2024年04月07日
大根場~四阿屋山(筑北村/麻績村)
大根場への登山道。918付近は平坦な雑木林となり、方向が分かりにくい。
冠着駅713-730大根場登山口(硯竜山砦跡入口)735-815「918標高点」820-904大根場912-958温泉前バス停(冠着荘下)-1036坂井コース登山道入口1042-11:08漸々峠(坂井・麻績コース分岐)1112-1207四阿屋山1233-1238北アルプス展望台1255-1306権現池分岐1318-1326刈谷沢登山口1338-1441碩水寺1456-1518坂北駅
残雪の山にも気をひかれる季節。しかし、この季節を逃すと懸案のヤブ山に登る時期はなくなる。ということで、筑北村の低山へ。未踏の大根場(おおこんば)がまずは目的地。ただ、それだけでは短すぎるので四阿屋(あずまや)山を越えて坂北まで歩くことにした。アカマツの多い里山だけれど、大根場手前や四阿屋山登山道で北アルプスの展望が得られたのは嬉しかった。
(左)「硯竜山砦跡入口」の標識から登りはじめる。(右)石祠があったあたりが砦跡なのだろうか。
冠着(かむりき)駅で下車。県道55号を越えて先の左側にある「硯竜山砦跡(玉根砦)入口」という標柱が大根場への登り口。墓地の間を登った先も道形がはっきりしているが、石祠のある砦跡と思われるあたりから踏み跡は薄くなる。ところどころマークはあったりなかったり。尾根をたどればいいのだが、918標高点の前後では尾根が広くなり進む方向が分かりにくい。
(左)松茸山の掲示もある尾根道。(右)大根場の山頂。左の木に手製の山名標。
その先、ピークをひとつ越えれば赤松の尾根は細くなるが、松茸山の掲示もあらわれる。右手樹間から北アルプスを望める場所が2箇所ほど。最後はちょっとした急登で大根場の山頂に到着。樹林に囲まれて展望はない。傍らの木に手製の山名標が付けられている。ひとつ西側の小ピークで左折。草湯温泉(冠着荘)に向けて、南西の尾根を下る。踏み跡は錯綜するが、しっかり尾根を下るようにする。
(左)漸々峠の直下。(右)漸々峠。鳥居があり、麻績方面からの道が合流する。
県道まで下り、このまま冠着荘で温泉に入ってもいいのだが、時間が早すぎるので四阿屋山に向かう。温泉口バス停から漸々沢に沿う道を進み、「四阿屋山登山道入口」の標柱から右手の登山道に入る。最初は倒木などで荒れているが、漸々峠に近づくと美しい雑木林の登りとなる。鳥居のある漸々峠で麻績からの道と合流し、その先は明瞭な尾根上の登山道をたどる。途中、樹間から後立山連峰を展望。
(左)右手樹間から後立山連峰を望む。(右)雪が残る山頂の社殿の直下。
(左)山頂の社殿前から北信五岳方面を望む。高妻・火打・妙高・黒姫・飯縄。(右)社殿裏の山頂広場に三角点がある。
山頂直下は残雪を踏んで社殿の前に登り着く。振り向くと高妻・妙高・黒姫・飯縄といった山々を望むことができた。社殿の裏の広場に山名標と三角点がある。坂北方面に少し下ると北アルプスの展望台があり、穂高・槍から白馬までの前方を眺めることができた。その後は刈谷沢登山口まで下り、車道を淡々と坂北の駅まで歩いた。
(左)四阿屋山から少し下った展望台から北アルプスの端から端までを望む。
2023年11月19日
虫倉山[長野市:旧 中条村] まさかの雪山
虫倉山の山頂から北アルプスを望む。
不動滝登山口1029-1121高福寺分岐-1134東屋-1141日本記分岐-1155虫倉山1236-1252日本記分岐-1258東屋1304-1312高福寺分岐-1352不動滝登山口
晩秋の里山を楽しむ気分でいたけれど、前日の寒波で多少は雪があるだろうくらいに思って出かけた。ところが思っていた以上に積雪があった。冬タイヤに交換していなければ、登山口まで行けなかったかもしれない。
(左)里山らしい雑木林の登り。(右)高福寺分岐。ここから少し緩やかに。
不動滝登山口から先行者(3グルーブ:7人)のトレースがあったので、問題なくツボ足で山頂まで歩けたけれど、トレースがなければ登るのを躊躇したかもしれない。沢沿いの道から左の山腹に取付き、雑木林の中を折返しながら山腹を登って行く。金倉坂の標識からはさらに斜度が急になる。
(左)アズマヤからの展望。(右)虫倉山山頂に到着。
気温が高いので雪は徐々にシャーベット状に。数日で消えてしまうだろうか。高福寺からの道が合流すると、山頂稜線の趣きとなり傾斜は少し緩くなる。途中のアズマヤでは白馬岳方面が開けるが、稜線は雲に覆われていた。日本記への道を分け、小ピークをいくつか越えて虫倉山の山頂へ。
(左)山頂から八ヶ岳・南ア・中ア方面。(右)四阿・浅間方面。
虫倉山の山頂からは北アルプスの連なりがまず目をひく。後立山連峰はほぼ雲に隠れていたけれど、くっきりとした三角形の蓮華岳が意外に立派で、そこから左に、槍ヶ岳あたりまではっきり望むことができた。南ア・八ヶ岳・浅間山・四阿山方面も見渡すことができた。下山は往路を戻った。
(左)槍ヶ岳をアップで。(右)秋から突然、冬に。
2023年11月11日
大姥山~大姥山三角点[大町市:旧 八坂村]
大姥山三角点から布川峠への道。紅葉がきれい。
駐車場所(大姥神社下)832-840大姥神社-924大穴分岐-931大穴(大姥神社 本宮)942-949大穴分岐-1005大姥山1017-1037大姥山三角点1043-1116廃屋(旧 桐山集落)-1137山姥の滝1142-1154駐車場へのショートカット道入口-1214駐車場所
秋の一日、手軽に歩ける里山へ。以前、布川峠から大姥山三角点まで往復したことがある。身構えて登るような山ではないけれど、それでは大姥山に登ったことにはならないと思っていた。金太郎伝説の残る山で各所に金太郎のかたちの案内板があるのは知っていた。
(左)大姥神社の下から歩きはじめる。(右)すぐにクサリ場があらわれる。
予備知識はあったけれど、思っていた以上にクサリ場が連続する登山道。大姥神社の少し先からクサリ場。左右が切れ落ちて意外に高度感があり、急である。途中の分岐から左に斜面をトラバースして大穴まで往復してみる。岩壁に大きな穴があり、大姥神社の本宮が祀られている。南側には京ヶ倉方面の山並を望むことができた。
(左)大穴への分岐。(右)大穴。大姥神社・本宮。
分岐に戻り、連続するクサリ場をよじ登って大姥山の山頂へ。アズマヤと電波塔が建っている。周辺は切り開かれて、晴れていれば北アルプスの展望があると思う。案内板には常念・大天井・槍・燕が見えると書いてあったが、今日は雲が多くて有明山の山腹あたりが見えただけ。
(左)連続するクサリを登る。(右)大姥山の山頂。アズマヤがある。
大姥山三角点へは林道に出入りしながら緩やかな道をたどる。大姥山三角点は樹林帯の中で展望はない。大姥山三角点の前後から、布川峠に向かって尾根を下るあたりは紅葉が美しかった。時期はもう遅いのだが、道に敷き詰められたような落葉がきれい。
(左)大姥山山頂から北アルプス方面。(右)大姥山三角点は樹林の中。
廃屋が点在する山麓に下って、山姥の滝を見学してから駐車場所へ登り返すショートカットの道に入ったが、荒れていてわかりにくい。マークを頼りに荒れた竹林の中を突破したが、一般的には勧められない。クサリ場の下りは避けて周回コースをとるのがいいと思うけれど、これでは周回も難しいではないか。
(左)山姥の滝。
布川峠~大姥山三角点の記録はこちら → 「大姥山(2011年5月7日)」
2023年02月04日
聖山[三和峠から](麻績村/長野市)
聖山山頂から北信五岳方面を望む。
三和峠856-930聖峠-954聖山1023-1042聖峠-1113三和峠
午後から予定があるので、短時間で登れる聖山へ。三和峠に3台分ほどの駐車スペースが除雪されていて、そこに駐車。今日は他に車がいなかった。思っていたよりもしっかりしたトレースがあり、その上に2~3センチ程度の新雪。歩きやすかった。歩きはじめの1308ピークまでと聖峠の先はそれなりの急登なので、最初から6本爪軽アイゼンを装着。
(左)三和峠。(右)聖峠の先の登り。
ただ、滑り止めは何もなくても歩けるとは思うけれど。風のせいか気温のせいか、霧氷も見られず雪山の風情はいまひとつ。その上、山頂から一番の見ものであるはずの後立山連峰の展望も雲の中。八ヶ岳方面も雲が多い。北信五岳方面や四阿山・浅間山あたりは雲に霞みながらなんとか望むことができたので、それがせめてもの慰みとなった。
(左)聖山山頂。雲にかすむ八ヶ岳方面。(右)四阿山から左は志賀高原の山並。
2022年01月02日
聖山[三和峠から往復](麻績村/長野市)
聖山から高妻・妙高・黒姫・飯縄を望む。
三和峠1040-1120聖峠-1147聖山1220-1226あずまや1230-1244聖峠-1323三和峠
年末年始で過剰に摂取したカロリーを消費しなければならない。正月二日の晴天。人気のある雪山は人が多いだろうと考え、地元民くらいしか登らない聖山へ、軽い雪山歩きに出かけた。いつものとおり三和峠から。三和峠道脇には車5台分ほどが除雪されていた。今日は先着2台。途中、3人の登山者とすれ違った。
(左)登山口の三和峠。(右)あずまやのピークは右を巻く。
見たところ先行者のはっきりしたトレースがあったけれど、やや雪がモフモフした感じだったので、スノーシューで歩き始めた。しかし意外と踏み固められていて、スノーシューでなくても大丈夫だったと思う。1308ピークまでは急な登りが続く。その先は、わずかに樹間展望がある送電鉄塔の脇を通り、緩やかな道が聖峠まで続く。
(左)山頂直前。(右)聖山から後立山連峰を望む。
聖峠を過ぎると道は再び登りに転じ、あずまやのあるピークを右に巻いてわずかな登りでアンテナが林立する聖山の山頂へ。正面の後立山連峰はやや霞んだ感じ。右手の白馬あたりは雲に隠れている。そこから右へ北信五岳・四阿山・浅間山・八ヶ岳などを展望することができた。少しずつ北アルプスには雲がかかりはじめ、山頂を去る頃にははっきり見えなくなってしまった。
(左)北信五岳方面。(右)八ヶ岳方面。
他の冬のようすはこちら → 「聖山(2023年2月4日)」
→ 「聖山(2021年2月14日)」
→ 「聖山(2020年2月28日)」
2021年03月31日
白岩峰(長野市)
白岩峰のピークを望む。
浅川西条(アンテナ脇の路側余地)1048-1057堰堤1058-1119白岩峰1135-1142林道-1148白岩峰-1209駐車場所
平日に時間を見つけて近場の里山へ向かう。長野市北部の浅川西条の住宅地から北へ。リンゴ畑の中の細い道を進み、アンテナの脇に余地を見つけて駐車。その道をそのまま歩きはじめる。しばらく進むと道は左右に分かれる。左へ進むのが一般登山道。右折して小川を渡る。明瞭な送電巡視路は右折して尾根を登るが、小川に沿ってヤブの中を直進すると堰堤の右上を通過する。
(左)一般コースは左へ。今日は右の小川を越えて進む。(右)尾根に取り付くとトラロープのある急登。
沢に降りて少し進んだ先から左の尾根に取り付く。最初はヤブがちだが、トラロープがあらわれて急登の道は少しずつ明瞭になる。前方の松林越しに山名の由来の白い斜面が見えてくる。足元は左右切れ落ちたザレた痩せ尾根。しばらく登った後、左へとトラバース。右折して再び尾根上にのる。最後はやや左の樹林の中を進み、白岩峰のピークへ。
(左)白くザレた道は左右切れ落ちている。(右)白岩峰の山頂。三登山方面の稜線を見渡す。
二級基準点が埋め込まれている。足元をのぞき込むと真っ白な断崖。標高はたかだか590mだが、前方には四阿山や志賀高原の山々が霞んでいる。北へ5分ほど進むと林道に出るのを確認し、折り返す。下りは石仏コースを下るつもりが、勘違いして南西側の尾根を下ってしまった。登り下りあわせて1時間程度だったけれど、真っ白な斜面が新鮮だった。
(左)白岩峰から志賀高原方面を望む。
2021年02月14日
聖山[三和峠から](麻績村/長野市)
聖山の山頂から望む爺ヶ岳・鹿島槍・五竜。
三和峠1054-1127聖峠-1153聖山1232-1254聖峠-1328三和峠
少々時間の制約もあり、人気の山はこの快晴なら大混雑だろうと思い、短時間で登れる聖山へ。いつものように三和峠から。峠の路側は除雪されて4台ほど駐車可能だが、先着2台。途中すれ違った登山者は3人。まずは1308ピークに向けての急登を進む。トレースは有り、ツボ足でも問題ない。少し踏み抜くところもあるけれど、ごく浅くて足首程度。
(左)三和峠登山口。(右)1308までは急登。
1308を過ぎ緩やかに下ると送電鉄塔からわずかに展望が開ける。その先は樹林帯の緩やかな道が聖峠まで続く。聖峠からは再び登りに転じ、あずまやのあるピークは右側を巻いて、あとは緩やかな登りで聖山の山頂へ。いつもながら正面に見える後立山連峰の展望に圧倒される。
(左)聖峠。(右)聖山から後立山連峰の全貌を展望。
特に爺ヶ岳・鹿島槍・五竜と連なるあたりが圧巻。槍穂高あたりは樹林などに遮られているが、それを補って余りある。さらに右には白馬三山・北信五岳方面。東には四阿山や浅間山。蓼科山や八ヶ岳は南に霞んでいる。数本のアンテナが展望の邪魔をするのは致し方ないところか。下山は往路を戻った。春のように温かだった。
(左)聖山から望む戸隠・高妻・妙高・黒姫・飯縄。(右)四阿山・浅間山方面。
2020年04月25日
髻山~三登山(長野市)
伐採地越しに飯縄・黒姫・妙高を望む。
吉集落奥の駐車場841-923髻山933-958八方峠-1101三登山三角点-1106三登山1113-1146山千寺1159-1229駐車場
近場の里山散歩として髻山と三登山へ。人は少ないと思っていたが、山中でそれなりの人とすれ違った。若槻大通りの吉交差点で左折。案内板に従って車を進めれば、無料の駐車スペースがある。少し下って東側の山道に入る。今日の道はよく整備され、分岐には必ず道標があって、誰でも安心して歩ける。
(左)右手の山道へ入る。(右)髻山直下のカタクリ群生。
杉・赤松・雑木が混在する中を折返し登れば、山腹左を巻く緩やかな道に。廃車を見て右折すると、竹林の多い舗装道になる。道標で左折して進めば、観音清水の水場。折り返しの登りになり、八方峠への分岐。髻山への最後の登りは群生するカタクリの花々に癒される。今日のコースは他にもカタクリが随所に。昔登った記憶は曖昧な髻山。山頂は小広く、三角点や四阿、山城の説明板など。東方向が切り開かれ、志賀高原方面の展望が素晴らしい。
(左)髻山の山頂。前方は切り開かれ志賀高原方面の展望が広がる。(右)八方峠手前の笹原から三登山を望む。
分岐に戻り八方峠へ。林道を横切り、尾根の右側を進む。724の北側で右手が伐採地となり、飯縄・黒姫・妙高方面の展望が嬉しい。送電線下の笹原では前方に三登山が見えた。八方峠は、急な階段で谷に降りて登り返す。山腹左側から尾根にのり、745三角点は道の右側のヤブの中。混交林から笹の細尾根を登り小ピークへ。カタクリ群生地を見てから、806への登りは後半左へ巻いて行く。
(左)笹の茂る尾根を進む。(右)雑木の尾根を登る。
唐松林を経て広道となり、山腹左側を進む。広道に細い登山道を織り交ぜながらジグザグに登る。その先はゆったりとした尾根上の気持ちよい雑木の登り。傾斜が緩めば雑木の中の三登山三角点。緩やかに進めば三登山山頂。ここも雑木に囲まれているが、小広場で少し落ち着ける。下山は山千寺へ。雑木の中、折り返しの急な下り。
(左)三登山三角点。(右)三登山山頂。
左への長いトラバースがあり、標高を下げれば赤松林に囲まれる。傾斜が緩めば舗装道を横切り、立派な堂宇の山千寺に至る。満開の桜の大木があり、南に菅平方面の展望。南に下り左折して山麓の車道をたどり、駐車場に戻った。途中、田子池を見おろすあたりでは前方に志賀高原方面の展望が開ける。木も芽吹き始め、里山の春の気配が感じられた。変哲もない里山と考えていたが、意外に楽しめた。
(左)桜の大木がある山千寺。
2020年04月11日
修那羅峠から大沢山(筑北村/青木村)
わずかな樹間から戸隠方面の展望(1241峰手前)
駐車場所(修那羅峠北側・修那羅石仏入口)758-814安宮神社820-847「1106峰」-945「1241峰」-1042「1375峰」1052-1121「1429峰」-1138大沢山1212-1249林道-1317国道(原バス停)-1413駐車場所
宮坂七郎著「新版 信州の山(中部上巻)」に掲載されていて、気になっていたルート。ほとんど歩かれることもないルートかと思われる。「難度は高い」と書かれていた通り、各ピークの直下はいずれも厳しい急登。踏み跡すらない斜面を攀じ登るところも。往復するつもりだったけれど往路を戻る気にならず、復路は大沢山から南東に下り車道経由で登山口に戻った。
(左)修那羅石仏入口から歩きはじめる。(右)表参道の途中から左の踏み跡に入る。
修那羅峠の筑北村側、「修那羅石仏」の案内板の脇に広い駐車スペースがある。ここに車をとめ、鳥居をくぐって安宮神社の南参道を歩き始める。舗装された広い道もやがてか細くなり、山腹の左側を巻いて安宮神社へ。神社の裏手には有名な修那羅石仏群があるが、今日はわずかを見ただけで先へと進む。その先、表参道の駐車場手前から左の踏み跡に入る。当然ながら道標などはない。
(左)雑木林の登り。(右)緑色のネットに沿って岩の多い尾根を歩く。
山腹の右を巻いて進めば、1104三角点の北側を過ぎ西側鞍部に出る。周囲は雑木林。西に向かって明瞭な尾根を進む。急登で1106峰を越え、次の小ピークあたりはややヤブがかっている。尾根は北西に方向を変えて、きれいな雑木林の中を急登する。踏み跡は不明瞭。常緑樹が目立つようになって小ピークにたどり着くと、目の前に緑色のネットが続いている。少々興ざめだが、左折してしばらくこのネットに沿って歩けば迷う心配はない。
(左)1241峰。(右)1375峰が間近に迫り超急登がはじまる。
小ピークを2つほど越えて行く前後は尾根に岩が多くなり、痩せた塔渡り状の箇所も。右手のわずかな樹間から戸隠方面の展望が得られる。金網は右に去って行き、雑木の尾根を登って樹林に囲まれた1241峰へ。小ピークをひとつ越えた鞍部からは1375峰への登り返し。ここが今日、一番厳しいところ。赤テープは雑木の斜面の直登を示しているが、踏み跡不明で足元も滑る超急登。やがて足元は石がゴロゴロするようになる。
(左)1429峰への登り。(右)1429峰から四阿山・根子岳を展望。
たまらず右へ、北尾根に至るあたりまで巻いてみるが、それでも急登はかわらない。疲れ切って1375峰にたどり着く。逆行の場合は1375峰から下り口の判断が難しいと思う。その先は明瞭な尾根上の小ピークを2つほど越え、最後はまたも急登で1429峰へ。木枝の向こうに四阿山や戸隠方面の山並みが見える。「大沢山へ30分」の道標に従い左折して、急下降から登り返せば大沢山の山頂に到着。
(左)大沢山の山頂。
樹林に囲まれているが、木枝の間からわずかに北アルプスが望める。往復登山の予定だったが、意外に厳しかったので往路を引き返す気にならない。南側山麓の車道を通って修那羅峠に戻ることに。空峠に向かって下り、最初の尾根の分岐で左の尾根に入る。その先の分岐では右の尾根を選び、踏み跡もはっきりしないが、岩場や足を滑らすような急坂を下って荒れた林道へ。そのまま進んで国道143号(原バス停)に出た。
あとは国道を歩き、麻績口バス停で左折して県道12号を修那羅峠まで登り返して駐車場所に戻った。展望が開ける場所もあまりなく、道形もはっきりしない尾根上に、足を滑らせながら急な登り下りに終始した感はある。道がなくてもルートファインディングができる方にしかお勧めできない。しかし、ところどころの明るい雑木林の雰囲気は気持ちを和ませるものがあった。
2020年04月05日
立峠・唐鳥屋山から虚空蔵山(筑北村/松本市)
虚空蔵山から北アルプス方面の展望
駐車場所(林道花川原線・立峠登り口)925-945立峠-1002唐鳥屋山(唐鳥屋城跡)1009-1122花川原峠1127-1151稜線-1055「1139峰」-1103虚空蔵山(虚空蔵山城跡)1131-1201駐車場所
思ったほど天候がよくないので、短時間の里山歩きに出かける。山中、他の人と会うこともないだろう。以前、乱橋から立峠経由で登った唐鳥屋山(唐鳥屋城跡)と南から登ったことがある虚空蔵山。今回はその両者をつないで歩く。旧四賀村の会田宿中心地から北へ、花川原峠越えの細い舗装林道を進む。岩井堂観音入口を過ぎ、左に「立峠登り口」の標柱があるところに駐車。
(左)立峠登り口。(右)立峠。
道脇には馬頭観音が佇んでいる。最初は急坂の直登。周囲は赤松と雑木が混在。右へ長い斜上トラバースがあって立峠に到着。小広場に案内板がある。右折して緩やかな稜線上を進む。送電鉄塔を過ぎると、岩の露出が多くなる。最後は左から尾根が合流して、唐鳥屋城跡(唐鳥屋山)に到着。周囲の展望は概ね木枝越し。北側は樹木が少ないので、晴れていれば乱橋集落の向こうに山並が望めるだろう。
(左)唐鳥屋山(唐鳥屋城跡)。(右)花見川峠へ落葉の中を下る。
東側への踏み跡を追って花川原峠へと下る。急坂の先、そのまま尾根を下りそうになるところ、赤テープを見て右へトラバース後、ひとつ右の尾根を下る。雑木から赤松に変わり花川原峠に降り立つ。ここからの登り返しに道標やマークはないが、やや左から適当に正面の尾根に取りつく。尾根にのったら左折。しばらく尾根上をたどるが、その先は踏み跡かすかな急登。雑木の急坂につけられた躊躇いがちな赤マークが、直登を指示している。
(左)虚空蔵山へ北側からの急登。(右)虚空蔵山から聖山方向。
足元は落葉と濡れた土が滑る。しかし大した距離ではなく、虚空蔵山上の東西に延びる稜線に登り着く。南側は赤松、北側は雑木の細い稜線。雑木は霧氷をまとう。いったん東の1139峰に行ってから、折り返して虚空蔵山の山頂へ。南側は樹間から霧氷の戸谷峰方面。北側は切り開かれて、北アルプスの大展望が広がるはずだが、今日は曇が多く稜線部は隠れている。右手には聖山や四阿屋山など筑摩山地のおなじみの山々。
(左)虚空蔵山西側の岩峰からの展望。
下山は西へ。岩谷神社への道を左に分け、その先の岩峰では360度に近い展望が広がる。赤松や雑木の尾根を折り返しながら下り、最後は尾根から右にはずれて、林道花川原線に出る。林道を少し登りかえせば、駐車場所に到着。何ということのない里山だけれど、落葉の雑木の佇まいが心を和ませる。なお、「入山禁止」の張り紙が随所にあるから、松茸の季節に歩くことは差し控えたい。