2022年10月31日

[上信県境]野反湖から大高山(山ノ内町/群馬県中之条町)

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高沢山からの下りからカモシカ平を俯瞰する。

野反湖ビジターセンター647-753三壁山-829カモシカ平834-933大高山1005-1049カモシカ平1114-1136高沢山-1209エビ山1217-1257野反湖キャンプ場-1311野反湖ビジターセンター

野反湖と志賀高原をつなぐ稜線のうち、カモシカ平とオッタテ峠の間は歩いたことがなくて、いつか歩かなければと思っていた。今回はそのうち、カモシカ平と大高山の間を歩く。大高山とオッタテ峠間はまた次回。野反湖への道すがらは紅葉がきれいだったが、標高が上がると、もう樹々は葉を落としている。野反湖ビジターセンター前に駐車(無料)、キャンプ場の中を少し歩いて三壁山への登山道へ。

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(左)三壁山へ。ところどころ笹原が広がる。(右)野反湖を見下ろす。

足元には霜柱、葉を落としたダケカンバの中の登り。ところどころ笹原から、左手に野反湖を見渡せる。今日歩いた登山道はすべてしっかり笹刈りされていて、歩きやすい。道に迷うようなところもないし、クサリのあるような岩場もない。宮次郎清水の水場はごく細い水。それなりの登りがあって針葉樹林の中の三壁山へ。

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(左)三壁山の先の笹原の道。(右)カモシカ平。

その先は稜線左下の笹原の中を進み、高沢山の手前で右折してカモシカ平に下る。一面の笹原が広がる気持ちの良いところ。20年近く前訪れた時には、鹿害でニッコウキスゲがわずかしか咲いていなかった。その後、どうなのだろうか。正面の笹原の急坂を登って、やや右に曲がりながら尾根にのり、大高山へは樹林帯の中の緩急の登りが続く。最後はやや急坂を登り、思ったよりも短い時間で大高山に到着。

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(左)大高山への登りからカモシカ平を見下ろす。(右)大高山山頂。

南側が開け、草津の町が見える。右手に白根山や浅間方面、左には榛名や赤城方面まで見渡す。正面、八ヶ岳の向こうにうっすら富士山も望むことができた。カモシカ平・高沢山を経由して、帰路はエビ山方面へ。高沢山からしばらくは退屈な樹林帯だが、エビ山が近づくと笹原にダケカンバの疎林が混在する風景が展開する。

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(左)大高山から南方向の展望。(右)かすかに富士山を望む。

笹原のエビ山からは、四周の風景を一望。振り返るとカモシカ平や高沢山方面が間近である。少し進むと野反湖とその向こうに八間山を望む景色が広がる。笹原から樹林帯へと続く道を野反湖畔まで下り、野反湖ビジターセンターに戻った。秋晴れのもと、気持ちよく歩くことができた。途中出会ったのは「万座温泉まで歩く」という2人組だけだった。

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(左)エビ山の山頂。(右)エビ山付近から野反湖を見下ろす。
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2022年10月21日

燕岳~西岳 [北アルプス/合戦尾根↑ 槍沢・上高地↓ ]…槍を眺める稜線歩き(安曇野市/松本市/大町市)

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ヒュッテ西岳から見た槍ヶ岳(東鎌尾根)。

[第1日(10/19)]大糸線穂高駅640=(バス)735中房温泉登山口745-909第3ベンチ913-940富士見ベンチ948-1012合戦小屋1030-1046合戦沢の頭1051-1125燕山荘1215-1243燕岳1259-1332燕山荘・泊
[第2日(10/20)]燕山荘557-744小林喜作レリーフ-832大天井ヒュッテ856-916貧乏沢下降点-1020赤岩岳下1023-1030赤岩岳1031-1036赤岩岳下-1116ヒュッテ西岳1122-1129西岳1141-1147ヒュッテ西岳1214-1313水俣乗越1322-1407槍沢大曲1417-1503槍沢ロッヂ・泊
[第3日(10/21)]槍沢ロッヂ621-731横尾-941河童橋-948上高地バスターミナル1040=(バス)1145新島々駅1207=(上高地線・電車)1236松本駅1318=(大糸線)1347穂高駅

この時期になっても営業している山小屋を考えて計画を立てた。快晴に恵まれ、燕岳から西岳まで槍ヶ岳を見ながら稜線歩きを楽しむことができた。最後、槍沢に下ってしまうところは自分の体力を考えてのこと。穂高神社南側の登山者用駐車場(無料)に車をとめる。穂高駅まで徒歩5分程度。穂高駅前からバスに乗車して中房温泉へ。

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(左)合戦尾根の登り。雪が残る。(右)青空広がる合戦沢の頭から大天井・槍。

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(左)燕山荘と燕岳を見上げる。(右)燕山荘に到着。槍ヶ岳と裏銀座方面。

中房温泉の登山口から合戦尾根を登り始める。登りはじめは霧雨の中、さらに標高があがると笹の上に雪が残っていてどうなることかと思ったが、天候は回復し樹間から大天井岳あたりが望めて元気が出てくる。合戦小屋あたりでは青空が広がった。合戦沢の頭では目の前に燕岳、右に餓鬼岳、左に槍・大天井を展望。その先はひと登りで燕山荘に到着。目の前に裏銀座方面の山並が広がっている。

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(左)燕岳へピストン。(右)燕岳から剱岳・立山方面。

宿泊の受付を済ませ、燕岳を往復する。霧氷越しのイルカ岩など、この季節にしか見られないだろう。燕岳山頂からも360度の展望。北燕岳の向こうに剱岳・立山が見える。南には槍・穂高。燕山荘に戻り、ここでもらった信州割のクーポンを消費するため、ケーキセットなどを頼みまったりと過ごす。燕山荘は50~60人ほどの宿泊客で賑わっていた。

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(左)霧氷越しのイルカ岩。(右)秋晴れの表銀座縦走路を進む。

翌朝は冷え込んだが、早朝の展望を楽しんでから稜線を歩く。素晴らしい秋晴れ。稜線の西側は風が冷たいが、東側に移ると風が遮られ日差しが暖かい。歩きやすい表銀座縦走路を進む。右手には槍ヶ岳が常に眺められる今日の道程。岩場の鞍部から喜作レリーフを過ぎ、大天井岳北西側のトラバースは鎖場の連続で、日陰に薄雪が残っているところもあり嫌な感じ。

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(左)大天井岳西側のトラバース。(右)大天井ヒュッテが眼下に見えた。

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(左)気持ちよい稜線。前方に赤岩岳への登り。(右)道は赤岩岳左下を巻く。

トラバースが終われば大天井ヒュッテ(今期、営業終了)へ急な下り。そこからは、牛首展望台の左下を巻く歩きやすい道がしばらく続く。道が稜線上に戻ったところが、「びっくり平」とか「貧乏沢のコル」と呼ばれるところか。その先、左手に常念岳を見ながら気持ちよい稜線歩きの後、赤岩岳への登りにかかる。縦走路は赤岩岳の左下を巻いてしまうが、山頂への踏み跡を見つけて超急坂をよじ登る。

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(左)赤岩岳山頂。(右)前方にヒュッテ西岳と穂高連峰。

木枝につかまらないと身体を持ち上げられないような超急登。三角点のある赤岩岳山頂からは目前に槍ヶ岳。縦走路に戻り、ちょっとした岩場を越えて西岳ヒュッテ(今期、営業終了)へと緩やかな道。西岳へはヒュッテ手前から明瞭な登山道を往復する。西岳山頂では槍ヶ岳がこれまで以上に近い。東鎌尾根と槍沢を従えた姿が見事。左手には穂高連峰の連なり。

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(左)西岳山頂。(右)西岳山頂から大天井・燕岳方面。歩いてきた縦走路を振り返る。

これで絶景の稜線歩きは終わり。ヒュッテ西岳から先は連続するクサリや長いハシゴのある急な下り。いったん小鞍部に下った後も痩せ尾根の登り下りが続く。樹間から北の方向に黒部湖と剱岳が見え、水俣乗越に到着。大天井からここまでですれ違った登山者は3人だけ。左折して、落葉のダケカンバ林の中、ジグザグの道を大曲に下る。

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(左)水俣乗越付近から黒部湖を望む。(右)水俣乗越から槍沢へ下る。

今日は上高地まで下るのは時間切れなので、槍沢沿いに歩いて槍沢ロッヂに宿泊。槍沢ロッヂは宿泊者5人だけ。翌朝は、ゆっくりと上高地へと下山した。河童橋周辺は夏場ほどではないが、多くの人で賑わっていた。上高地バスターミナルからバスで新島々へ。さらに電車を松本、穂高と乗り継いで車を回収して帰路についた。

[参考]
穂高駅~中房温泉 バス片道 1,500円
燕山荘 1泊2食 13,800円(朝食は弁当に変更)
  *信州割(5,000円割引)で8,800円になった。さらに3,000円のクーポン付。
槍沢ロッヂ 1泊2食 13,000円
上高地バスターミナル~新島々駅~松本駅 バス・電車 2,730円 
松本駅~穂高駅 大糸線 330円
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2022年10月08日

居谷里山(大町市)

居谷里湿原駐車場1330-1354居谷里山1401-1422居谷里湿原駐車場

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(左)居谷里湿原入口。(右)居谷里山の山頂。

居谷里湿原は何回も訪れているが、そのすぐ横にあるこの山には登ったことがない。居谷里湿原から西に登って行く破線が地形図にはあるので、これをたどればすぐに山頂に登れると思って、歩きはじめた。居谷里神社の裏あたりから斜面に取付こうとしたが、踏み跡は不明瞭。ヤブの少ないところを狙って、左の植林帯へと巻き気味に進む。最後は急斜面をヤブ漕ぎで登り、尾根上の林道へ這い上がる(よい道があって、それを見逃しただけかもしれない)。

すぐに左の登山道に入り、わずかに進めば居谷里山の山頂。あいにくの曇り空だが、晴れていれば後立山連峰が望めると思う。樹間からは木崎湖が見えた。復路は林道をもう少し南まで下ってから、左手に入る明瞭な道を下った。赤テープも随所についていた。居谷里湿原側から登るならこの道がいいと思う。

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(左)山頂から西側の展望。(右)下山に取ったコースは明瞭。

仏岩(長和町)

登山口951-1022仏岩1028-1051登山口

国道152号は霧ヶ峰・八ヶ岳方面に向かうときに頻繁に通るけれど、その途中に登山口のあるこの山は後回しになっていた。どうもこのような山は苦手という意識もあった。

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(左)国道152号沿いの登山口。(右)階段状の登り。

前半は樹林帯の中の登山道。だんだん小丸太の階段が急になる。途中から岩っぽい登りやトラバース。アルミの梯子や鎖もあれわれ、最後は岩場に垂直に近い梯子が3つ連続する。周囲は切れ落ちていて、高所恐怖症の私は足がすくむ。最上部ではカメラを取り出したり四周を見回す余裕もなし。もとより曇っていて遠望はきかなかったが、晴れていれば蓼科山が見えるとか……。

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(左)アルミ製の梯子。(右)山頂へは垂直に近い梯子が3つ続く。
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2022年10月03日

檜尾岳~熊沢岳[中央アルプス主稜線 リトライ](駒ケ根市/大桑村)

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東川岳まで来ると目の前に空木岳・南駒ケ岳が大きい。

[第1日(10/02)]駒ヶ根駅900=(バス)945しらび平1037=(ロープウェイ)1045千畳敷1054-1124極楽平1131-1140島田娘1145-1233濁沢大峰1248-1404檜尾岳1439-1450檜尾小屋・泊
[第2日(10/03)]檜尾小屋559-606檜尾岳614-634大滝山-728熊沢岳734-901東川岳909-918木曽殿山荘944-1038空木岳八合目1044-1110仙人の泉1137-1206六合目北沢渡渉点1220-1312うさぎ平1316-1451伊奈川ダム上駐車場1455-15:34伊奈川ダム下ゲート1605=(タクシー)1630須原駅

8月に極楽平から檜尾岳まで歩いたが、悪天候でその先は断念して檜尾尾根を下山した。今回はそのリトライ。駒ヶ根駅からバスでしらび平へ。秋晴れの日曜日なのでロープウェイは1時間弱の待ち時間があったが、1日目は時間に余裕あり焦る必要はない。快晴のもと、檜尾岳までは前回と同じコースをゆっくり歩いた。

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(左)極楽平への登りから宝剣岳を見上げる。(右)極楽平から宝剣岳方面。

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(左)濁沢大峰の先から檜尾岳を正面に望む。(右)檜尾岳から空木岳を望む。

千畳敷から極楽平に登る斜面はやや色づき、チングルマの綿毛が揺れている。島田娘の頭からやや下り気味に花崗岩・白砂・ハイマツのコントラストが楽しい稜線。急登の先の濁沢大峰の先では岩場・鎖場が連続する。檜尾岳で空木岳を展望。東に下って、前回同様、檜尾小屋に宿泊。宿泊者はけっこう多かった。

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(左)大滝山からこれから進む稜線を望む。(右)熊沢岳の山頂。

2日目は檜尾岳から南の稜線へ、前方に空木岳・南駒ケ岳を見ながら進む。岩場のアップダウンがけっこう多い。大滝山を越えた先の東側はダケカンバなどの紅葉が美しい。熊沢岳手前は岩場の急登。鎖や足場の設置がないと進めないような場所も。曇り空で風が冷たくて各ピークでもゆっくりできないが、この景色の中、稜線を歩くのは楽しい。振り返ると御嶽・乗鞍・三ノ沢岳・宝剣岳方面が望める。

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(左)熊沢岳からはしばらく緩やかな花崗岩とハイマツの道。(右)振り返ると御嶽・乗鞍・三ノ沢岳。

熊沢岳からは緩やかにいくつかのピークを越えて行く。登り返して、本日最後のピークとなる東沢岳。ここまで来ると空木岳・南駒ケ岳が目の前に大きい。急坂を下って木曽殿山荘へ。山荘前で、タクシーを電話予約して伊奈川ダムへの下山にかかる。尾根に沿って進む樹林帯の下りは長く感じられる。苔むした針葉樹林帯から、笹が覆うようになり、仙人の泉(水場)で休憩。さらにどんどん下って北沢へ。

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(左)前方の東川岳から下って木曽殿山荘へ。(右)苔むした針葉樹林帯の下り。

北沢を横切る箇所は、渡りやすいところを探して渡渉する。その後、対岸の山腹に取付くところが不明瞭なのでマークに注意。うさぎ平で林道に出て、あとは林道を淡々と2時間あまり歩いて伊奈川ダムの下のゲートへ。伊奈川ダムの少し上で林道が少し崩れているところがあり、現在はゲート下までしか車が入れない。予約したタクシーで須原駅に出て、帰途についた。

2日目、主稜線上で出会った登山者は5人ほど、木曽殿越からの下山路では1人だけ。静かな山行が楽しめた。

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(左)六合目・北沢の渡渉点。この先、1時間弱でうさぎ平。林道に出る。

[参考]駒ヶ根駅~しらび平(駒ケ岳ロープウェイ乗場) 1.050円
    駒ケ岳ロープウェイ 片道(しらび平~千畳敷) 1,370円
    檜尾小屋 1泊(寝具・食事なし)       6,500円
    タクシー(伊奈川ダム下ゲート~須原駅)    6,500円

前回、悪天候で檜尾尾根を下山した際の記録はこちら
→ 「2022年8月23日 檜尾岳[中央アルプス主稜線]~悪天候で檜尾尾根下山」
posted by 急行野沢 at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 登山(中央アルプス) | 更新情報をチェックする