2024年04月23日
東山[奥裾花自然園から](長野市/小谷村)
東山の山頂。ひとつ東側のピークと歩いてきた稜線を望む。
奥裾花観光センター555-624奥裾花自然園634-740稜線744-814中西山820-918天狗鼻928-1053東山1135-1300天狗鼻1324-1419中西山1422-1442稜線下降点1445-1537奥裾花自然園1557-1626奥裾花観光センター
信州百名山の難関のひとつ「東山」。以前、無雪期には天狗鼻の先の猛烈なヤブに阻まれて敗退した。やはり登るなら残雪期しかないと考え、4月20日に奥裾花自然園が開園したらすぐに登るつもりでいたが、この日になってしまった。天気はあまりよくないが、1日も早く雪のあるうちに登りたい。しかし、残雪の恩恵は受けたものの簡単には登らせてもらえなかった。
(左)奥裾花観光センターに駐車。堂津岳が見える。(右)稜線へ樹林帯の登り。
奥裾花観光センターの広い駐車場に車をとめて歩きはじめる。入園料410円が必要なはずだが、入山時も下山時も人の姿がなく支払うことができなかった。奥裾花自然園までは除雪された舗装道を歩く。自然園入口を過ぎると雪の上を歩く。すぐ中西山登山口の道標があり左折。山腹を登って行く。数日前のものと思われる薄い踏み跡を追ったり見失ったり、適当に登る。
(左)雪庇を乗り越えて稜線へ。(右)広い雪原の中西山。
最後は雪庇を乗り越えて稜線に出る。左折して中西山へ稜線を登る。稜線上はほぼ雪の上を歩くことができる。多少夏道が出ている箇所もあったが、困難ではない。広い雪原の中西山に到着。晴れていれば素晴らしい展望のはずだが、今日は一面霧の中。中西山からいったん下るところは夏道が出ている。ナイフリッジも連続し、高度感はさほどないが慎重に進まざるを得ない。
(左)ナイフリッジも多い。(右)稜線が少し左に曲がるあたり。
(左)天狗鼻へはロープを頼りに登る。(右)天狗鼻の先の雪を確認。
稜線がやや左に曲がった先で天狗鼻のピークがあらわれた。設置されたロープを頼りに急勾配をよじ登る。天狗鼻から先の状況が気がかりだったが、雪がついているのを見て一安心。雪の稜線を下って行くがそうは簡単にいかなかった。稜線上はもうヤブが出ている所があり、稜線上をヤブ漕ぎで進むか、稜線左下の雪の斜面を巻いて行くか、判断を求められる箇所も。斜面を巻く際には滑落に注意。
(左)稜線の左下を巻いて進む場所も。(右)ヤブっぽい手前のピークから。
登り下りを繰り返し東山直前のピークへ。霧で視界もなく、ヤブに囲まれて進む方向が分かりにくい。ここで稜線は西に折れる。雪の左斜面をトラバース気味に進み。最後はわずかな距離、ヤブを漕いで東山の山頂になんとか到着。しばらくすると少し晴れ間が出て、堂津岳や雨飾山方面、北アルプスの山麓あたりは見えるようになった。
(左)東山の山頂に到着。堂津岳が雲間から見えた。(右)一瞬の晴れ間に北アルプスの山麓が見えた。
ナイフリッジや雪面をトラバースする箇所もあり、ヤブに阻まれる場所もあったし、加えて前日来の雨などで雪が重くなっていたのだろうか、予想外に時間がかかってしまった。体力がないだけかもしれない。また、今後さらに雪は減っていき、ヤブが稜線を覆っていくと思われる。なお、当然ながら今日は他の登山者とはひとりも出会わなかった。
(左)下山時には少し視界も開け、姫川方面の谷が見えた。
以前の無雪期敗退の記録はこちら
→ 「中西山~東山[敗退](2017年10月27日)」