11月に入ったので低山に足を運んでもいいだろうと考え、大林山に向かう。過去に2回登ったことがあり一度は岩井堂へ、もう一度は氷沢側へ下山した。今回はネット上の山行記録などを参考に周回コースをたどってみた。戸倉上山田から筑北村へ抜ける県道55号線、千曲市と筑北村の境にある坂上トンネル東入口の広いスペースに車をとめる。
(左)旧道32号カーブからの登り口。(右)尾根上に出ると反射板がある。
一隅に「八頭・大林登り口」の案内板があり、ここから杉林の中を登れば数分で旧道(舗装道)に出る。今日は左に下り気味に進み、登り口の案内板とカーブミラーのある32号カーブから右手の山腹にとりつく。杉林の直登は途中2回林道を横切って尾根に至る。するとすぐ右手には大きな反射板。切開かれて四阿山方面の展望が得られる。
(左)トラロープが張られた尾根上の急登を行く。(右)左から尾根が合流し、風越分岐の道標がある。
すぐ先で右に巻道の登山道を分けて今日は尾根伝いの道を進む。ヒノキ林の中の尾根の直登。踏み跡がわかりにくいところがあるが、赤テープを見ながら尾根を外さなければ問題はない。再び右に踏み跡を分けると、今度はトラロープが張られた超急登。色づいた木々に気を紛らわせる。左から顕著な尾根が合流し、風越分岐の道標がある。その先すぐ「九竜山山頂」の標識がある。1168標高点を示すものか、斜面の途中にあり山頂とは呼べないところ。
その先は道形もしっかりした尾根上の道を登る。室賀小・学校登山の「8合目」「9合目」のプレートを見ながら登れば、左の視界が開け傾斜も緩んで大林山山頂の小広場に飛び出す。以前よりも草木が茂りヤブがちになった印象があるものの、ここからの展望は素晴らしい。今日は快晴。展望の主役は山名標の背後に連なる北アルプスの山並み。右は白馬から左は槍ヶ岳まで、正面は鹿島槍と五竜。その右には妙高・戸隠の山々。振り返ると蓼科山や八ヶ岳などが霞んでいる。
(左)大林山山頂。背後には北アルプスの展望が広がる。(右)大林山から南側の展望。蓼科・八ヶ岳方面が霞む。
下山は南西側の尾根を下り、小ピークの道標で右折。尾根を下ってから右へ延々とトラバースする。こちらが通常の大林山への登山路。歩きやすい道が続く。右へ岩井堂への道を分け、鞍部へと下る。未踏の八頭山へここから往復する。唐松林の容赦のない一直線の登りをこなし、樹林に囲まれた八頭山山頂へ。鞍部まで戻って、大きく折り返しながら旧道への道を急降下する。旧道の37号カーブに出て、駐車場所に戻った。
今回のルートは尾根上のトラロープの滑りやすい急登が多く、あまり一般的とはいいがたい。初めて大林山に登るなら、37号カーブから八頭山との鞍部(ぽんぽんの平)を経由するルートをお勧めしたい。

(左)樹林の中で展望のない八頭山山頂。
これとほぼ逆コースの記録はこちら → 「2022年12月2日 大林山」