(左)露岩のピークから北アルプスの展望。(右)右に四阿屋山、左に冠着山。
陽射しが暖かくなったと感じるが、雪の少ないこのままで冬が終わってしまうのも寂しい。ともあれ、低山歩きにはよい季節が近づいたと思う。麻績村中心街の背後に位置する里山である麻績城山とのろし山を目指す。聖高原駅から北に歩き、善光寺街道麻績宿の案内板の先の空地に入る。左手の蔵の北側から、フェンスの間を進み眼前の坂を左へ右へと折返し登りはじめる。
(左)前方の蔵の裏側から登りはじめる。(右)露岩のピークを見上げる。
ヒノキ・赤松の台地上に出ると、社が鎮座している。その脇を抜けて緩やかな赤松の尾根に薄雪を踏んで進む。目の前に露岩地があらわれる。道はその左を巻くが、北側に回り込んだところから露岩のピークに登ってみる。ピークにはあずまやが建てられ、南側の展望が開ける。眼下に麻績村中心街、その向こうに四阿屋山、左に冠着山。右手遠くに北アルプスが霞んでいる。
次の露岩地はやや右を越え、その先は松の並木道のような平らな尾根。前方に山頂部が見える。緩やかなアップダウンの先で、左から赤テープに導かれた、桜公園駐車場からの道が合流。勾配が増した先には桜公園のあずまや。その先、左へ右へと長い斜上トラバースで登れば、周囲は明るく気持ちよい雑木林。最後は直登気味に鞍部に登り着く。
(左)松並木の平らな尾根。山頂部が見える。(右)鞍部へは雑木林の明るい道。
鞍部には麻績城跡の案内板がある。まずは左の麻績城山へ。急斜面に雪がつき登りにくい。軽アイゼンをつけて雪の斜面を登る。傾斜が緩めば山城の一角。4箇所の堀を越えて、「麻績城跡」の標柱がある広場に到着。テニスコードほどの広さがあるが、樹林に囲まれて展望はない。樹間から聖山が確認できた。急坂を慎重に下って鞍部へ戻る。今度はのろし山へ。
(左)鞍部。前方の麻績城山へは急登。(右)「麻績城跡」標柱がある麻績城山。
急坂を登って920m圏の小ピークへ。そこで道は左に曲がり、左は唐松、右は雑木の中、積雪の道を緩やかに登る。傾斜は徐々に増し、のろし山の山頂に到着。木に手製の小さな山名標がつけられている。三角点は雪の下なのか、みつけられない。樹林に囲まれて、ここも展望はない。樹間から三峰山や冠着山が確認できる程度。

(左)のろし山山頂。
下山は往路を戻った。のろし山への雪道にはトレースがあったから、こんな季節にも歩く人がいるのだろうか。山頂は樹林に囲まれていたけれど、途中の露岩からの展望や、明るい雑木林を楽しみながら歩くことができた。