2022年06月29日
<四国遠征> 剣山(徳島県美馬市/三好市)
山上台地のデッキから山頂と次郎笈を望む。
リフト西島駅1024-1033刀掛ノ松-1047剣山頂上ヒュッテ-1052剣山1106-1115剣山頂上ヒュッテ-1125刀掛ノ松-1132リフト西島駅
四国に出張しなければならなくなった。四国まで来る機会はなかなかないので、百名山である剣山に登ってから帰ることにした。今回のポイントは登山口の見ノ越までのアクセス。この季節の平日は見ノ越までの公共交通が皆無。そこで徳島市内でレンタカーを借りることにしたが、剣山に向かうR438は途中に曲がりくねった狭い区間があり、運転に気をつかう。徳島市街から約2時間。
(左)リフト途中から山頂部が見える。(右)最短の尾根コースで登る。
時間の余裕がないので、見ノ越に車をとめてリフトを使わせてもらう。リフト途中から前方に、笹原に覆われた山頂部が見えてくる。約15分でリフトを降りれば、あとは最短の尾根コースで山頂まで30分ほど。笹原に疎林が点在する中、途中の刀掛の松がある平地を挟み、よく整備された道を登る。登山としては簡単な印象だが、笹原の登りから見上げる山容は、百名山の名に恥じない。
(左)ヒュッテの脇を登る。(右)平坦な山上台地には木道が設けられている。
剣山本宮の鳥居をくぐり、頂上ヒュッテの脇の階段を上れば平坦な山頂台地に飛び出す。一面に木道が張り巡らされている。その奥まで歩くと剣山の山頂(三角点)である。正面には次郎笈の姿が見える。360度の展望だが、馴染みのない山域なので周囲の山々の名前がわからない。
(左)剣山の山頂(三角点)。(右)剣山から次郎笈を望む。
山頂一帯には何箇所か展望デッキが設けられているのが嬉しい。次郎笈あたりまで足をのばしたり、周辺を歩きまわると楽しそうだが今回は時間がなかった。今日中に長野まで帰らなければならないので、往路をそのまま戻った。平地は猛暑だが、山頂部には涼しい風が吹いていた。
*参考:リフト往復 1,900円
2022年06月25日
角間山~鍋蓋山(群馬県嬬恋村)
角間山への登山道から湯ノ丸山・烏帽子岳を望む。
旧鹿沢スキー場下703-722鹿沢スキー場跡交差(あずまや)728-756旧鹿沢温泉分岐-808角間峠815-841角間山854-920鞍部-933鍋蓋山953-1026鹿沢スノーエリア第5リフト終点1036-1103鹿沢スノーエリア・ゲレンデ下-1122鹿沢スノーエリア入口(県道74号)-(車道歩き)-1227旧鹿沢スキー場下
急に暑くなったけれど、湯ノ丸周辺ではレンゲツツジが楽しめる季節。角間山から未踏の鍋蓋山まで歩いてみようと思う。旧鹿沢スキー場下の路側駐車スペースに車をとめる。草木が繁り、ゲレンデの姿をとどめない旧鹿沢スキー場の脇の唐松林の中を登る。やがてアズマヤの建つ、旧スキー場の中心地へ。角間山が右手に見える。ここから角間峠へは、左右にレンゲツツジを見ながら楽しく歩ける。
(左)鹿沢スキー場跡交差のアズマヤ。(右)角間峠への道のレンゲツツジ。
旧鹿沢温泉からの道と合流して左折、ここもアズマヤのある角間峠で右折すれば、角間山への道は笹原の中を斜上する緩やかな登り。一面の笹原だった記憶があるが、樹木が育って視界を遮るようになった気がする。登り着いた角間山山頂からは湯ノ丸・烏帽子が間近に見える。その右側に北アルプス・北信五岳が霞んでいた。その右に四阿山、さらに右下に目指す鍋割山が見えた。
(左)角間山登山道のレンゲツツジ。(右)角間山山頂。湯ノ丸・烏帽子を望む。
ここからは初めて歩く道。鍋蓋山への道は、ときどき笹が覆うものの予想外に整備されて明瞭。笹原の中、樹林に出入りして高度を下げた後、薄暗い針葉樹林帯の中の鎖のある急降下。その先は緩やかになり、アズマヤの脇を過ぎると、笹原に白樺・岳樺の疎林が広がる風景が美しい。最後は少々の登りで北側が開けている鍋蓋山の山頂へ。中途半端に樹木が伸びて、展望は思ったほどは得られなかった。
(左)角間山から左に四阿山、右下に鍋蓋山。(右)鍋蓋山への道。
ここから鹿沢スノーエリアへと下るところが問題。地形図の点線を目安に山頂の西側を巻くのが正解なのかもしれない。その場所に踏み跡を見つけられず、笹原の中を北方向に下って、営業していない最上部のリフトに出たものの、このゲレンデは背の高い笹に覆われていた。左の樹林帯との境あたりを、肩ほどの高さの笹を漕ぎながら強引に下る。下りだから何とかなったけれど、登るのは難しいだろう。
(左)鍋蓋山手前は気持ちよい疎林。(右)鍋蓋山の山頂。
第5リフトの上部に出て、ようやくゲレンデを普通に歩いて下れるようになった。本当はもっと歩きやすい踏み跡があるのかもしれない。ゲレンデを下って行くと獣除けの柵があり通れない。ようやく緩んでいる箇所からすり抜けてゲレンデ下部まで下ることができた。
(左)背の高い笹を漕いで下る。(右)ゲレンデ下から鍋蓋山を振り返る。
角間山~鍋蓋山の間は整備されているのだから、鍋蓋山から北側に下る道が整備されればよいハイキングコースになるのにと思う。しかし、スキー場としてはあまり多数の人にゲレンデを歩いてほしくないのかもしれない。ゲレンデ下から県道74号に出て緩やかな登りの車道を歩いて駐車場所に戻った。最後の猛暑の中の車道歩きは過酷だった。すれ違った登山者は、角間峠付近で3人のみ。
2022年06月12日
北八ヶ岳[雨池~八柱山](佐久穂町/茅野市)
霧に霞む雨池。
麦草峠駐車場800-802麦草ヒュッテ-904雨池(南側)-910八柱山分岐-933八柱山941-1003八柱山分岐1010-1021雨池(北側)-1026雨池(西側)-1043雨池峠方面分岐1046-1109雨池峠1135-1148ロープウェイ坪庭駅-1215五辻-1241出逢の辻1248-1303オトギリ平-1316コケモモの庭1319-1335麦草峠1336-1339麦草峠駐車場
朝8時前、麦草峠の無料駐車場は天気が悪いせいか、まだ空きがあった。北八ツの樹林帯を歩くなら、天気が悪くてもかまわない。むしろ雨模様の方がしっとりとしていいだろうと思って出かけてきた。しかし、足元は悪く、水たまりはいうまでもなく、木の根や岩や木道が濡れて滑り歩くのに苦労する。霧の中の苔をまとった針葉樹林帯は幻想的ではあったが。標高差が少ない行程なのがうしろめたい。
(左)雨池への道。(右)八柱山への道。
麦草ヒュッテの前から国道を横切り、池を木道で渡って雨池へ向かう。木道は濡れて滑りやすいし、岩や木の根も滑る。いたるところ水たまり。途中、林道に出て再び山道に入って雨池へ。池は霧に霞んでいる。霧が巻く幻想的な針葉樹林帯を緩やかに歩いて八柱山へ。晴れていれば富士山も望めるはずだが、今日は視界無し。
(左)八柱山の山頂。(右)北岸からの雨池。
雨池まで戻り、北岸を回って西岸から林道に出て、雨池峠に向かう。林道から雨池峠への新しい山道へ取付く箇所は新たな木段が設けられていた。苔の針葉樹林帯に急登が続く。途中から左にトラバースした後、旧道と合流した後は緩やかになる。真新しい木道が樹林帯の中に設置されていた。以前は岩がゴロゴロした道だったが、まったく様変わりした。
(左)雨池峠への新道入口。(右)雨池峠。
雨池峠で休憩。登山者がぽつぽつとあらわれ、縞枯山や雨池方面に消えていく。八丁平を経由して、ロープウェイ坪庭駅、そして五辻方面へは木道が整備されている。五辻付近まで来ると、青空がのぞくようになった。五辻あたりは笹原が広がり、茶臼山や縞枯山を望むことができた。その先も針葉樹林帯の歩きにくい道だが、一箇所前方が開けて天狗岳の姿を望むことができた。
(左)五辻付近。茶臼山を望む。(右)天狗岳を前方に望む。
出逢の辻で左折して進み、草原が広がるオトギリ平へ。さらにコケモモの庭に立ち寄ってみた。コケモモの庭は火山性の大岩が累々と重なり、その間にコケモモが生えている。ただ、花は遅かったようだ。かわりにコイワカガミが咲いているのが見られた。国道を横切り、駒鳥の池を見て麦草ヒュッテへと帰着。雨池付近で7~8人、雨池峠から八丁平あたりで20人ほどの登山者とすれ違った。
(左)オトギリ平。(右)コケモモの庭。
2022年06月04日
ダン沢ノ頭[志賀高原]~大沼池・赤石山経由で往復 (山ノ内町/群馬県中之条町)
ダン沢ノ頭西側直下から望む横手山・草津白根山・浅間山方面。
大沼池入口611-705大沼池(林道終点)-721大沼池東畔(レストハウス)726-820忠右衛門新道分岐824-845赤石山848-927湯ノ沢ノ頭-1018ダン沢ノ頭1042-1133湯ノ沢ノ頭-1221赤石山1255-1308忠右衛門新道分岐-1351大沼池東畔(レストハウス)1358-1414大沼池(林道終点)-1459大沼池入口
ダン沢ノ頭へは7年前に、鷹巣尾根・オッタテ峠経由で登ったことがあるが、天気があまり良くなくて印象はいまひとつだった。今回、赤石山からダン沢の頭への稜線は笹刈りがなされ、歩きやすい道が続いていた。ところどころ残雪があったが、樹林帯に出入りしつつ、笹原越しに横手山・草津白根山・浅間山・榛名山などを眺めながら歩くことができた。
(左)大沼池までの林道。(右)北東側から見た大沼池。
奥志賀に向かう県道沿いの大沼池入口の駐車場に車をとめる。右手に分岐してすぐに橋を渡り、大沼池への山道へ。針葉樹帯の中を進み、途中からは林道歩き。左手の山腹に白いダケカンバの白い幹と点在する新緑が美しい。大沼池の北岸から東側へと池畔を進む。池面は独特のエメラルド色。池の東側のレストハウスの前で左折する。
(左)忠右衛門新道分岐まで階段状の急登。(右)赤石山から大沼池を見下ろす。
忠右衛門新道分岐までは階段が連続する急登。途中、残雪の斜面を横切る場所が3箇所ほど。残雪から夏道へもどる場所が少々わかりにくい。勾配があるので足場に注意。稜線上の忠右衛門新道分岐で左折。樹林帯の中を登れば、赤石山直下のザレた斜面へ。岩場の赤石山頂手前の小広場からは眼下に大沼池を見下ろす。その向こうは志賀山・裏志賀山。右手に焼額山。
(左)赤石山の山頂標柱。(右)赤石山東側の残雪。
赤石山の山頂標柱は、山頂の岩場から少し右の樹林帯に入ったところにあり、脇に野反湖までは長時間かかるという注意書きがある。 ここからが今日の本番。赤石山から湯ノ沢ノ頭方面に歩きはじめると、残雪に覆われた場所があらわれる。この後も残雪は点在する。雪解け水の多い登山道脇に水芭蕉が咲いていた。
(左)残雪が半ばを覆う仙人池。(右)道脇の水芭蕉。
標高2050から1950mくらいまで一気の下りがあり、前方に岩菅山やこれから進む稜線が見渡せる。ここを帰りに登ると思うと少々憂鬱。湯ノ沢ノ頭のピークは気づかないうちに通過。登山道脇の木に「湯ノ沢ノ頭」と記してあったが、実際の山頂はもう少し手前(西側)のピークでは?稜線からは笹原越しに右側(南側)の展望が開ける場所が多い。
(左)急な下りから岩菅山を望む。(右)右手に榛名山を望む。
右手前方に見えるのは榛名山だと思う。樹林帯に出入りしながら笹原を進むと、目の前にダン沢の頭の手前、最後の急登があらわれる。山頂直下で振り返ると、横手山や草津白根山・浅間山などが展望できた。ダン沢の頭に到着。北側は樹林に遮られているが、西・南・東は概ね視界が開け、前回の印象よりも開放的で気持ちよい山頂に思える。
(左)ダン沢ノ頭へ最後の急登。(右)ダン沢ノ頭山頂。
ダン沢ノ頭から東方向を望むと、大高山などが見えた。なお、ここから大高山方面は笹刈りがされていなかった。下道はわかると思うが、笹が覆い被さっていて進むのは難儀しそう。今日は往路をもどった。途中すれ違った登山者は、ダン沢ノ頭の手前でひとりだけ。盛夏には賑わう大沼池周辺にも人の姿はなかった。
(左)ダン沢ノ頭から大高山方面の展望。