2022年11月25日
初冬の燕岳(安曇野市/大町市)
燕山荘直下からの展望。大天井岳・穂高連峰・槍ヶ岳。
第1駐車場643-651中房温泉登山口702-731第1ベンチ-756第2ベンチ-824第3ベンチ834-903富士見ベンチ-930合戦小屋938-953合戦沢ノ頭959-1044燕山荘1051-1134燕岳1159-1235燕山荘1258-1331合戦沢の頭1335-1346合戦小屋-1407富士見ベンチ1410-1428第3ベンチ1441-14:59第2ベンチ-1518第1ベンチ-1541中房温泉登山口-1548第1駐車場
中房温泉登山口までの林道が11月末で冬期通行止めになる。その前に比較的手軽に初冬の山を楽しむために出かけた。さすがに人気の燕岳、平日でも多くの人が登っていた。中房温泉までの車道に雪や凍結はなく、今日のところはノーマルタイヤで問題ない。中房温泉下の登山者用第1駐車場は、この季節の平日なので6時半頃到着で十分な空きがあった。
(左)第3ベンチを過ぎると雪が多くなった。(右)合戦小屋。
中房温泉からの合戦尾根は急登だが歩きやすい。山麓は晩秋の装い。第3ベンチを過ぎると雪が多くなり、凍結しているところもあるのでチェーンスパイクを装着。登山者が多いので登山道はしっかり踏まれている。合戦小屋では小屋の人がベンチの雪を払っていた。そこからひと登りで展望が開け、合戦沢ノ頭へ。
(左)合戦沢ノ頭からの大天井岳・槍ヶ岳。(右)燕岳への稜線。
左に大天井岳と槍ヶ岳、前方に燕山荘から燕岳に続く稜線を見渡す。振り向くと八ヶ岳と南アルプスの間に富士山が浮かんでいた。燕山荘直下で夏道は右を巻くが、冬道は尾根を直登する。けっこうな急登で、槍ヶ岳の展望を背にして夏とは反対側から燕山荘に到着。裏銀座方面の視界が開ける。
(左)振り返ると富士山。(右)燕山荘から燕岳へ。
燕岳への稜線は20~30cmほどの積雪。アイゼンに交換。雪が深くなり、急坂では踏ん張りがききにくいので意外と時間がかかってしまった。到着した燕岳山頂は快晴微風であまり寒くもなく、周囲の山々の眺望をあますところなく楽しむことができた。本州中央部のおもな山々は視界におさまったのではないだろうか。
(左)燕岳山頂。前方に立山・剱岳。(右)振り向けば大天井・穂高・槍。
(左)後立山連峰。鹿島槍の双耳峰が美しい。(右)裏銀座方面。
南には大天井・穂高・槍。西には裏銀座方面の山並。北には立山・剱、鹿島槍をはじめ後立山連峰の山々。北から東には妙高・戸隠・四阿・浅間・八ヶ岳・富士山・南アルプス。燕山荘まで戻り、小休止の後、下山は往路を戻った。最後は合戦沢ノ頭で展望を楽しんでから、樹林帯へと下り、第3ベンチでアイゼンを外した。
(左)槍・笠・双六方面。(右)燕山荘への稜線から左に八ヶ岳・富士山・南ア。
2022年11月19日
[南信の里山]網掛山(阿智村)
東展望台から南アルプスを望む。
登山口1152-1218網掛峠1226-1249網掛山1254-1304東展望台1336-1404頭権現-1404駐車場所
意図したわけではないけれど、この山に登れば「阿智セブンサミット」の全山に登ったことになるようなので鬼ヶ城山の後、続けて登った。網掛峠に向かう林道の舗装終点付近の路側(水道施設付近)に駐車。防獣ゲートを開けて林道を進む。沢に沿う林道は竹林からヒノキ林の中を進むようになり、やがて細い山道となる。
(左)ここで右折して網掛峠へ登って行く。(右)網掛峠。
さらに進むと杉林の中、右手山腹をジグザグに登って網掛峠へ。網掛峠は古代より交通の要衝だったようで、峠には説明板がある。傍らの展望台からは神坂峠方面の稜線が望めた。右折して網掛山へ向かう。紅葉の雑木に赤松が混ざり、やがて右手はヒノキ林となる。午前中に登った鬼ヶ城山と真逆で、道は折り返しを挟み適度な傾斜で歩きやすい。
(左)網掛山への道。(右)網掛山の山頂。樹林に囲まれている。
案内板も適度にあるので、心配は少ない。網掛山の山頂は樹林の中で展望はなかった。しかし、そこから東展望台への緩やかな尾根道は里山的な雑木林が気持ちよい。このあたり、尾根が広がり、落葉が道を覆っているためもあって進む方向がややわかりにくいところがあるので、マークに注意する必要がある。
(左)東展望台への道。(右)手作り感あふれる東展望台。
その先、手作り感あふれる東展望台からは南アルプスのほぼ全貌を望むことができた。正面は塩見・荒川・赤石あたりだろうか。下山路も紅葉の雑木林の中、気持ちよく歩くことができた。頭権現を通って出発点に戻った。短時間で登れる山だが、思ったより気持ちよく歩くことができた。ひとりの登山者にも出会わなかった。
(左)紅葉の下山路。
[南信の里山]鬼ヶ城山(喬木村)
三十九丁。尾根を直登する。
登山口739-905鬼ヶ城山929-1031登山口
過去の登山記録から急登の連続であることは予習済みだったが、思っていた以上に急登が続く山だった。喬木村役場から県道251号を南下。上氏乗バス停(「鬼ヶ城神社奥の院入口3.2km」の標識がある)を林道大島氏乗線(舗装)に左折。途中、防獣ゲートを開けて進むと、右手に「鬼ヶ城神社奥の院入口」の案内板がある。そこが登山口。付近の幅広の路側に駐車。
(左)標識のある登山口。(右)すぐ右手の尾根に登ると十一丁。
道沿いに丁石が置かれている。登山口から右手の尾根の突端に登り着いたところが十一丁で祠がある。ちなみに山頂が五十丁。最初はカラマツ林・ヒノキ林の中、尾根を直登していく。右を回り込み、ジグザグを切って登った二十六丁あたりからしばらくは、唯一少し勾配が緩むところ。
(左)三十二丁。木の根元に祠。(右)四十一丁。山頂手前の小ピーク付近。
三十二丁の祠を過ぎれば勾配はさらに増していき、落葉に覆われた斜面は足元が滑りがち。踏み跡も錯綜するようになり、木枝につかまり一歩ずつ踏ん張りながら急斜面を登る。ただマークは適度にあるので、方向を失うことはない。もうすぐ山頂と思わせて、まだそこは四十一丁の前衛ピーク。さらに足元が滑る急坂が続く。
(左)山頂直下は踏み跡も薄い急登。(右)山頂の奥の院の建物。
ようやくたどり着いた山頂には、やや荒れているが大きな奥の院の建物がある。その脇の広場に四等三角点が佇んでいるが、樹林帯の中で展望はきかない。下山は往路を戻った。下山も足を滑らせないよう、慎重に下る必要があった。ひとりの登山者にも出会わなかった。
(左)奥の院の脇には三角点のある小広場。
2022年11月11日
天狗山~男山[川上村側から](川上村/南相木村)
男山手前で振り返り天狗山の独特の姿を望む。
信濃川上駅702=(川上村営バス)710大深山中央バス停712-800防獣柵-910稜線に出る915-949天狗山1012-1102垣越山-1152男山1228-1254林道終点1300-1348男山登山口-1411信濃川上駅
天狗山へは以前、馬越峠から登ったことがある。馬越峠と天狗山の間のコルへ南側から登る登山道が地図上では示してあり、今回はそれをたどるつもりだった。信濃川上駅前の村営駐車場に車をとめ、村営バスに乗り大深山中央で下車。レタス畑の中の車道を北に歩き、樹林帯に入って防獣柵をくぐる。その先(標高約1,430m)から踏み跡が薄くなり、道のない斜面を適当に登ることになった。
(左)レタス畑から天狗山を望む。(右)破線に沿ったルートは踏み跡不鮮明。
地図上の破線に忠実に歩いたつもりだが、落葉と浮石で足元が崩れやすい急斜面で一般的には勧められない。稜線上のもう少し天狗山寄りに明瞭な道の分岐があり、その場所に地図も掲げられていたので、途中からもう少し西側に進むのが、いまの歩きやすいルートと思う。
(左)ロープのある岩場が随所に。(右)天狗山山頂。男山越しに八ヶ岳連峰。
稜線に出てしまえば明瞭な道が続くが、ロープの設置された岩場が断続的にあらわれる。岩場からは周囲の展望も楽しみつつ登れば天狗山の山頂へ。快晴に恵まれ展望が広がる。目の前の西方向には、男山の向こうに八ヶ岳連峰、その左には南アルプス・奥秩父の山々が連なる。金峰山の五丈岩や瑞牆山の右には富士山がかすんでいる。振り返れば御座山。山麓にはカラマツの紅葉が広がっている。
(左)中間鞍部付近は緩やか。(右)男山の山頂。右に八ヶ岳、左に南アルプス。
天狗山から西に向かって急な下り。中間鞍部付近は明るく緩やかなカラマツや雑木林となり少々ほっとする。立原高原からの道を合わせると、まもなく樹林の中の垣越山。その先、岩場が続く場所からは右手前方に男山の姿を望む。振り返ると天狗山の独特の姿。小ピークの右下を巻くあたりは北八ツを思わせる苔むした針葉樹林帯。最後に急な岩場を登ると男山の山頂。
(左)男山から金峰山と瑞牆山、その右に富士山。(右)振り向くと御座山方面。
ここも周囲の展望が広がっている。天狗山よりも八ヶ岳が近い。下山は東側に少し戻った鞍部から、「御所平へ」の案内板に従って南側へ下る。急な下りは雑木林からカラマツ林に。短時間で林道終点に出たが、そのあとの林道歩きが長かった。山中で出会った登山者は2人だけだった。
(左)林道の途中から男山を振り返る。
[参考]川上村営バス 信濃川上駅前~大深山中央 220円
2022年11月08日
斑尾山[万坂峠から](信濃町/新潟県妙高市)
斑尾山北峰手前から見た野尻湖と黒姫山方面。
万坂峠937-1033タングラム第2リフト終点-1044斑尾山北峰1045-10:57斑尾山(南峰)-1103大明神岳1105-1112斑尾山-1121斑尾山北峰1129-1200野尻湖テラス(タングラム第5リフト終点)-1221タングラム・ホテル前-1241万坂峠G
斑尾山には北側から登ったことがなかったので、万坂峠から登ってみた。万坂峠の路側スペースに駐車。山麓付近の紅葉は綺麗だが、標高を上げるともう落葉している。登りと下りはいずれもタングラムのゲレンデを歩くので面白味はない。しかし、山頂稜線まで登ればブナ林が広がっていて、ほっとさせられる。
(左)ゲレンデを少し登り黒姫山方面を望む。(右)第2リフト沿いは急斜面。
タングラムスキーサーカスの下から見て左手のゲレンデ(プライマリーライン)を登る。上部の第2リフトに沿う斜面は急勾配。道はジグザグに切られている。第2リフト終点で山頂部の稜線に出ると、あとは美しいブナ林の中の穏やかな道が続く。北峰の少し手前に、野尻湖と黒姫山・妙高山を見渡すビューポイントがあったが、雲が多く展望はいまひとつ。
(左)山頂稜線に出るとブナ林が広がる。(右)斑尾山(南峰)の山頂。
いずれも樹林の中の北峰・南峰(斑尾山)を経て、大明神岳まで足をのばす。しかし、そちらの展望も同様ですっきりしない。5人ほどのグループが陣取っていたし、小雨も落ちてきたので来た道を折り返す。下りは野尻湖テラス(第5リフト終点)を経由して、メインゲレンデを下った。最後は万坂峠への登り返しとなるのがちょっと嬉しくないところ。
(左)野尻湖テラス。(右)メインゲレンデを下る。
2022年11月03日
[上信県境]オッタテ峠~大高山 (山ノ内町/群馬県中之条町)
小高山を越えると前方に大高山が見えてくる。
白根開善学校奥の林道ゲート634-716馬止登山口722-751「1559ピーク下(鷹巣尾根 標柱)」755-837一ツ石842-905オッタテ峠912-931小高山-944五三郎小屋入口-1018大高山1045-1107五三郎小屋1108-1131小高山-1145オッタテ峠1157-1220一ツ石-1249「1559ピーク下(鷹巣尾根 標柱)」1255-1315馬止登山口1318-1354林道ゲート
(左)馬立登山口付近は紅葉の盛り。(右)1559ピーク下から南西方向の眺め。
志賀高原~野反湖間で歩き残しているオッタテ峠~大高山の間を歩くために出かける。林道を歩き、馬止登山口から鷹巣尾根を登る。登山口周辺がちょうど紅葉の盛り。笹刈りされ歩きやすい道を登る。この先も道はしっかり笹刈りされ、迷うこともない。緩やかな登りから最後に急登すれば、南西側が開けた1559下のピーク。「鷹巣尾根」の標柱があり、紅葉のカラマツ林を見下ろす。
(左)白樺が青空に映える。(右)1700m圏小ピークの先から一ツ石を見上げる。
その先はブナの美林、ダケカンバの大木など、豊かな樹林帯の中を進む。1700m圏の小ピークの手前も急な登り。少しずつ空が広くなり、白樺の枝が青空に映える。一ツ石の南東斜面に笹原が広がるのを見ながら、左手樹林帯の急坂を登れば一ツ石のピーク。振り返ると遠く浅間山。その先、小鞍部を介して右手樹間に大高山が間近に見えるとオッタテ峠も近い。
(左)一ツ石から浅間山方面の展望。(右)樹林の中のオッタテ峠。
オッタテ峠からは笹原の登り下り、樹林帯に出入りしながら進む。左手樹間には岩菅山方面。小高山を超え、五三郎小屋分岐の鞍部を過ぎ、大高山への登りに掛かる。右下には天狗平の池が見えるが、そこへの道はない。大高山直前の笹原からは、ダン沢ノ頭や岩菅山の向こうに白馬三山、鹿島山や五竜、そして槍・穂高といった北アルプスのもう白い山並を望むことができた。
(左)前方に小高山への登り。(右)大高山の登りから小高山と天狗平を振返る。
大高山に、前回とは反対側から再訪を果たした。なお、五三郎小屋は荒廃しているが、屋根や壁はあって雨風は防げる。緊急時には役に立つと思う。小屋前の水場は、季節のせいか水の流れはごく細かった。予想はしていたが、途中ひとりの登山者にも出会わない静かな山旅を楽しむことができた。
(左)大高山手前、ダン沢の頭の向こうに北アルプスを展望。(右)大高山山頂。