2019年08月06日
黒部五郎岳[新穂高温泉から往復](岐阜県高山市/飛騨市/富山県富山市)
カールから黒部五郎岳へと登る斜面には一面のコバイケイソウ。
第1日[8月4日]平湯温泉バスターミナル700=(濃飛バス)=732新穂高温泉バス停741-840笠新道入口-910小池新道入口-1003秩父沢1008-1132シシウドヶ原1143-1238鏡平小屋1308-1400弓折乗越-1421花見平-1510双六小屋[泊]
第2日[8月5日]双六小屋532-(中道)-636稜線合流-725三俣蓮華岳752-822三俣山荘分岐-915黒部五郎小舎943-1055雷岩1100-1212黒部五郎岳1300-1357雷岩1402-1450黒部五郎小舎[泊]
第3日[8月6日]黒部五郎小舎450-610三俣山荘分岐625-700三俣蓮華岳721-811稜線分岐820-(中道)-914双六小屋933-1028花見平1034-1046弓折乗越-1119鏡平山荘1146-1217シシウドヶ原-1307秩父沢1320-1359小池新道入口-1429笠新道入口-1519新穂高ロープウェイバス停1555=(濃飛バス)=1628平湯温泉バスターミナル
(左)小池新道入口。(右)小池新道の登りから振り返る。
カール(圏谷)の風景が魅力的な黒部五郎岳。新穂高温泉から小池新道を登るのは、昨年、双六・三俣蓮華を訪れたときと重なるコース。前回同様、平湯温泉街の安価な駐車場をネットで予約。バスで平湯から新穂高へ移動する。新穂高温泉バス停から林道歩きで笠新道入口・わさび平小屋を過ぎ、小池新道へと入る。石が重なる階段状の道は樹林帯に出入りしながら登る。左からの涸沢や小沢を横切り、秩父沢で水を補給。
(左)鏡池からの槍穂高の景観。(右)鏡平山荘。
風が通らないためか、この道はいつも猛烈に暑い。シシウドヶ原で道は右折し、山腹樹林帯の南側を巻いた後、熊の踊り場という小湿地を経て、谷状の地形を登りつめて鏡平。今日は鏡池からの槍穂高は雲の中だったが、帰路(3日目)には望むことができた。熱い身体を、鏡平小屋のかき氷でクールダウン。前方にはこれから進む稜線が見える。樹林帯の急登の後、弓折中段からトラバース気味に弓折乗越へ登り詰める。
(左)雪の残る花見平。(右)鷲羽岳を背景として双六小屋が見えてくる。
花の点在する稜線を進み、残雪の花見平へ。この季節はハクサンボウフウが主役。右手に槍ヶ岳を見ながら、稜線右側の縁を進む。右手斜面は花畑。稜線の左に道が移ると、鷲羽岳を背景に双六小屋が見えてくる。遠くから雷鳴が聞こえてきたが、あとは緩やかに山腹左下のハイマツ帯を下って双六小屋に到着。暑さのせいか、バテバテ状態。多くの登山者で賑わっていたが、今日は布団1枚をひとりで確保できてまずまず。
(左)コバイケイソウ咲く双六岳中道。(右)三俣側から槍ヶ岳・双六岳を望む。
翌日は三俣蓮華岳経由で黒部五郎岳を目指す。最初の急登の後、分岐で中道を選ぶ。双六岳山腹の雪渓を見上げ、道の左右には花畑。シナノキンバイやチングルマ。特に素晴らしいのはコバイケイソウ。今年は当たり年なのか。花畑の先を登り稜線ルートに合流。丸山の展望の良い平坦な山頂を越え、鞍部から緩やかに登り三俣蓮華岳山頂。目指す黒部五郎岳や薬師・水晶・鷲羽・槍・笠など北アルプスの名峰を見渡す。
(左)三俣蓮華岳手前から黒部五郎岳を望む。(右)三俣蓮華岳から水晶岳・鷲羽岳。
三俣蓮華岳からは右下に残雪を見ながら、途中、右に三俣山荘への巻道を分け、痩せた尾根で高度を下げる。シナノキンバイが足元を彩る。緩やかな小ピークを過ぎ、道標で左に曲がった先は、一面チングルマの花畑。笠ヶ岳を背景とした風景は素晴らしい。道はやや右に曲がりながら樹林帯に入り、黒部五郎小舎へ足元が岩で滑りがちな急坂を下る。
(左)黒部五郎小舎への途中、笠ヶ岳を背景に一面のチングルマ。(右)眼下に黒部五郎小舎、前方に黒部五郎岳。
黒部五郎小舎で宿泊の受付を済ませ、荷を軽くして黒部五郎岳へと向かう。カールの中を進むコースを選択。笹原・ハイマツ帯からダケカンバなどの樹林帯を進む。左から流れ出る沢をいくつか越えて行く。ようやく樹林帯を抜け、しばらく進むとカールの最低部に出る。右上に雷岩が見え、豊富な水量の沢が流れている。ここからはカールの絶景の中を進む。
(左)チングルマ咲くカールから見上げる。(右)肩から黒部五郎岳山頂を望む。
巨岩(迷子石)が点在し、コバイケイソウをはじめチングルマ・ハクサンイチゲなどが斜面を彩っている(冒頭写真)。雪解け水も流れている。最後に急な登りで稜線にたどり着き、左へ進んで北ノ俣岳からの道を合わせる。あとはガラガラの登りで黒部五郎岳山頂に到着。三角点と山名板が置かれただけのシンプルな山頂。眼下に見下ろすカールが目を奪う。鷲羽岳など裏銀座方面の山々や雲の平が目の前に見える。
しばらく山頂で過ごしてから、来た道を黒部五郎小舎まで戻り1泊。小屋は適度な賑わい。翌日は往路を三俣蓮華岳・双六小屋・鏡平経由で新穂高まで下山した。猛暑のせいか体調がいまひとつだったけれど、北アルプスのど真ん中からの絶景や花畑を楽しむことができた。
(左)黒部五郎岳山頂。正面に鷲羽岳が見える。
[参考]
平湯温泉つゆくさ横駐車場(akippa:駐車場ネット予約システム)3日間 972円
濃飛バス 平湯温泉~新穂高ロープウェイ 片道890円
双六小屋 1泊2食 10,300円
黒部五郎小舎 1泊2食 10,300円
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