登山口850-922松原よこて-945丸屋の鳥屋950-1028山居の鳥屋1033-1053[1630圏平坦地]-1135糸瀬山(三角点~のろし岩)1152-1200青ナギ(中央アルプス展望地)1232-1303山居の鳥屋-1325丸屋の鳥屋-1344松原よこて1349-1411登山口
低山派は南木曽岳・上松風越山とあわせて木曽三山というらしい。木曽の山は檜林が覆うイメージがあるけれど、登ってみると中間部までは新緑が美しく、上部ではダケカンバの美林も楽しめた。展望は優れない山だが、それでも山頂下で中央アルプスの大展望が開ける。単調な登りが続くものの道は歩きやすく、ブリキに穴をあけた案内標識が随所に設置されて道に迷う心配はない。
(左)登山口。左の階段を上って歩きはじめる。
国道19号沿いに大きな「糸瀬山登山口」の看板があり、東側に折れる。各所の案内板に従えば舗装道が登山口まで導いてくれる。登山口には3台ほどの駐車スペース、登山届記入箱がある。金属製階段を上がって檜林・杉林の中を歩きはじめる。右手の山腹をひと登りで小尾根にのり、左折して右へと水平のトラバース。「糸セ山左」の道標に従い左折して尾根を直登し、1091m三角点東の「松原よこて」に到着。右へと尾根をたどる。
(左)「松原よこて」の標識がある。(右)「丸屋の鳥屋」付近の明るい尾根道。
檜植林地を右手に見た後、その先の小ピークは右下を巻く。周囲は新緑にツツジの花も見られる。巻き終わると東へと尾根を急登する。1220m標高点に登りつき尾根は左に曲がり「丸屋の鳥屋」の標識。鳥屋とはカスミ網猟の痕跡らしい。地面を低い熊笹が覆い、新緑の雑木の尾根道は気持ちよい。尾根は徐々に勾配を増し「まむし坂」の急坂を登れば、炭焼窯の跡らしい石積みの穴がある「山居の鳥屋」。
その先は、1630m圏の平地を挟んでやや単調な登りが続く。亜高山的な針葉樹林帯の中、断続的にあらわれるダケカンバの美林に気持ちを紛らわす。標高1810m付近の右手「青ナギ」と呼ばれる崩壊地で展望が開ける。上下2箇所あり、上部の方が広々としている。目の前に意外に大きく中央アルプス南部の山並が広がる。正面は空木岳から南駒、左は三ノ沢岳から右は越百・安平路あたりだろうか。
(左)針葉樹林が続く中、断続的にダケカンバの林があらわれる。(右)山頂の少し下で中央アルプスの展望が開ける。
「しらび平」の標識を過ぎると坂は緩み、わずかで山頂。深い針葉樹林帯の中、大岩が累々としている。右手から回り込むようにして中央部の岩を目指すと、岩に埋め込まれた赤い三角点がある。残雪を踏んで奥に進めば、すぐ先に「のろし岩」の巨岩がある。梯子とその上に鎖が付けられているが、私にはどうも危なっかしい。無理をすることもないと思い、岩に登るのは途中で断念。
(左)糸瀬山山頂。奥の大岩の上に赤く塗られた三角点が埋め込まれている。周囲は深い針葉樹林。(右)山頂のすぐ先に巨岩「のろし岩」。
山頂部は展望もなく薄暗いので、中央アルプス展望地「青ナギ」まで戻り、道脇で大展望を眺めながら休憩とした。下山は往路をそのまま戻った。下山途中、まむし坂付近で前方を熊が横切るのが見えた。熊鈴とラジオをつけていたので熊は逃げ去り、大事には至らなかった。途中出会った登山者は2組3人だけだった。
2017年05月07日
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