以前も登山口にとった、一番簡単と思われる大河原峠から蓼科山に登る家族登山。天気は下り坂だが、夕方まではもちそうだ。大河原峠周辺の山はモザイク模様の紅葉。大河原峠からは、まずは前掛山への登り。クマザサが足元を覆う針葉樹林帯の中、徐々に高度を上げていく。ところどころに色づいたナナカマド。やがて傾斜が緩めば、はっきりしない前掛山のピークをへて、すぐに縞枯れの木々で開けた場所では、正面に蓼科山が姿をあらわす。
縞枯れの木が現れたりする中をややくだり気味に行けば、蓼科山荘の建つ将軍平。ここから、岩ごろごろとした急登が始まる。ふと振り返ると、前掛山の縞枯れが、まだら模様の紅葉のなかにくっきりあらわれているし、眼下には今しがた過ぎてきた蓼科山荘が見える。
やがてこの四肢を使うような急登も一段落し、道がやや左に巻くようになると蓼科ヒュッテの前を経由して、わずかな登りで蓼科山の山頂に到着。月面のクレーターを思わせるようなこの風景にはいつも圧倒される。雲が多くて、南は霧の合間から八ヶ岳がのぞく程度。北は鉢伏山から車山、その下に白樺湖といった近景がせいぜいといったところ。汗が引くとさすがに寒い。風を避けてくぼんだ場所で昼食とする。下山は往路を戻る。
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