2025年02月11日

[八ヶ岳]編笠山~西岳 …富士見高原から周回(富士見町)

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西岳山頂からギボシ・権現岳を望む。

富士見高原・登山者用駐車場711-735五差路分岐-749盃流し-817「標高1750m」823-912「標高2100m」920-1026森林限界1030-1054編笠山1108-1124青年小屋1130-1240西岳1306-1328小広場-1348林道出合1358-1430不動清水-1436五差路分岐-1455富士見高原・登山者用駐車場

先週来の積雪を考えると、雪の多い山に行くと大変なことになりそう。少なくとも北の方の山は避けるべきだろうと考え、八ヶ岳南部の編笠山・西岳へ。登山口にあたる富士見高原の登山者用駐車用は十分に空きがあった。ここは駐車場の心配があまりないので助かる。

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(左)標高2200m。積雪が増えてきた。(右)森林限界を超え、岩と雪の登り。

登山口付近の雪は少ないが、標高をあげると積雪は増える。ジグザグに登って、尾根に登り着いた感じになる標高2100mで、チェーンスパイクからアイゼンに変更。雪の重みで垂れた木枝の下をくぐって歩き、森林限界を超えると編笠山までは岩と雪の混じった登りにくい斜面。そこへ冷たい強風が吹きつける。振り返ると南アルプスは雲の中からときどき顔を見せる。

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(左)振り返ると南アルプス。(右)編笠山の山頂。視界ははかばかしくない。

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(左)編笠山から青年小屋に下る。(右)青年小屋から編笠山を振り返る。

編笠山の山頂も強風が吹きつけ、長居はできない。赤岳方面も雲に隠れている。富士山や南アルプスも雲の中。雲間にうっすらと権現岳の姿を見ながら、青年小屋に下る。青年小屋から西岳まではトレースがないと苦労するところなので西岳まで行くか迷っていた。すれ違った西岳から来た二人組に聞くと「雪は少し深いけれど、私たちがトレース付けておいたから」とのこと。安心して西岳に向かう。

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(左)西岳への樹林帯の道。(右)西岳山頂。

西岳への道は、心配したほどのことはなく、思ったよりも多くの登山者に踏まれていた。樹林帯の道をたどって西岳へ。西岳山頂は編笠山とはうってかわって、風もなく穏やか。富士山も編笠山の右側に顔を見せている。権現岳・ギボシが格好いい。休憩後、富士見高原へと下った。途中擦れ違った登山者は20人ほど。

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(左)西岳から編笠山と富士山を望む。(右)南アルプスを正面にして下山へ。

同様のコースの以前の登山記録はこちら
→ 「編笠山~西岳 ~富士見高原から周回(2022年3月4日)」
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2024年12月02日

桜平から快晴の硫黄岳へ[初冬の八ヶ岳](茅野市/南牧村)

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硫黄岳山頂。北アルプスの端から端まで見渡す。

桜平駐車場(中)736-747桜平ゲート-814夏沢鉱泉819-905オーレン小屋911-936夏沢峠942-1031硫黄岳1113-1150夏沢峠1206-1224オーレン小屋1237-1306夏沢鉱泉-1324桜平ゲート-1331桜平駐車場(中)

どの程度の雪山装備で臨むべきか、迷っていたけれど、わりときちんと用意してよかったと思う。思っていたより雪があった。いつもの馴染みのコースだけれど、桜平から登ることにする。桜平までの林道はあいかわらず悪路だが、少しよくなったような気もする。途中うっすらと雪があった。

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(左)オーレン小屋。(右)夏沢峠から硫黄岳を望む。

他に車がまったくいない桜平(中)駐車場に車をとめた。「上」までいってもいいけれど「中」にとめるのが何となく落ち着く。ゲートまで歩いても10分くらいだし。夏沢鉱泉手前あたりからチェーンスパイクをつけたが、ツボ足でも行けるくらい。雪は夏沢鉱泉付近5㎝ほど、標高をあげると深いところは20㎝ほど。オーレン小屋で頭上に青空が広がり、今日の天気感謝。

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(左)硫黄岳への登りから振り返る。箕冠山や天狗岳。(右)硫黄岳への登り。

夏沢峠から少し登って森林限界を超えると、快晴のもと素晴らしい展望が広がった。振り返ると、箕冠山の向こうに天狗岳。四阿山や浅間山も。硫黄岳への登山道は急ではあるが、ケルンを見ながら雪の上を進む。たどり着いた硫黄岳山頂からは、近くは赤岳や横岳・阿弥陀岳、そして北アルプスの端から端まで望むことができた。北アの左には乗鞍・御嶽・中央アルプス。右には北信五岳。

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(左)硫黄岳山頂から望む横岳・赤岳・阿弥陀岳(右)後立山連峰。爺・鹿島槍・五竜・唐松・白馬三山。

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(左)穂高連峰・槍ヶ岳。(右)中央アルプス・御嶽・乗鞍。

寒いことは寒いけれど、風は微風程度で穏やかな天気。昨夜、夏沢鉱泉に泊まったという単独行者と「いい天気ですね」と言葉を交わす。登っている人は少なくて、すれ違ったのは他には4人グループひとつだけ。下山後は、尖石温泉「縄文の湯」で入浴した。

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(左)北信五岳方面。(右)硫黄岳の爆裂火口。

[参考] 尖石温泉「縄文の湯」:茅野市民以外600円
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2024年10月18日

大天井岳~燕岳 ……中房温泉から(安曇野市/大町市)

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前方に槍ヶ岳・大天井岳を見ながら縦走路を南下する。

10月17日[1日目]中房第2駐車場618-628中房登山口634-750第3ベンチ755-845合戦小屋851-906合戦沢ノ頭910-943燕山荘1028-1057蛙岩-1117大下りの頭1127-1239喜作レリーフ-1311大天荘1357-1336大天井岳1357-1403大天荘
10月18日[2日目]大天荘610ホ630喜作レリーフ740大下りの頭-758蛙岩-825燕山荘828-852燕岳858-919燕山荘931-951合戦沢ノ頭-1000合戦小屋-1032第3ベンチ1037-1131中房登山口1138-1147第2駐車場

9月末から10月上旬は、例年いろいろなことが重なって動きが取れず、数日にわたっての登山が難しい。そして、そうこうしているうちに多くの山小屋が営業をやめる時期になってしまう。今年もその例にもれず、一段落する10月15日以降も営業している小屋を確認しながら登山計画を考えることになった。北アルプスでまだ営業しているのは、槍穂高周辺か常念山脈周辺の小屋。

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(左)合戦沢ノ頭から燕山荘・燕岳を望む。(右)燕山荘から裏銀座方面の山並を展望。

あまりかわり映えしないけれど、結局、安心して歩くことができる合戦尾根から燕、大天井へ。朝6時、中房温泉下の第1Pは満車。第2Pに車をとめる。ところどころは色づいた葉も見られる合戦尾根をひたすら登る。合戦小屋を過ぎ、合戦沢ノ頭で、視界が開け、槍・大天井や行く手に燕岳の稜線を望む。燕山荘にたどり着けば、目の前に裏銀座方面の山並を展望。南東方向の富士山は雲に霞んでいたが。

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(左)燕山荘から燕岳を望む。(右)縦走路の蛙岩付近。

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(左)大天井岳が近づいてきた。(右)大天井岳への登りから縦走路を振り返る。

ここからは大天井までの稜線上、展望を楽しみながら歩くことができた。前方に槍・穂高・大天井。右手に鷲羽・水晶。後方に立山、鹿島槍など後立山連峰。蛙岩を過ぎ、歩きやすい縦走路が続く。合戦尾根に比べて、すれ違う登山者もごく少ない。欧米人2人組が手こずっていた喜作レリーフ手前の岩場を過ぎ、大天井への最後の登り。振り返ると歩いていた縦走路が一望できる。

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(左)大天荘に到着。左奥が大天井岳山頂。(右)大天井岳山頂。槍ヶ岳を望む。

大天荘に到着し、ほんの数分の山頂まで往復する。大天井岳の山頂には他にだれもおらず、大展望を独り占め。目の前に槍・穂高、右に鷲羽・水晶。さらに立山・針ノ木や鹿島槍。夕刻には雲海が広がってきた。大天荘の宿泊者は、今日は12人だけで、ゆったり過ごすことができた。

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(左)大天井岳から遠く鹿島槍ヶ岳を望む。(右)大天荘の前から常念岳方面。

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(左)夕刻、雲海が広がっていた。(右)2日目は縦走路を燕岳へもどる。

2日目は1日目よりも天気は悪く、周囲の稜線も雲に隠れがち。しかし、そのせいか、立ち寄った燕岳の山頂直下で半分白毛になった雷鳥に出会うことができた。合戦尾根を登る人は多かったけれど、秋の気配も感じながら比較的静かな山歩きを楽しむことができた。下山後、あずみ野の平地まで出て、しゃくなげ荘で汗を流した。

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(左)燕岳山頂。(右)燕岳山頂で雷鳥に遭遇。半分、白毛になっていた

[参考]大天荘:1泊2食付き 15,000円
    しゃくなげ荘:平日入浴 600円
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2024年08月19日

[八ヶ岳]横岳 …南八ヶ岳林道登山口から杣添尾根往復(南牧村/茅野市)

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横岳から望む赤岳・阿弥陀岳。

南八ヶ岳林道登山口647-757標高2300m803-852横岳見晴台テラス856-935三叉峰947-959横岳1040-1052三叉峰1102-1131横岳見晴台テラス1135-1209標高2300m1220-1319南八ヶ岳林道登山口

杣添尾根を登るときに、海ノ口自然郷の駐車場に車をとめて最初に30分ほど別荘地の中を歩かなければならないのをいつも面倒に思っていた。ところが東屋やWCもある南八ヶ岳林道登山口まで車で入れるようになったことを知った。これなら、いままでより手軽に杣添尾根を登れそうだと思い出かけてみた。

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(左)南八ヶ岳林道登山口。(右)針葉樹林帯の登りが続く杣添尾根。

R141から県堺尾根の登山口を経由して25分ほど車を走らせると南八ヶ岳林道登山口。大部分は未舗装だけれど路面はさほど荒れてはいない。南八ヶ岳林道登山口には7~8台は駐車できそう。今日は、他に車はいなかった。歩きはじめは、とにかく暑くて汗が噴き出して、こんな状態で歩き続けられるのだろうかと思ったほど。

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(左)見晴台から八ヶ岳主稜線を望むが…(右)三叉峰への最後の登り。

いつもながら延々と針葉樹林帯の登りが続く。しかし、標高をあげると気温も少し下がり、勾配の緩む箇所もあらわれて、ひと汗かいた後は少し元気が出てきた。見晴台のウッドデッキに着いても前方の主稜線は雲に隠れ気味。それでもハイマツの枝で歩きにくい尾根をたどり、最後の急登を登って三叉峰の下で縦走路に合流。

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(左)三叉峰の下で縦走路に合流。(右)稜線を横岳へ向かう。

いままでより登行時間が短いこともあって何とか稜線までたどり着いた。天気も微妙で展望もいまひとつなので、横岳まで往復するにとどめる。しかし、横岳山頂で少し休んでいると雲が晴れる瞬間が時々あって、赤岳や阿弥陀岳、硫黄岳などを見渡すことができた。雲間から姿を見せる山並もそれはそれで美しい。

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(左)横岳に到着。(右)横岳から硫黄岳方面を望む。

花はあまり見られなかったが、横岳付近ではトウヤクリンドウがきれいだった。あまり天気のはっきりしない平日だったが、杣添尾根で10人ほど、稜線縦走路でも10人ほどの登山者とすれ違った。帰路は小海町の日帰り温泉「八峰の湯」に寄って汗を流した(平日:600円)。

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(左)横岳付近のトウヤクリンドウ。(右)下山時、雲に隠れ気味の赤岳。

同様のコースの記録はこちら
→ 「八ヶ岳(横岳=杣添尾根往復)2020年9月27日」
  このときは海ノ口自然郷の駐車場から
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2024年06月12日

[八ヶ岳]赤岳 …文三郎尾根↑地蔵尾根↓(茅野市)

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赤岳天望荘の前から赤岳を見上げる。

美濃戸(赤岳山荘・駐車場)649-842行者小屋848-855阿弥陀岳分岐-944中岳分岐951-956キレット分岐-1009赤岳1014-1017赤岳頂上山荘1024-1043赤岳天望荘1103-1106地蔵の頭-1140行者小屋1150-1334美濃戸

夏を前に(梅雨入り前に)、少し高い山に登っておかなければいけないなと考えて赤岳へ。気温が高くなることが予想されていたが、思っていたよりも雲が多くて午前中はそれほど暑さを感じないまま、文三郎尾根を登ることができた。しかし、雲が多いということは、展望は期待できないということで、富士山や南アルプスなど遠くの山並は望むことができなかった。下山時は暑くなった。

美濃戸口から美濃戸までの道はあいかわらずの悪路。車高のある4WD車が望ましい。美濃戸の赤岳山荘の駐車場に車をとめて、今日は南沢に沿って歩きはじめる。樹林帯の中の単調な道だが、途中、イワカガミやキバナノコマノツメなどが咲いていて、気を紛らわす。

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(左)行者小屋。(右)行者小屋の前から赤岳・中岳を望む。

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(左)文三郎尾根から行者小屋を振り返る。(右)稜線から阿弥陀岳を望む。

まだ朝早いためか、行者小屋に人の姿はまばら。ここからは文三郎経由で登る。文三郎尾根の階段状の急登はやはりこたえる。途中で小屋を振り返るとやはり高度感がある。阿弥陀岳からの稜線に合流すれば、あとは手足を使って岩場の登り。そして、赤岳山頂にたどり着くも、雲が多くて展望はいまひとつ。

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(左)赤岳山頂直下の岩場。(右)赤岳山頂。

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(左)赤岳頂上山荘から見た赤岳山頂。(右)硫黄岳・横岳方面。

赤岳天望荘側への下りも急な岩場が続くが、やがてオヤマノエンドウなどの花が楽しめるようになる。赤岳天望荘の前で赤岳や阿弥陀岳を眺めながら休憩。目の前にウルップソウが咲いていた。ツクモグサがまだ咲いているはずの横岳方面に足をのばす気には、今日はちょっとなれない。

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(左)オヤマノエンドウ。(右)ウルップソウ。

地蔵の頭から地蔵尾根を下る。ハシゴとクサリが連続するこの下りもやはり気が抜けない。行者小屋まで下ると、この時間は多くの登山者で賑わっていた。下山時、美濃戸の直前ですぐ前を歩いていた女性が、咲き残りのホテイランが咲いているのを見つけて教えてくれた。いつも人が多い八ヶ岳だが、平日でもあるのですれ違った登山者は40人弱。

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(左)地蔵尾根を振り返る。(右)ホテイラン。

[参考] 美濃戸(赤岳山荘):駐車 1日1,000円
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2024年03月11日

横岳[八ヶ岳](南牧村/茅野市)…杣添尾根から

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横岳から赤岳・阿弥陀岳を望む。その向こうに南アルプス。

杣添尾根登山口718-744南八ヶ岳林道登山口-820標高2100m830-902標高2300m-949横岳見晴台テラス(森林限界)956-1039三叉峰1043-1056横岳1113-1125三叉1155-1225横岳見晴台テラス1233-1302標高2300m-1327標高2100m1332-1354南八ヶ岳林道登山口1359-1426杣添尾根登山口

快晴が約束された月曜日。週末は混雑する海ノ口自然郷にある登山者用駐車場も、今日はすいていた。先着2台。今日、杣添尾根を登った登山者は、私の他に2人だけ。週末に多くの登山者があったらしく、道はよく踏まれていた。駐車場近くの登山口からしばらく別荘地の中の道を歩いた後、林道にいったん出て四阿のある小広場から八ヶ岳の稜線を見上げる。

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(左)目指す稜線を見上げる。(右)樹林帯の登りが続く(標高2,300m付近)。

ここから本格的な登山道。最初はチェーンスパイクだったがすぐにアイゼンに交換。すぐに沢を橋で渡るが、その先が急坂でけっこう難所。いつもながら、単調な針葉樹林帯の登りが続く。ずいぶん登ったと思わせて、まだ「標高2100m」の標識。その先は少し勾配が緩んで感じた。標高2,500mを過ぎると針葉樹林も少し疎らになり、左手に富士山や秩父連山を望めるようになって元気が出てくる。

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(左)標高2,500mを越え樹木が疎らに。(右)森林限界を越え、前方に主稜線。

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(左)左手には赤岳の姿。(右)最後の急登をこなし三叉峰で縦走路に合流。

無雪期ならばウッドデッキ風見晴らし台が顔を出している場所で、森林限界を越えると素晴らしい景色が広がった。前方に八ヶ岳連峰の主稜線、左手には赤岳。念のためピッケルも用意し、稜線までは急な登り。息を切らせて三叉峰の下で縦走路にたどり着く。ここから横岳まで往復する。2箇所のハシゴを登って横岳に到着。

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(左)三叉峰から無名峰を越えて横岳へ。左に北アが連なる。(右)横岳に到着。

横岳山頂からの展望は素晴らしい。本州中央部のおもな山々はすべて見えるのではないだろうか。近くは赤岳・阿弥陀岳。遠くは谷川連峰や北関東の山々だろうか。浅間山・四阿山・北信五岳から頸城山塊。北ア・乗鞍・御嶽・中ア・南アと連なるのが見事。そして三叉峰の向こうに富士山。

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(左)横岳から穂高連峰・槍ヶ岳を望む。(右)中央アルプス・御嶽・乗鞍。

稜線の縦走路では7~8人の登山者とすれ違った。下山は往路の杣添尾根をそのまま下った。樹林帯の中を淡々と下るだけ。山頂部からの素晴らしかった展望を反芻するにはよい時間ともいえる。下山後、小海町の温泉施設「八峰の湯」に立ち寄り、温まってから帰路についた。

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(左)横岳から三叉峰の向こうに富士山。(右)下山はそのまま杣添尾根を下る。

別の年の同様のルートの登山記録はこちら
→ 「横岳 杣添尾根ピストン(2023年3月29日)」
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2024年02月28日

硫黄岳[八ヶ岳]…桜平から(茅野市/南牧村)

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硫黄岳山頂から横岳・赤岳を望む。

桜平(中)駐車場744-753桜平ゲート-821夏沢鉱泉-905オーレン小屋913-936夏沢峠953-1054硫黄岳1128-1143赤岩の頭1147-1213赤岩の頭と峰の松目分岐-1222オーレン小屋1248-1317夏沢鉱泉-1338桜平ゲート-1348桜平(中)駐車場

晴の天気予報だったので硫黄岳に登りに出かける。問題はどこから登るかだが、やはり短時間で登れる桜平から。どのあたりまで車を入れられるかわからなかったが、今日は4WDスタドレスで桜平(中)まで車で入ることができた。ただ、路面の状況で変わると思う。桜平(下)の下でスタックした車(2駆)がいて、押してあげたら上ることができた。2駆ではやはり厳しい。

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(左)オーレン小屋。(右)夏沢峠。

夏沢鉱泉・オーレン小屋を経由して夏沢峠までは良く踏まれて歩きやすい道。チェーンスパイクで十分。夏沢峠でアイゼン・ピッケルなど装備を整えて硫黄岳へ。昨日積雪があったのか、樹林帯の終わりあたりは雪が深かったが、今日の数人の先行者のトレースを頼りにする。

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(左)硫黄岳への登り。(右)振り返ると天狗岳・蓼科山の左に北アルプス。

硫黄岳への登りは息が切れるが、森林限界を越えて振り返ると北アルプスの展望が広がるようになる。近くは天狗岳や蓼科山、そして浅間山。ロープの支柱にはエビのシッポができている。ケルンに沿って硫黄岳の山頂に到着すれば、目の前に赤岳・阿弥陀岳・横岳の姿が近い。風は弱く穏やか。

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(左)山頂直下はケルンが導いてくれる。(右)硫黄岳山頂に到着。

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(左)硫黄岳山頂から望む横岳・赤岳・阿弥陀岳。(右)硫黄岳の爆裂火口。

見回せば、北アルプスから乗鞍・御嶽・中央アルプス・南アルプスと遮るもののない景色が広がっていた。爆裂火口の縁を歩きながら、少しずつ角度が変わって行く展望を楽しむ。山頂に数人いた登山者が、いつの間にか誰もいなくなってしまってから下山にかかる。

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(左)北アルプスの連なり。(右)中央アルプス・御嶽・乗鞍。

下山は赤岩の頭経由。赤岩の頭からオーレン小屋への道は、今日は状態が良かったから問題なかったけれど、通行止の掲示があったので歩くべきではなかったのかもしれない。そちらから登ってきた人もいたのでそのトレースをたどって下った。最初は雪が深かったけれど、樹林帯に入ると明瞭なトレースがあった。

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(左)赤岳・阿弥陀岳を見ながら赤岩の頭へ。(右)赤岩の頭からオーレン小屋へ。

冬期用WCが設置されていたオーレン小屋・夏沢鉱泉を経由して桜平まで下った。途中、すれ違った登山者は10人ほど。そのひとりは夏沢鉱泉あたりに宿泊したのだろうか、「昨日は天気が悪くて、硫黄岳を断念した人が多かったようですよ」と教えてくれた。今日は素晴らしい天気だった。

類似のルートの登山記録 
→ 「桜平から快晴の硫黄岳へ(2024年12月2日)」
→ 「硫黄岳~桜平から夏沢峠経由で往復(2023年4月10日)」
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2023年05月17日

[八ヶ岳]硫黄岳~横岳/ツクモグサを探して 北沢・赤岩の頭↑地蔵尾根・南沢↓(茅野市/南牧村)

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台座の頭付近から横岳に向かう。

美濃戸(赤岳山荘・駐車場)658-740堰堤広場-827赤岳鉱泉833-938赤岩の頭943-1003硫黄岳1016-1030硫黄岳山荘-1117横岳1122-1134三叉峰1137-1224地蔵の頭1254-1330行者小屋1340-1423中ノ行者小屋跡-1512美濃戸(赤岳山荘・駐車場)

ツクモグサが咲いていたという登山記録を見て、横岳を訪ねようと思った。杣添尾根から登るのが手っ取り早いと思うが、杣添尾根は3月に登ったばかり。そこで今回は美濃戸からアプローチすることにした。美濃戸口から美濃戸までの道はあいかわらずの悪路。美濃戸の赤岳山荘の駐車場にとめる。平日なのですいていた。

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(左)北沢沿いの道。(右)赤岳鉱泉。

まずは北沢経由で硫黄岳へ向かう。林道から北沢の流れに沿う道に入って進む。赤岳鉱泉には人工氷瀑の残骸があった。そこから赤岩の頭までの樹林帯の登りでは、日陰に雪が残っていたが、滑り止めなどは必要なかった。赤岩の頭で展望が開け、その先ひと登りで硫黄岳。硫黄岳からは赤岳方面や蓼科方面を展望することができた。ただ、北アルプスなどの遠景は霞んでいる。

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(左)赤岩の頭から硫黄岳へ向かう。(右)硫黄岳山頂。赤岳方面を展望。

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(左)硫黄岳山荘付近。(右)横岳付近はクサリ・ハシゴが連続する。

硫黄岳山荘を過ぎて、台座の頭を巻いて行く。このあたりを歩くのは久しぶり。少々緊張感のあるクサリやハシゴをたどる。岩場を登って横岳(奥の院)へ。横岳から三叉峰、さらにその先へツクモグサを探しながら歩く。どうもぼ~っと歩いているせいかツクモグサを見つけられなかったが、三叉峰あたりでもポツリポツリと咲いていたらしい。

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(左)横岳山頂。(右)オヤマノエンドウ。

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(左)ツクモグサ。(右)ルンゼ状の急な岩場の下り。

すれ違った人に聞くと石尊峰の先でまとまって咲いている場所があったという。その言葉どおり、石尊峰の南側、鉾岳の西側を巻いて行くクサリ場のあたりで、綿毛のついたような姿でいくつも咲いているのを見ることができた。その先もクサリ・ハシゴが連続する稜線を進み地蔵の頭へと下る。

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(左)地蔵の頭から赤岳を望む。(右)地蔵の頭から横岳方面を振り返る。

地蔵の頭で休憩。目の前に赤岳がそそり立っているが、残念ながら私の脚力では、今日は登っている時間がない。周囲の展望もここで見納めにして、ハシゴが続く地蔵尾根を下り、営業前の行者小屋、そして針葉樹林帯に出入りしながら南沢沿いに下って美濃戸へ帰り着いた。途中すれ違った登山者は20人ほど。

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(左)地蔵尾根を下る。ハシゴ・クサリの連続。(右)行者小屋(営業前)。

[参考]美濃戸(赤岳山荘)駐車料金 1日1,000円
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2023年03月29日

[八ヶ岳]横岳 杣添尾根ピストン(南牧村/茅野市)

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横岳山頂から赤岳・阿弥陀岳を望む。

杣添尾根登山口(海ノ口自然郷)731-758南八ヶ岳林道登山口805-917標高2300(中間点付近)-1012横岳展望地点1022-1113三叉峰1125-1141横岳1157-1208三叉峰1232-1255横岳展望地点1305-1338標高2300(中間点付近)-1431南八ヶ岳林道登山口1437-1507杣添尾根登山口

久しぶりの八ヶ岳。杣添尾根から横岳に登る。森林限界から上部は、まだ雪山らしい景色が広がっているはずだ。平日なので海ノ口自然郷(別荘地)にある登山者用駐車場には他に1台だけ。その2人組の足跡を追う。道形ははっきりしているので樹林帯部分はトレースがなくても不自由はしない。最初は別荘地の中の遊歩道を、車道と交差しながら進む。

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(左)広場手前から八ヶ岳稜線を望む。(右)樹林帯の登り。標高2300m地点。

意外に寒くて足元は凍結している。アズマヤのある広場(南八ヶ岳林道登山口)から少し進んだ橋の向こう岸の急登が滑って登れず、チェーンスパイクをつける。最初は樹林帯の中の急登が続く。標高2150を過ぎるとやや勾配は緩むが、その先も展望なく変化に乏しい樹林帯の中、緩急の登りが続くのがつらいところ。積雪も増えてきて、途中で12アイゼンに交換。

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(左)樹林が疎らになり間もなく森林限界。(右)展望地点(森林限界)。前方に主稜線を望む。

標高2500を過ぎると樹木が疎らになり、標高2600弱で森林限界。展望地点に至り、視界が一気に開ける。左に赤岳、正面に三叉峰・横岳を展望する。ピッケルに持ちかえて細い尾根を慎重に登って行く。その先で先行の2人組を追い抜くことになり、三叉峰直下の急登はトレースがなくて、一歩ずつがなかなか厳しい。三叉峰で八ヶ岳主稜線に出て、横岳まで往復した。

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(左)左手に赤岳を望みながら登る。(右)三叉峰直下は急な登り。

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(左)三叉峰から無名峰・横岳を望む。この稜線をたどる。(右)横岳に到着。

横岳では赤岳・阿弥陀岳など八ヶ岳主要部の展望が素晴らしかった。硫黄岳方面も望むことができたが、北アルプスなど遠くの山並は雲に隠れていた。三叉峰まで戻り、休んでいると風が冷たくなってきたので下山にかかる。下山は往路の杣添尾根をそのまま戻った。標高が下がると朝の雪がとけ出していた。久しぶりの標高差1,000mを越える登りだったので疲れた。

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(左)横岳から硫黄岳方面を展望。(左)下山は杣添尾根をもどる。
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2022年04月10日

八ヶ岳[硫黄岳~桜平から夏沢峠経由で往復](茅野市/南牧村)

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硫黄岳山頂から望む横岳・赤岳・阿弥陀岳。

桜平ゲート634-702夏沢鉱泉710-801オーレン小屋811-841夏沢峠-946硫黄岳1050-1128夏沢峠1142-1200オーレン小屋-1239夏沢鉱泉-1302桜平ゲート

残雪の硫黄岳に登りたいと考え、短時間で登れる桜平の奥まで車で入れるタイミングを見計らっていた。今日は林道の途中に残雪は数ヶ所あるくらいで、問題なく桜平のゲート前まで車で入ることができた。ただし、相変らずの悪路なので車高の高い4WD車が望ましい。ゲート近くの空きスペースに駐車。ちなみに桜平(上)の駐車場はまだ除雪されておらず進入不可。桜平(中)は利用可能。

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(左)桜平のゲートから歩きはじめる。(右)夏沢鉱泉からオーレン小屋への道。

夏沢鉱泉への林道を歩きはじめるが、路面がツルツルに凍結していて、あわててチェーンスパイクを装着する。夏沢鉱泉でアイゼンをつけたが、夏沢峠までは勾配も緩くチェーンスパイク程度で歩けたと思う。夏沢鉱泉からは樹林帯の中、よく踏まれたトレースの登山道となり問題なく歩けた。初夏のような気温でとにかく暑いので、着るものの調整に苦労する。

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(左)オーレン小屋。(右)夏沢峠から硫黄岳を望む。

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(左)夏沢峠からの急登。(右)天狗岳方面を振り返る。

冬期休業中のオーレン小屋を過ぎ、夏沢峠へ。硫黄岳の爆裂火口が目に飛び込んでくる。右折して硫黄岳に向かい、しばらく登ると森林限界を越える。急な勾配がやや苦しいところ。振り返ると箕冠山の向こうに天狗岳の姿。その左には北アルプスの連なりが望めたが、気温が高くて霞み気味。日当たりがよいところは岩がゴロゴロと出ている。その先はケルンが道筋を示してくれる。

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(左)右手に穂高連峰・槍ヶ岳を望む。(右)硫黄岳までケルンが続く。

たどり着いた硫黄岳山頂からは、目の前に迫力ある横岳・赤岳・阿弥陀岳など八ヶ岳連峰南部の展望が広がっていた。気温が高く霞み気味だが、南アルプス・中央アルプス・御嶽乗鞍・北アルプス・浅間山・奥秩父方面まで見渡せた。爆裂火口の縁を少し先まで歩いてみると、赤岳の姿も少し違った角度から見えるのが面白い。

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(左)硫黄岳山頂に到着。赤岳方面を望む。(右)北アルプスを望む。

途中すれ違った登山者は30人弱。硫黄岳山頂は7~8人の登山者が入れ替わり去来したが、赤岳鉱泉など他のコースからの登山者もいたはず。桜平からの登山者は意外と少ないようだ。下山は往路を戻った。下山時には雪が緩んできて少し歩きにくくなったけれど、踏み抜きはほとんどなかった。

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(左)横岳と赤岳。(右)爆裂火口の縁から、左に浅間山。
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