。
(左)修那羅石仏入口から歩きはじめる。(右)表参道の途中から左の踏み跡に入る。
修那羅峠の筑北村側、「修那羅石仏」の案内板の脇に広い駐車スペースがある。ここに車をとめ、鳥居をくぐって安宮神社の南参道を歩き始める。舗装された広い道もやがてか細くなり、山腹の左側を巻いて安宮神社へ。神社の裏手には有名な修那羅石仏群があるが、今日はわずかを見ただけで先へと進む。その先、表参道の駐車場手前から左の踏み跡に入る。当然ながら道標などはない。
(左)雑木林の登り。(右)緑色のネットに沿って岩の多い尾根を歩く。
山腹の右を巻いて進めば、1104三角点の北側を過ぎ西側鞍部に出る。周囲は雑木林。西に向かって明瞭な尾根を進む。急登で1106峰を越え、次の小ピークあたりはややヤブがかっている。尾根は北西に方向を変えて、きれいな雑木林の中を急登する。踏み跡は不明瞭。常緑樹が目立つようになって小ピークにたどり着くと、目の前に緑色のネットが続いている。少々興ざめだが、左折してしばらくこのネットに沿って歩けば迷う心配はない。
(左)1241峰。(右)1375峰が間近に迫り超急登がはじまる。
小ピークを2つほど越えて行く前後は尾根に岩が多くなり、痩せた塔渡り状の箇所も。右手のわずかな樹間から戸隠方面の展望が得られる。金網は右に去って行き、雑木の尾根を登って樹林に囲まれた1241峰へ。小ピークをひとつ越えた鞍部からは1375峰への登り返し。ここが今日、一番厳しいところ。赤テープは雑木の斜面の直登を示しているが、踏み跡不明で足元も滑る超急登。やがて足元は石がゴロゴロするようになる。
(左)1429峰への登り。(右)1429峰から四阿山・根子岳を展望。
たまらず右へ、北尾根に至るあたりまで巻いてみるが、それでも急登はかわらない。疲れ切って1375峰にたどり着く。逆行の場合は1375峰から下り口の判断が難しいと思う。その先は明瞭な尾根上の小ピークを2つほど越え、最後はまたも急登で1429峰へ。木枝の向こうに四阿山や戸隠方面の山並みが見える。「大沢山へ30分」の道標に従い左折して、急下降から登り返せば大沢山の山頂に到着。
(左)大沢山の山頂。
樹林に囲まれているが、木枝の間からわずかに北アルプスが望める。往復登山の予定だったが、意外に厳しかったので往路を引き返す気にならない。南側山麓の車道を通って修那羅峠に戻ることに。空峠に向かって下り、最初の尾根の分岐で左の尾根に入る。その先の分岐では右の尾根を選び、踏み跡もはっきりしないが、岩場や足を滑らすような急坂を下って荒れた林道へ。そのまま進んで国道143号(原バス停)に出た。
あとは国道を歩き、麻績口バス停で左折して県道12号を修那羅峠まで登り返して駐車場所に戻った。展望が開ける場所もあまりなく、道形もはっきりしない尾根上に、足を滑らせながら急な登り下りに終始した感はある。道がなくてもルートファインディングができる方にしかお勧めできない。しかし、ところどころの明るい雑木林の雰囲気は気持ちを和ませるものがあった。
2020年04月05日
立峠・唐鳥屋山から虚空蔵山(筑北村/松本市)
虚空蔵山から北アルプス方面の展望
駐車場所(林道花川原線・立峠登り口)925-945立峠-1002唐鳥屋山(唐鳥屋城跡)1009-1122花川原峠1127-1151稜線-1055「1139峰」-1103虚空蔵山(虚空蔵山城跡)1131-1201駐車場所
思ったほど天候がよくないので、短時間の里山歩きに出かける。山中、他の人と会うこともないだろう。以前、乱橋から立峠経由で登った唐鳥屋山(唐鳥屋城跡)と南から登ったことがある虚空蔵山。今回はその両者をつないで歩く。旧四賀村の会田宿中心地から北へ、花川原峠越えの細い舗装林道を進む。岩井堂観音入口を過ぎ、左に「立峠登り口」の標柱があるところに駐車。
(左)立峠登り口。(右)立峠。
道脇には馬頭観音が佇んでいる。最初は急坂の直登。周囲は赤松と雑木が混在。右へ長い斜上トラバースがあって立峠に到着。小広場に案内板がある。右折して緩やかな稜線上を進む。送電鉄塔を過ぎると、岩の露出が多くなる。最後は左から尾根が合流して、唐鳥屋城跡(唐鳥屋山)に到着。周囲の展望は概ね木枝越し。北側は樹木が少ないので、晴れていれば乱橋集落の向こうに山並が望めるだろう。
(左)唐鳥屋山(唐鳥屋城跡)。(右)花見川峠へ落葉の中を下る。
東側への踏み跡を追って花川原峠へと下る。急坂の先、そのまま尾根を下りそうになるところ、赤テープを見て右へトラバース後、ひとつ右の尾根を下る。雑木から赤松に変わり花川原峠に降り立つ。ここからの登り返しに道標やマークはないが、やや左から適当に正面の尾根に取りつく。尾根にのったら左折。しばらく尾根上をたどるが、その先は踏み跡かすかな急登。雑木の急坂につけられた躊躇いがちな赤マークが、直登を指示している。
(左)虚空蔵山へ北側からの急登。(右)虚空蔵山から聖山方向。
足元は落葉と濡れた土が滑る。しかし大した距離ではなく、虚空蔵山上の東西に延びる稜線に登り着く。南側は赤松、北側は雑木の細い稜線。雑木は霧氷をまとう。いったん東の1139峰に行ってから、折り返して虚空蔵山の山頂へ。南側は樹間から霧氷の戸谷峰方面。北側は切り開かれて、北アルプスの大展望が広がるはずだが、今日は曇が多く稜線部は隠れている。右手には聖山や四阿屋山など筑摩山地のおなじみの山々。
(左)虚空蔵山西側の岩峰からの展望。
下山は西へ。岩谷神社への道を左に分け、その先の岩峰では360度に近い展望が広がる。赤松や雑木の尾根を折り返しながら下り、最後は尾根から右にはずれて、林道花川原線に出る。林道を少し登りかえせば、駐車場所に到着。何ということのない里山だけれど、落葉の雑木の佇まいが心を和ませる。なお、「入山禁止」の張り紙が随所にあるから、松茸の季節に歩くことは差し控えたい。