2025年03月30日

鎌ヶ峰 …積雪期限定。今期はまもなく期限切れか?(松本市/岐阜県高山市)

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鎌ヶ峰の山頂直下。

赤田沢橋729-839「1794標高点・南」-913「1974標高点・巻道」-950鎌ヶ峰1004-1031「1974標高点・巻道」-1100「1794標高点・南」-1153赤田沢橋

鎌ヶ峰は無雪期には登れない山なので、登ることはないだろうと思っていた。しかし、「信州ふるさと120山」に名をつらねていて、またネット上に登山記録も少しは見られるので、登ってみる気になった。先週に続いて旧奈川村を訪れる。野麦峠に向かう県道を、除雪最終地点手前で左折、清水牧場チーズ工房入口を過ぎて赤田沢橋の手前の路側余地に駐車。

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(左)赤田沢橋から歩きはじめる。(右)すぐ先の鉄塔から前方の尾根に取付く。

意外と短時間で登ることができたけれど、今日は非常に条件がよかったのだと思う。登った時間帯には気温が低く、雪が締まってアイゼンで歩きやく、この時期にありがちな踏み抜きはなかった。さらに最近の新たな積雪はなく、この数日の明瞭なトレースがあって比較的安心して歩くことができた。なお、雪やヤブの状態などにより、所要時間は大きく変わるものと思われる。

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(左)標高1700m付近の急登。(右)岩稜帯は巻きながら進む。

赤田沢橋を渡ってすぐに右手に駆け上がり、送電鉄塔の下から目の前の尾根に取付いて登って行く。カラマツの中、ヤブが出はじめた尾根に緩急の登りが続く。標高1700m付近の急登を登りきると岩稜帯になる。やせ尾根の岩場に雪はついていないので、左右に巻きながら進む。1794標高点南側の平坦に着いてひと息。右手の樹間に山頂部が見えた。

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(左)右手樹間に山頂部が見えた。(右)1974に向けての急登。

1974に向けてカンバ類の斜面の急登。途中からトレースに従い右へ巻いて鞍部に出る。晴天なら眺めがよさそうだが、小雪が舞うような天気で視界は開けない。その先も県境稜線に向けて最後の急登となる。稜線にたどり着き、右折して緩やかに進めば鎌ヶ峰の山頂。手製の山名標がある広場風。疎林に囲まれているが、晴れていれば乗鞍や御嶽が展望できるのだろうか。

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(左)県境稜線に向けての登り。(右)鎌ヶ峰の山頂。

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(左)山頂には手製の山名標。(右)早々に下山。1974を前方に見ながら下る。

いずれにしても天気が悪いので早々に下山にかかる。スノーシューを担いで行ったが使用せず、ほぼ全行程をアイゼンで歩いた。ひたすら樹林帯を登るだけで、展望は得られず。楽しかったといわれると答えに窮する。当然ながら、他の登山者には誰にも会わなかった。登山口付近はヤブが多くなりはじめているので、今期、登れる期間はあとわずかではないだろうか。

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(左)下山途中、先週登った鉢盛山と野麦峠スキー場を望む。
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2024年11月14日

十石山……白骨温泉から(松本市) またしても穂高は見えず

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森林限界を越えてトラバース気味に登る。頭上は青空が広がっているが…

十石山登山口(白骨温泉上)724-813小広場(1790m)817-824湯沢ノ平-1000森林限界-1026十石峠避難小屋1029-1035十石山(三角点)1039-1044十石峠避難小屋1145-1202森林限界-1316湯沢ノ平-1324小広場1333-1409登山口

本格的に雪が降る前に少し高い山の景色を望んでおきたいという気持ちもあって、十石山を目指す。中間部の湯沢ノ平は平坦地だが、それを除くと変化が少ない退屈な樹林帯の登りが続く。十石山には過去3回登っているけれど、この山とはよほど相性が良くないのか、山頂からすっきりと穂高方面を展望できたためしがない。

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(左)登山口付近のカラマツの紅葉。(右)湯沢ノ平付近にの古い案内板。

今日も登って行く途中では青空が広がっていたはずなのに、山頂に着いてみると穂高も乗鞍も厚い雲に隠されていた。登る途中は汗ばむほどだったけれど、山頂に着いてしばらくすると真冬のような冷たい風が吹き、やがて霧雨が降り始めた。少し天候の回復を待ったがかなわず、消化不良のまま下山にかかった。

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(左)振り返ると松本方面は雲海が広がっていた。(右)避難小屋の直下から。

しかし、山麓部では落葉松の紅葉が美しかったし、この山の晩秋の風情を楽しむことはできたと思う。下山後は白骨温泉で白濁の湯につかり、気を取り直す。山中ではひとりも登山者に出会わなかった。それにしてもこの季節の2,500m峰でまったく雪がないのは驚き。

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(左)右手稜線の奥が十石山三角点。(右)十石山三角点付近から避難小屋。その先の穂高は雲の中で見えず。

[参考]白骨温泉「煤香庵」日帰り入浴 800円

過去の十石山への登山記録
→ 「2022年4月16日 十石山(残雪期)」
→ 「2021年9月5日 十石山」
→ 「2018年6月24日 十石山」
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2024年10月10日

笹目尾根から風吹大池[北ア前衛] (小谷村/新潟県糸魚川市)

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風吹天狗原の湿原の向こうに白馬乗鞍岳・雪倉岳を望む。

ヤッホー平721-729風吹大池入口733-816笹目尾根820-847’1866標高点-933風吹天狗原葺き-949風吹山荘956-1025神の田圃1029-1109風吹天狗原分岐1117-1146フスブリ山1152-1217風吹天狗原分岐1234-1328’1866標高点-1352笹目尾根1358-1433風吹大池登山口-1500蓮華温泉1502-1534ヤッホー平

風吹大池を前回訪れたのは17年前のこと。土沢登山口から歩いた。シラネアオイの花を見たことぐらいしか記憶していない。今回は未踏の笹目尾根からの道をたどる。風吹大池周辺の湿原の草紅葉がきれいだった。ヤッホー平の駐車スペースに車をとめ、蓮華温泉方面に数分歩けば左手に登山口。

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(左)登山口から標高差300mの急登。(右)笹目尾根にのると勾配は緩む。

尾根に登り着くまでは標高差300mの急登。両側にはスギやブナの大木。その先の笹目尾根は途中に急登を挟みながら標高をあげて行く。足元はぬかるみが多い。樹林が視界を遮るが、やがて左手に頸城の山々が望めるようになる。さらに行けば、右手も雪倉岳方面が樹間に見えるようになる。木々も色づきはじめている。

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(左)尾根道から左に高妻山。(右)最初の小湿原。後方に雪倉岳・朝日岳。

1866を過ぎ、その先の急登からしばらく行くと小さな湿原が広がる。ここから風吹大池にかけて、いくつかの色づきはじめた小湿原を通り抜けていく。振り返ると雪倉岳や朝日岳がそびえている。大きく下り、右へ千国揚尾根への道を分けると、一段と大きな湿原。風吹天狗原というのだろうか。大きく下って風吹大池の脇を通り、風吹山荘前から池の周回路に入る。

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(左)風吹大池手前の大湿原。前方に風吹岳。(右)風吹山荘側からの風吹大池。

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(左)池塘が点在する神の田圃。(右)池畔周回路西側の高みから風吹大池。

風吹岳は展望がなかったと記憶しているので今回は立寄らない。池の北端から池塘が点在する神の田圃に立ち寄る。池の西岸の高みを越えて、風吹天狗原にもどる。ここの草原の広がりにはほっとさせられる。風吹天狗原の分岐からフスブリ山を往復。登山道は山頂を通らず、笹藪の中の三角点の所在もわからない。山頂直下らしき場所で折り返した。

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(左)広い湿原の風吹天狗原。(右)フスブリ山付近から高妻山を望む。

最後、登山口から蓮華温泉まで歩いたのは、単なる赤線つなぎ。途中、すれ違った登山者は3人だけ。そのうち笹目尾根側から登ったのは私以外に1人だけ。道も思ったほど難しくなく、道脇の木々も色づきはじめていて、静かな山を楽しむことができた。

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(左)下山時の笹目尾根から糸魚川市街と日本海を展望。
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2024年08月28日

[立山周辺]弥陀ヶ原・剣御前小舎・立山(雄山)(富山県立山町)

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剱御前小舎への登りから見た立山

8月28日[1日目]追分1053-1117一ノ谷1138-1226獅子ヶ鼻岩1236-1314天狗鼻1320-1420天狗平山荘1425-1509室堂1514-1524立山室堂山荘・泊
8月29日[2日目]立山室堂山荘716-746雷鳥沢-923剣御前小舎1016-1131雷鳥沢1137-1240立山室堂山荘1245-1257ホテル立山・泊
8月30日[3日目]ホテル立山805-852一の越山荘856-951立山(雄山)1030-1101一の越山荘1107-1142室堂ターミナル

当初の計画は、同行者の希望による剱岳登山。台風直撃の日程と思われたが、その後、台風のスピードはずいぶん遅くなった。しかし、この時点では天気が悪いことにかわりないので、剱岳は断念して縮小した計画に変更。室堂を拠点に天候を見ながら、臨機応変に山に登ることになった。

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(左)弥陀ヶ原。池塘の向こうに大日連山。(右)獅子ヶ鼻岩への登り。

初日は曇り空の下、弥陀ケ原を歩いて室堂へ。大日連峰の姿を左に見ながら進む。弥陀ヶ原は気持ちのよい木道が緩やかに続く。しかし、一ノ谷から獅子ヶ鼻岩にかけては、思っていた以上の急登、鎖場の連続だった。濡れた岩が滑る。室堂は急遽変更して予約した立山室堂山荘泊。

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(左)獅子ヶ鼻岩を登り立山が見えてきた。(右)2日目、雷鳥平を眼下に剱御前方面を望む。

2日目は天気がよければ、別山から立山への周回を考えていた。朝からの小雨がだんだん強くなり、剱御前小舎までで折り返すことになった。しかし、剱御前へと登って行く道は展望がよくて気持ちよかった。右手に真砂岳から立山、振り返れば室堂・雷鳥平、その右に奥大日岳。剱御前小舎の前から、雲に隠れ気味の剱岳がぼんやりながら望めたのが嬉しかった。昼過ぎには室堂に戻り、まったり過ごした。

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(左)剣御前小舎への登りから雷鳥平・室堂平方面。(右)剣御前小舎から剱岳。

3日目は天気が悪ければそのまま帰ろうかと思っていたが、好天だったので立山(雄山)まで往復した。同行者は「昔、立山に登ったことがある」と言い張るが、話を聞くとどうもあやしい。山頂の雄山神社・峰本社でご祈祷をしていただき(700円)、彼の「立山に登ってないかも疑惑」もこれで晴れた。山頂部は霧に覆われていたが、少しずつ晴れてきた。剱岳は雲間にぼんやり見えた。

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(左)3日目。一の越から雄山へは急登。(右)雄山直下から富山湾・能登半島。

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(左)雄山山頂。(右)雄山から剱岳を望む。

この天候なので山に人の姿は少なかった。結局、台風など天候に翻弄された山行になってしまった。富山の平地に降りてくると、むっとする暑さ。東海道新幹線が運転を取りやめた影響で、帰路の北陸新幹線はけっこう混雑していた。

[往路アクセス]
電鉄富山840=(富山地鉄・特急)933立山1000=(ケーブルカー)1007美女平1020=(高原バス)1050追分バス停 4,250円
[復路]
室堂1340=(高原バス)1430美女平1440=(ケーブルカー)1447立山1500=(富山地鉄)1607電鉄富山 5,320円
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2024年08月11日

大滝山[三郷スカイラインから往復](安曇野市/松本市)

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稜線にたどり着き縦走路と合流。傍らにトウヤクリンドウの花。

三郷スカイライン展望台・駐車場602-700冷沢登山口705-827鍋冠山833-920大滝山あと2km927-1037稜線(鍋冠山・小倉分岐)1041-1047大滝山北峰-1052大滝山荘-1057大滝山南峰-1101大滝山荘1108-1110大滝山北峰1137-1139鍋冠山・小倉分岐-1220大滝山あと2km1224-1316鍋冠山1326-1419冷沢登山口-1511駐車場

山の日に、あまり人の多くない山を考えて、結局いつもの大滝山に登ることにした。延々と樹林帯の中を歩き続け、途中に展望が開ける場所はないので、それなりの忍耐力が求められるかもしれない。今日は雲が多く、思ったよりも暑くなかったので多少助かったけれど、それでも思い切り汗をかいて稜線手前では少しエネルギー切れのようになった。

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(左)冷沢登山口。(右)鍋冠山の山頂。

朝6時前、三郷スカイライン展望台の下の駐車場に車をとめる。先着10台、残り数台分ほど。1時間ほど林道を歩いて冷沢の登山口へ。最初は歩きやすい緩やかな登り。尾根が左に曲がってしばらくしたあたりから勾配が増す。鍋冠山の山頂は登山道の途中のような雰囲気。その先はしばらく「八丁ダルミ」と呼ばれる緩やかな道が深い樹林帯の中に続く。

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(左)緩やかな道が続く八丁ダルミ。(右)「あと1km」あたりは勾配が急。

「大滝山北峰まであと2km」の標識から少しずつ勾配が増す。「あと1km」を過ぎたあたりが頑張りどころ。森林限界ぎりぎりの山なので、稜線直下まで行かないと視界は開けない。木々が低くなって、ダケカンバの向こうに稜線が望めると花も見られるように。あまり期待はしていなかったけれど、ハクサンフウロ・トリカブト・ウサギギクなどの花を楽しむことができた。

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(左)視界が開け花も多く。ハクサンフウロ。(右)トリカブトとウサギギク。

トウヤクリンドウが咲く稜線に登り着き、縦走路と合流。ところが、雲が多いため、期待した穂高・槍などの展望がはっきりしなかったのが残念。槍ヶ岳はまったく見えない。北穂・奥穂あたりも山頂部は雲に隠れていた。北峰や南峰に移ってもはかばかしい展望は得られなかった。しばらく北峰近くで待ったが、雲は濃くなる一方なので諦めて下山に移った。

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(左)大滝山・北峰。(右)大滝山北峰から穂高連峰を望む。

途中すれ違った登山者は15人。大滝山としては意外に多いというべきか、山の日なのにこの程度というべきか。登山道はよく整備されていて終始歩きやすい。中間の八丁ダルミなど、樹林帯の水平距離がちょっと長すぎるけれど。下山後は近くの「ファインビュー室山」の日帰り温泉で汗を流した(700円)。

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(左)大滝山北峰から焼岳方面。(右)大滝山(南峰)。

同様のルートの記録はこちら 
→ 「鍋冠山~大滝山(三郷スカイラインから)2020年10月3日」
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2024年08月02日

針ノ木岳・蓮華岳[針ノ木雪渓から](大町市/富山県立山町)

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針ノ木岳から黒部湖と立山・剱岳を望む。

8月2日[1日目]扇沢駅653-805大沢小屋810-843雪渓取付き856-1005雪渓終点1010-1018最終水場1020-1106針ノ木小屋(針ノ木峠)1155-1258針ノ木岳1334-1422針ノ木小屋(泊)
8月3日[2日目]針ノ木小屋455-555蓮華岳625-706針ノ木小屋725-752最終水場757-816雪渓上821-850雪渓下857-926大沢小屋930-1030扇沢駅

当初の計画では蓮華岳から北葛岳・七倉岳・船窪小屋を経由して七倉山荘まで歩こうかと思っていた。そのため帰路の車の回収を考えて大町駅前に駐車して、バスで扇沢に向かった。しかし、針ノ木峠に向けて登っているうち、あまりの暑さでやる気をなくし、結局、針ノ木・蓮華のピストンだけとなった。年齢のせいか、最近、さらに暑さに弱くなった気がする。

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(左)針ノ木雪渓。(右)ミヤマキンポウゲ。

アルペンルートのチケット購入の行列を横目に見て、扇沢駅の脇から登山道に入る。舗装林道と交錯しながら進み、ブナの美林を過ぎ、沢を何箇所か渡って大沢小屋(休業中)へ。その先、右手山腹を絡むように進めば、雪渓の下部に出る。軽アイゼンを装着。針ノ木雪渓は思っていたよりも長い距離、雪の上を歩くことができた。雪渓の上はときどき冷気を感じられるものの、猛暑のせいかさほどでもない。

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(左)ザレ場の登り。(右)針ノ木峠に到着。

ノドのあたりで雪渓は終わり。沢の右岸を登れば、ミヤマキンポウゲなどの花が多くなる。花の季節にはやや遅いのだろう。チングルマは一部、綿毛になりかけていた。汗が噴き出してくるが、水場が多いのがこのコースの救い。最後はザレ場を折り返しながら登って針ノ木峠に到着。南側正面に槍穂高を眺めながら針ノ木小屋で小休止後、針ノ木岳へ。

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(左)チングルマ咲く登山道。(右)針ノ木岳山頂。正面に槍ヶ岳と穂高。

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(左)針ノ木岳から鹿島槍・五竜・白馬三山。(右)針ノ木小屋と蓮華岳。

チシマギキョウ・チングルマなどの咲く斜面を登って行く。右手には爺ヶ岳・鹿島山などを望む。ガラガラした足元の中を登り、針ノ木岳に再訪。ここからの展望は見事。黒部湖の向こうに立山・剱。その左は薬師・赤牛・水晶・槍・穂高・大天井など。振り返ると蓮華岳が大きい。針ノ木小屋まで戻り一泊。

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(左)砂礫にコマクサ。(右)蓮華岳山頂。雲海に浮かぶ富士山を望む。

針ノ木小屋は、平日なので予約時にすいていそうな雰囲気だったが、それなりに宿泊者は多かった。翌日は早朝に蓮華岳を往復。途中の砂礫にはコマクサが群生していた。蓮華岳の山頂からの展望も素晴らしい。北アルプス中央部の主要な山々に加えて、南東には雲海の上に富士山が浮かんでいた。その左には八ヶ岳、右には南アルプス。下山は針ノ木峠経由で扇沢に戻った。

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(左)蓮華岳から槍・鷲羽・水晶・赤牛・薬師。(右)針ノ木・立山・剱。

[参考]針ノ木小屋(1泊夕食+弁当) 11,700円
    大町駅前駐車場(上限)      1,500円
    バス(信濃大町駅~扇沢駅)片道:1,650円 往復:2,950円

類似の山行記録はこちら → 「蓮華岳~針ノ木岳(2016年10月7日)」

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2024年06月20日

蝶ヶ岳~蝶槍[三股からピストン](安曇野市/松本市)

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蝶槍手前の横尾分岐から槍ヶ岳を望む。

三股駐車場615-628三股登山口-655ゴジラみたいな木-744まめうち平749-828蝶沢832-858第2ベンチ903-935最終ベンチ-950大滝山分岐-1000蝶ヶ岳1034-1038蝶ヶ岳ヒュッテ1044-1104横尾分岐-1117蝶槍-1129横尾分岐-1150蝶ヶ岳ヒュッテ1201-1210大滝山分岐-1217最終ベンチ-1237第2ベンチ-1250蝶沢-1320まめうち平1331-1404ゴジラみたいな木1407-1429三股登山口-1440三股駐車場

朝6時、三股の第1駐車場はほぼ満車状態。区画された駐車場所は残り3台だけで何とかとめられた。平日だから空いていると思っていたが、けっこう車が多かった。梅雨入り前の晴天に登っておこうと、みんな考えることは同じなのだろうか。ゲートを越えて少し歩けば登山口。吊橋を渡り、水場を過ぎれば、階段状の登りもあらわれる。

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(左)ゴジラみたいな木。(右)まめうち平。休憩適地。

おなじみのゴジラのような木の脇を過ぎる。人気の山だけあって、登山道はよく整備されているが、山頂まで急な木段がこれでもかというほどある。樹林帯をひとしきり登った後、左折した尾根上では勾配は増す。まめうち平が休憩適地。その先はしばらく緩やかな道。そこかしこに咲く白い花を「オオバグサ」だと、すれ違った自然保護レンジャーの人が教えてくれた。

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(左)まめうち平の先は緩やかな地形。オサバグサが多い。(右)蝶沢に残る雪。

蝶沢でわずかに残る雪渓を横切り、第2ベンチの前後は急坂。サンカヨウ・ツマトリソウ・キバナノコマノツメ・オオサクラソウなどの花に気を紛らわせながら登る。最終ベンチ付近では視界が開けて花も多くなる。道が緩んで大滝山分岐。道脇のキヌガサソウが迎えてくれた。森林限界を抜け、ハイマツの中を緩やかに登る。

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(左)木段の急登が続く。(右)サンカヨウ・ツマトリソウ・オオサクラソウ・キヌガサソウ。

緩やかな山頂をもつ蝶ヶ岳に到着。肝心の槍・穂高の展望は、やや雲が多いものの、稜線をはっきり見せていた。ただ、常念岳側はどんどん雲がわいてきた。蝶ヶ岳の山頂でゆっくり休んでから、せっかくなので槍穂高の展望を楽しみながら、蝶槍まで稜線を往復した。イワベンケイやミヤマキンバイが稜線上を彩っていた。

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(左)大滝山分岐。森林限界を越える。(右)蝶ヶ岳山頂。

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(左)蝶ヶ岳から穂高と槍。(中)稜線上のミヤマキンバイ。(右)イワベンケイ。

雲が少し多かったけれど、そのためあまり暑くなかったので助かったのかもしれない。思っていたよりも速いペースで歩くことができた。平日だが、途中擦れ違った登山者は60人ほど。三股から車での帰路には、道脇に熊がいるのを見かけた。その先の道沿いにある温泉施設「ほりでーゆ~」で汗を流した。

[参考]ほりでーゆ~(日帰り入浴) 600円
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2023年12月28日

<飛騨遠征> 福地山(岐阜県高山市)

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福地山山頂からの展望。笠ヶ岳・槍ヶ岳・穂高連峰。

福地温泉登山者駐車場828-849焼岳展望台-921尾根・谷川コース分岐-931無然平935-1001第二展望台(尾根・谷川合流点)1004-1020第四展望台-1027福地山1113-1120第四展望台-1129第三展望台1132-1138第二展望台(尾根・谷川分岐点)-1152無然平1154-1221焼岳展望台1223-1243登山者駐車場

北アルプスの展望がよいということなので気になっていた山。長野方面から行くには安房トンネルを越えるので、少々アクセスが面倒。福地温泉中心部にある登山口前を右折すると、朝市の建物の奥に登山者用駐車場があった。先着6台。20台ほどとめられる。「令和5年8月から有料」と掲示があるが、料金を入れる機械が稼働していなかった。

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(左)登山口。(右)無然平。山頂までのほぼ中間にある平坦地。

大きな案内板がある登山口から、登山道は大きく折り返しながら、緩い勾配で登って行く。道は終始とても歩きやすい。雪もよく踏まれていて、私は全行程チェーンスパイク。最初は杉の植林帯の中。やがて雑木の枝越しに雪の北アルプスが見え隠れし、焼岳を望む展望のアズマヤもある。尾根コース・谷川コースが分岐し、尾根コースを行けば無然平で合流する。

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(左)第二展望台下から笠ヶ岳と槍ヶ岳。(右)第二展望台から穂高連峰と焼岳。

その先の分岐でも尾根コースを選ぶと、ここは樹林の中の少々急勾配となる。2つのコースが合流すれば第二展望台。笠ヶ岳・槍ヶ岳を望むことができた。第四展望台を過ぎれば間もなく福地山の山頂。東側の展望が開け、北アルプスの絶景に目を奪われる。左から笠ヶ岳・槍ヶ岳・穂高連峰・焼岳と連なっている。

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(左)福地山山頂から槍ヶ岳・穂高連峰・焼岳。(右)穂高連峰。

この展望に後ろ髪を引かれる思いで下山。下山は途中の分岐で谷川コースを選びながら下った。途中、焼岳や十石山、乗鞍方面を展望できるところが何箇所か。今日は途中、10人ほどの登山者とすれ違った。下山後、車で平湯温泉まで戻り、「ひらゆの森」(700円)で温泉に入ってから帰った。

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(左)槍ヶ岳。(右)下山時、第三展望台付近から十石山・乗鞍方面。
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2023年11月22日

初冬の燕岳[安曇野市/大町市]

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燕山荘直下から望む表銀座縦走路。その先に槍ヶ岳。

第2駐車場707-722中房温泉登山口724-753第1ベンチ-814第2ベンチ-842第3ベンチ848-909富士見ベンチ927-953合戦小屋1000-1013合戦沢の頭1023-1108燕山荘1128-1157燕岳1209-1234燕山荘1308-1339合戦沢の頭1342-1352合戦小屋1358-1415富士見ベンチ1423-1440第3ベンチ-1507第2ベンチ-1522第1ベンチ1523-1546中房温泉登山口1556-1608第2駐車場

燕岳にはつい1ヶ月前に登ったばかり。しかし、12月1日から登山口(中房温泉)までの林道が冬期通行止めになるので、その前に初冬の景色を見るために登っておきたい。平日だから中房温泉下の駐車場はすいているだろうと思っていたら、朝6時半過ぎ、目の前で第1駐車場が満車になってしまい、第2駐車場にとめる。意外と多くの人が登っていた。

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(左)富士見ベンチ。チェンスパからアイゼンに。(右)合戦小屋。

登山口から雪があり凍結していたので、歩きはじめてすぐにチェーンスパイクをつける。徐々に積雪が増え、富士見ベンチでチェーンスパイクからアイゼンに履き替える。道は良く踏まれている。合戦小屋を過ぎると合戦沢の頭で視界が開け、燕山荘・燕岳へは晴天のもと、素晴らしい展望を楽しみながら歩くことができた。

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(左)合戦沢の頭から燕岳を望む。(右)振り返ると八ヶ岳・富士山・南ア。

正面に燕山荘と燕岳、左手に槍ヶ岳と大天井岳、右手には餓鬼岳方面。振り返れば八ヶ岳と南アルプスを従えた富士山。燕山荘の直下は、尾根上を直登する冬道に切り替わっていて、ここの勾配はけっこう急でこたえる。燕山荘に到着すれば、笠・双六・三俣蓮華・鷲羽・水晶など裏銀座方面の展望が開ける。

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(左)燕山荘前から裏銀座方面を望む。(右)燕山荘から燕岳へ向かう。

燕山荘から燕岳に向かう。稜線上は雪の付いていないところも多かった。燕岳山頂からはいつもながらの大展望。正面に立山・剱。右手に鹿島槍など後立山連峰、妙高山など北信五岳、四阿山・浅間山。しかし、目を引くのはやはり後方に見える大天井岳・穂高連峰・槍ヶ岳。燕山荘の前で休憩してから、下山は往路を戻った。

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(左)お馴染みの…槍ヶ岳とイルカ岩。(右)燕岳山頂。

それにしても、今日はなんだか体調がすぐれず、今冬はじめてのアイゼン歩行ということもあってか、ペースが上がらなかった。単に体力が落ちているだけかもしれないけれど。

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(左)燕岳から望む鹿島槍ヶ岳。(右)大天井岳・穂高連峰・槍ヶ岳。

前年のようすはこちら → 「初冬の燕岳(2022年11月25日)」
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2023年10月25日

燕岳(中房温泉↑↓) 秋晴れを楽しむ

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朝焼けの燕岳。右手前方に鹿島槍ヶ岳。

10月24日[1日目]穂高駅740=(バス)835中房温泉登山口741-814第1ベンチ820-840第2ベンチ845-910第3ベンチ923-940富士見ベンチ951-1014合戦小屋1041-1057合戦沢の頭1104-1140燕山荘1236-1301燕岳1334-1400燕山荘[泊]
10月25日[2日目]燕山荘625-653蛙岩701-730燕山荘733-753合戦沢の頭-802合戦小屋-820富士見ベンチ-838第3ベンチ842-904第2ベンチ-924第1ベンチ935-1004中房温泉登山口1045=(バス)1140穂高駅

冬が来る前にもう一度、北アルプスに登っておきたい。常念山脈の各山小屋は営業期間が長いので、その方面で燕岳~大天井岳の縦走を考えていた。しかし、大天井岳の北斜面トラバースは思っていたより雪がついているようすで、装備も心構えもまだ雪モードになっていない。体調も不安。結局、合戦尾根のピストンになった。

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(左)合戦沢の頭から大天井岳・槍ヶ岳。(右)燕岳を望む。

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(左)八ヶ岳・富士山・南ア。(右)稜線に着いて鷲羽岳・水晶岳方面を望む。

それなら日帰りでもよかったけれど、今回は1泊でゆっくりする行程に。日帰りだと(私の脚力では)なんとなくせわしないから、秋晴れのもと、ゆっくり展望を楽しめたのはよかったのかもしれない。登山口付近は紅葉の盛り。合戦尾根は旧都ではあるが、よく整備され歩きやすい。合戦小屋を過ぎ、合戦沢の頭で展望が開ける。山頂部が白くなった大天井岳と槍ヶ岳。前方に燕岳への稜線。

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(左)燕山荘から燕岳を望む。(右)燕岳への道。

稜線にたどり着けば、目の前に裏銀座方面の山並が連なる。燕山荘に重い荷は置いて、燕岳山頂へ。花崗岩の砂礫の中を進む。山頂からは大天井・穂高・槍・笠ヶ岳方面の展望。その右に双六・鷲羽・水晶。北燕の左に立山・剣。鹿島槍方面は雲に覆われている。ゆっくりと展望を楽しむ。

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(左)燕岳の山頂。(右)朝焼けの表銀座縦走路。大天井岳・槍ヶ岳。

燕山荘に宿泊。平日なので広い燕山荘に宿泊者は30人ほど。翌朝は蛙岩まで裏銀座縦走路を散歩。やはり正面の大天井・穂高・槍に目が行く。こちらの稜線の影を映した鷲羽・水晶方面の山並。岩が重なる蛙岩までで折り返す。燕山荘経由で合戦尾根を中房温泉へ下山。2日間、天候に恵まれた。

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(左)稜線から望む双六・鷲羽・水晶。(右)蛙岩と槍ヶ岳。

[参考]バス(穂高駅前~中房温泉)片道1,500円
    燕山荘 1泊2食 15,000円

2年前のようすはこちら → 「燕岳(2021年10月9日)」


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