2019年06月02日
白岩岳(伊那市/富士見町)
白岩岳山頂から中央アルプスの眺め
黒河内林道・駐車余地836-915尾根にのる-1025[1800m平坦地]-1045[1925m小ピーク]-1140[2075mクモイコザクラ群生地]1155-1207稜線-1213白岩岳1255-1300稜線下降点-1337[1925m小ピーク]-1355[1800m平坦地]1400-1437尾根から左折-1505駐車地点
白岩岳は長年の懸案だった山。山頂の展望が素晴らしく、季節にはクモイコザクラの花が見られるという。しかし、明瞭な登山道はない。花には出会えたけれど、山頂では南アルプスの方向は霧に覆われ、そちらの展望は得られなかった。中央アルプスが遠望できたのがせめても。標高1400m付近で尾根にのればあとは迷う心配は少ないけれど、そこまでの序盤はテープマークが多すぎてかえって迷いがち。
(左)黒河内林道の駐車余地。橋の手前左手。(右)営林署小屋南側から東の山腹へ。
南アルプス北沢峠へのバス乗場である仙流荘を過ぎ、戸台大橋のゲートを右に見て黒河内林道を北に進む。舗装道だが落石が多いので運転注意。東から白岩谷が小黒川に合流する少し南側、橋の手前左側に3台ほどの駐車余地がある。近くにマークがあり、小黒川に降りて適当な所で渡渉して東岸へ。そこから北に歩くと大岩がせり出した地点があり、その向こうに広場と営林署小屋の廃屋が見える。
この大岩の東側から山腹に取付く。マークを追って広い山腹に薄い踏み跡をたどると、左右にのびるトラバース道に出る。これを右にたどる。そのままずっと巻きそうなところ、マークを見て左にひと登りすると尾根の突端に登り着く(標高1400m付近)。このルートは一例に過ぎず、もっといいルート取りがあるのかもしれない。あとは右折して尾根を登ればいい。意外と踏み跡は明瞭でマークも多い。
(左)尾根にのる。(右)倒木が多いが歩行に支障は少ない。
右は針葉樹林、左は唐松や雑木の新緑が明るい。足元には山名の由来か、白い石が多い。倒木も多いが、歩くのに大きな支障はない。標高1530m付近で左から尾根を合わせ、針葉樹やブナの大木も見られる中を登る。針葉樹林の樹影が濃くなってくると、単調な尾根の登りがやや急登となり、その先で標高1800m付近の平坦地へ。断続的に平坦地があらわれる歩きやすい尾根道も長くは続かない。
(左)岩の右の際を急登する。(右)小ピーク(1925m)から稜線が見える。
岩稜帯があらわれると、大岩の右側を巻くように急登する。消耗させられるところ。小ピーク(標高1925m付近)に登り着くと、木の間から前方に稜線が見える。緩やかな道で岩の右の際を進む。登りはやがて広い尾根になり左右に九十九折を繰り返すようになる。その途中の右手の大岩(標高2075m付近)に、可憐なクモイコザクラの群落を見ることができた。
(左)クモイコザクラ。(右)稜線が近づくと苔が多くなる。
尾根を小さなジグザグで登ると、針葉樹林に苔が濃くなる。傾斜が緩むと稜線に到着。といっても樹林帯の中。右折して緩やかに苔の樹林帯を進み、ちょっとした登りで三角点と手製の山名板がある白岩山の山頂に到着。何としたことか南東方向は霧が深く、一番の見どころである鋸岳をはじめとする南アルプスの山々は姿を隠している。しかし、南西方向は晴れていて、遠くに中央アルプスの山並を望むことができた(冒頭写真)。
(右)白岩岳山頂。
山頂周辺には白い石が点在し、北東側は笹原になっている。あたりにはさまざまな花が咲き、彩りを添えている。下山は往路を戻ったが、山中では誰一人にも出会わなかった。標高差1000mの登り一方の尾根は、思ったよりも時間がかかってしまった。他に沢を登るルートもあるようだ。なお、各標高は手元の高度計によるものなので誤差はあるかもしれない。
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