前烏帽子岳から見た烏帽子岳と立山・南沢岳・針ノ木岳。
第1日[8月19日]七倉山荘540=(タクシー)555高瀬ダム600-622ブナ立尾根登山口-715ごんだ落とし(3/12)-810中休み(6/12)820-906三角点(8/12)933-1045烏帽子小屋1128-1225烏帽子岳1315-1346前烏帽子岳1435-1451烏帽子小屋
第2日[8月20日]烏帽子小屋603-700三角点(8/12)-729中休み(6/12)737-812ごんだ落とし(3/12)817-852ブナ立尾根登山口-915高瀬ダム-1023七倉山荘
以前、野口五郎岳方面から縦走してきたときは、烏帽子岳を意識することもなく烏帽子小屋からブナ立尾根を下ってしまった。そこでブナ立尾根を登って烏帽子岳を目指すことにする。ブナ立尾根を登ったらいずれかの方向に縦走したいところだけれど、今回はあいにくと日程の余裕がない。
(左)高瀬ダムから歩きはじめる。前方のトンネルへ。(右)ブナ立尾根登山口。
朝5時半に七倉山荘前の駐車場(無料、約100台)に到着。駐車場にはかなり空きがあった。高瀬ダムまでの特定タクシーはちょうど第1陣が出発した後で、その戻りを待って他の登山者2人と相乗りする。高瀬ダムの上でタクシーを降りて、トンネルを歩き、不動沢の吊橋を渡る。マークに従って濁沢の白砂の河原を歩き、丸木橋を渡って案内板のある登山口へ。
(左)いきなり金属階段の急登。(右)中休み。6/12中間地点。
すぐに金属製階段の急登が始まる。その先も右へトラバース気味にジグザグに高度を上げる。標高差1,200mに約100mごとに目印がある。登山口が12、烏帽子小屋が0。目安になる。猛暑最盛期よりやや涼しいのも救い。折り返しながら登れば、大岩の下の9/12ごんだ落とし。小丸太階段や土留めが整備された樹林帯の急登。6/12中休みは小広場。ダケカンバの中、木の根や岩の段差が多くなる。左に唐沢岳方面が開ける箇所も。
(左)南沢岳・不動岳方面の展望が開ける。(右)1/12から三ツ岳方面を望む。
三角点がある4/12を過ぎると道は緩む。タヌキ岩を過ぎ、右手に崩壊地が見える。3/12の前後はヤセ尾根状の平坦路から、左右に展望が開ける。右手には南沢岳・不動岳。アキノキリンソウが咲く。その先はダケカンバの中、花崗岩の多い急登が続く。1/12に至れば、三ツ岳方面の裏銀座縦走路や大天井岳方面が見える。リンドウの花も咲く中を登り、針ノ木岳方面も見える開けた小ピークから樹林帯をやや下って烏帽子小屋に到着。
(左)烏帽子小屋。(右)烏帽子小屋前から赤牛岳・薬師岳を望む。
小屋の前にはイワギキョウが咲き、赤牛岳から薬師岳の展望が目の前に広がる。急登といわれるブナ立尾根だが、予定よりずいぶん早く小屋に着いた。宿泊の手続きを済ませ、烏帽子岳へ向かう。樹林帯を進むと、花崗岩と砂礫とハイマツの景色が開ける。緩やかに登って前烏帽子岳。ここから烏帽子岳を望む展望は素晴らしい。いったん下り、船窪方面への道から左折して、砂礫の道からハイマツの中を急登。
(左)烏帽子岳山頂。(右)唐沢岳・餓鬼岳と高瀬ダム。
あんな岩峰のどこから登れるのか、と思うけれど右側から巻くように、最後は鎖場があらわれ岩場をトラバースして登る。岩が重なる山頂からは場所を移動しながら360度の展望が開ける。山頂の向こう側に立山・剣岳。それから左に薬師・赤牛・水晶。三ツ岳からの裏銀座縦走路の左には大天井・燕・餓鬼・唐沢。さらに船窪へ続く稜線の向こうに蓮華・鹿島槍・針ノ木。

(左)前烏帽子岳から眼下に烏帽子小屋。前方に三ツ岳から裏銀座縦走路。左に燕岳。
烏帽子岳の山頂、そして前烏帽子岳でもゆっくりと展望を楽しんで小屋に戻った。烏帽子小屋はさほど混雑していなかった。翌朝はブナ立尾根を下り、時間の余裕もあったので七倉まで歩き通した。ブナ立尾根の急登に恐れをなして余裕を持ったプランとしたが、かえって時間を持て余した。日帰りもできたか?
[参考]タクシー(七倉~高瀬ダム:片道) 2,100円(3人乗車割勘で700円ずつ)
烏帽子小屋 1泊2食 9,500円