2025年03月10日

麦草岳[中央アルプス] …木曽駒ケ岳の展望台(木曽町)

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麦草岳から木曽駒ケ岳を望む。

コガラ登山口707-746幸ノ川渡渉地点-828四合半・力水838-902五合目905-930六合目-1008七合目避難小屋1017-1120麦草岳三角点1124-1130麦草岳最高点1137-1141麦草岳三角点1200-1229七合目避難小屋1243-1338四合半・力水1350-1418幸ノ川渡渉地点-1448コガラ登山口

木曽側から木曽駒ケ岳に上る福島Bコースから、少し脇にそれたような場所にある麦草山。昨年9月に登ってみたが、木曽駒ケ岳をはじめとする展望が素晴らしかったので、あらためて雪のある季節にも一度登ってみたいと思っていた。TVの山番組でもこの麦草岳が木曽駒ケ岳を見るのに絶好の場所であることが取り上げられ、その後少しは登山者が増えたのではないかと思われる。

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(左)コガラ登山口。(右)四合半・力水。ひたすら登りが続く。

コガラ登山口にある登山者用駐車場(無料)に車をとめた。周辺はキャンプ場になっているが、この季節の平日なので人は少ない。登山口から林道を歩きはじめる。明瞭なトレースがあり、よく踏まれていて歩きやすい。林道が終わり幸ノ川の渡渉点をすぎると、あとはひたすら樹林帯の登りが続く。

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(左)七合目避難小屋。(右)視界が開けた。雪の尾根を登って行く。

チェーンスパイクで歩きはじめたけれど、勾配が急なので四合半でアイゼンを装着。途中、樹間から御嶽が望める場所があり、少し元気づけられる。各方面への登山道が分岐する七合目避難小屋から、さらに勾配が急になる。標高2,550m付近でようやく視界が開けてきて、ここまでの行程が報われる。トレースのある雪の尾根を登っていく。

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(左)前方に駒石が見えてきた。(右)駒石を上部から見返す。遠方は八ヶ岳。

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(左)麦草岳山頂(三角点峰)。(右)麦草岳最高点から乗鞍・北アを望む。

駒石を回り込めばすぐに麦草岳三角点峰、さらにその先の麦草岳最高地点まで足をのばす。快晴を期待して、わざわざ今日登ることにしたのだけれど、そのかいはあった。木曽駒ケ岳の雄姿、さらに三ノ沢岳や木曽前岳など中央アルプスの展望、御嶽・乗鞍・北アルプス・八ヶ岳などの山々も見渡すことができた。途中すれ違った登山者は昨晩、避難小屋宿泊だったと思われる2人を含め3人だけだった。

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(左)御嶽・乗鞍を望む。(右)木曽駒ケ岳・木曽前岳・三ノ沢岳を展望。
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2024年09月18日

[中央アルプス]麦草岳 …コガラ登山口から往復(木曽町)

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麦草岳から望む木曽駒ケ岳・宝剣岳・木曽前岳。

コガラ登山口647-728幸ノ川渡渉点-814力水・四合目半819-845五合目-912六合目912-951七合目避難小屋1001-1059麦草岳三角点(最高点往復)1137-1217七合目避難小屋1221-1240六合目-1258五合目-1318力水・四合目半1330-1404幸ノ川渡渉点1409-1439コガラ登山口

以前から気になっていた麦草岳。私の足でも日帰りできそうなので、コガラ登山口から往復してみた。登山口周辺は大規模なキャンプ場として整備され、登山者の方が場違いなほど。幸ノ川を渡渉し、山腹をジグザグに登って尾根に出たところが四合目。尾根上も樹林帯の登りが続く。

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(左)幸ノ川の渡渉地点。(右)水場のある四合目半。

四合目半に力水と呼ばれる水場がある。細いけれどしっかり水は出ていた。五合目を過ぎると少し勾配が緩んだような気がする。登りに慣れただけかも。少し岩がちな道があらわれ、七合目の避難小屋に到着。各方面への道が分岐するが、福島Aコースは通行止め。今日の本番はここから。

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(左)六合目。樹林帯の登りが続く。(右)七合目避難小屋。

麦草岳へは急登だと聞いていたが、やはりそれなりの登りが続く。登山者も多いはずはないので、足元も少し不安定。ダケカンバやハイマツの向こうに空が広くなってくると、前方に駒石が見えてくる。花崗岩の大岩が積み重なっている。それを過ぎれば、すぐに麦草岳の山頂(三角点峰2721.3m)。

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(左)麦草岳へは急登。(右)駒石。

東に木曽駒ケ岳・宝剣岳・木曽前岳、さらに三ノ沢岳などをきれいに望むことができた。その左手には将棊頭山や茶臼山。その向こうには八ヶ岳が霞んでいる。ただ、北アルプス方面は暑い雲に覆われてまったく見えない。すぐ南に麦草岳最高点(2733ピーク)が見えるので、ややヤブっぽい道をそこまで往復してみる。

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(左)麦草岳の山頂(三角点峰)。(右)前方右に見える麦草岳最高峰(2733m)まで往復する。

三角点峰を振り返ると、花崗岩とハイマツのコントラストが美しい、中央アルプスらしい風景が広がっていた。午後から天気が崩れるという予報通り、下山途中から遠雷が聞こえはじめて、四合目半の水場で強い雨が降りはじめたので雨具をつけた。中央アルプスの展望が得られただけ、よしとしなければ。下山後は「二本木の湯」で汗を流した(620円)。

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(左)2733から三角点峰を望む。(右)茶臼山・将棊頭山の向こうに八ヶ岳。
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2023年09月25日

コガラ登山口から木曽駒ケ岳(福島Bコース↑北御所↓)[木曽町/宮田村]

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伊那前岳から千畳敷カールと宝剣岳を望む。

9月24日[1日目]コガラ登山口725-807幸ノ川渡渉地点810-858力水(四合半)913-1001六合目1008-1041七合目避難小屋1118-1215八合目水場1227-1333玉乃窪山荘1348-1359木曽前岳1345-1458玉乃窪山荘・泊
9月25日[2日目]玉乃窪山荘610-637木曽駒ヶ岳643-711宝剣山荘726-730乗越浄土-751伊那前岳802-809八合目-837七合目847-912小屋場917-951うどんや峠957-1014清水平-1043蛇腹沢登山口(林道)1102-1142北御所登山口バス停
<北御所登山口バス停1158(バス)→1238駒ヶ岳1246(JR)→1355岡谷1359→1409塩尻1503→1530木曽福島(タクシー)→1550コガラ登山口>

木曽駒ヶ岳は、一度、木曽側を下から登らなければならないと思っていた。木曽側のコガラ登山口から福島Bコースを登り、下山は伊那前岳・うどんや峠経由で北御所に下るプラン。ロープウェイのお世話になることもない。いつの間にかオートキャンプ場になって多くの人で賑わっているコガラ登山口前に駐車。歩きはじめる。

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(左)四合半「力水」。細いが水は出ていた。(右)七合目避難小屋。

幸ノ川を渡渉して山腹に取付き、ジグザグの急登をこなせば尾根上の四合目。四合半の水場は細い流れ。五合目・六合目と針葉樹林帯を我慢して登れば、樹間に麦草岳の姿を確認し、岩がちな痩せ尾根から小ぎれいな七合目避難小屋に到着。ここからは麦草岳の東側を巻くトラバース道。標高差はないが岩場の上下があって歩きにくい。八合目の水場は枯れていた。

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(左)ダケカンバの向こうに木曽駒ケ岳。(右)振り返ると槍穂高。

展望は開け、振り返ると北アルプスが望める。玉乃窪カールの底部に出て、カールの中を登って行く。ハイマツ帯になり、ほどなく玉乃窪山荘に到着。意外と早く着いたので、傍らにある木曽前岳に登って、しばらく展望を楽しみながら過ごす。晴天の下、や宝剣岳など、花崗岩の巨岩とハイマツの中央アルプスらしい風景が広がる。北アは後立山連峰、槍穂高、笠ヶ岳。乗鞍、御嶽、恵那山、南駒、空木。

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(左)玉乃窪カールの底部から。(右)木曽前岳から木曽駒ケ岳・宝剣岳。

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(左)木曽前岳から空木・南駒・三ノ沢岳。(右)木曽駒ケ岳山頂。御嶽を望む。

宿泊した玉乃窪山荘は、すいていると話に聞いていたが、宿泊者は2人だけ。昔ながらの山小屋の雰囲気。小屋につくとお茶と梅干を出してくれたし、シャワー(シャンプーも有)で汗を流せたのは嬉しかった。ただ、夜は冷え込んだ。翌朝はまず、木曽駒ケ岳に登る。ここでも360度の展望を楽しむことができた。新たに南アの連なりや富士山、八ヶ岳、浅間山、北信五岳方面など、北側や東側展望が加わった。

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(左)木曽駒ケ岳山頂から北アを望む。(右)伊那前岳から宝剣岳・木曽駒ケ岳。

中岳西側の岩場のある巻道で宝剣山荘・乗越浄土へ。ここから伊那前岳へ気持ちの良い稜線をたどる。振り返ると千畳敷カールの上に宝剣岳がそびえている。伊那前岳からも展望を楽しんだ後、長大な尾根を東へ下って行く。八合目あたりは気持ちよいが、だんだんハイマツが濃くなってくる。七合目を過ぎると色づき始めたダケカンバの樹林帯に。

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(左)八合目付近。南アと富士山を見て尾根を下る。(右)ダケカンバ帯を下る。

その先は針葉樹林帯の下りになり、小屋場・一丁ヶ池を過ぎてうどんや峠へ。右折して尾根を外れれば、歩きやすい峠道となるが、なかなか長い下りである。最後は林道歩きをこなして北御所バス停に到着。駒ケ根行きのバスを待つ。しかし、ここから駒ケ根・岡谷・塩尻・木曽福島を経由してコガラ登山口にとめた車を回収するのに時間がかかった。

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(左)うどんや峠(五合目)。ここで右折。(右)北御所登山口バス停に到着。

福島Bコースは(日曜日なので)下山する登山者15人ほどとすれ違ったが、北御所へ下山する道ですれ違ったのは1人だけ。木曽駒ヶ岳周辺の喧騒を除けば、静かな山行が楽しめた。道は特段、難しいところはない。中央アルプス特有の花崗岩の大岩を登り降りしたり、ハイマツをかき分けるところ、木の根の段差などは至るところにあるけれど。

[参考]
玉乃窪山荘 1泊2食 10,000円(シャワー使用料500円)
バス(北御所登山口~駒ケ根駅) 810円
JR(駒ケ根~岡谷~塩尻~木曽福島) 2,350円
タクシー(木曽福島駅~コガラ登山口) 5,500円

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2023年09月11日

越百山~南駒ケ岳(伊奈川ダムから周回)[大桑村/飯島町]

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ひとつ南側のピークから見た南駒ケ岳山頂部。

9月10日[1日目]伊奈川ダム下ゲート716-800今朝沢橋分岐(二合目)-839福栃平(南駒-越百分岐)-928下のコル(四合目)936-1004上のコル-1050展望台1102-1128上の水場1157-1255越百小屋[泊]
9月11日[2日目]越百小屋526-610越百山616-724仙涯嶺730-833南駒前衛峰841-855南駒ヶ岳915-950「2712」巻く957-1042北沢尾根三角点1055-1126六合目-1147五合目1154-1257南駒ヶ岳登山口(四合目)1315-1336福栃平(南駒-越百分岐)1338-1447伊奈川ダム下ゲート

中央アルプスの中で、歩いてない南駒から越百山の間を歩くために出かけた。全体に曇り空のもとでの山行となったが、中央アルプスらしい、ハイマツの中に花崗岩の巨岩が立ち並ぶ姿を堪能することができた。道は北アルプスの人気ルートのように、きれいに整備されているわけではないが。

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(左)上のコル。ヒノキ林の中の登り。(右)水場への分岐。水場は近く、豊富。

R19から伊奈川沿いの細い道を走って、伊奈川ダム下のゲート前へ。10台ほどの車があったが、少し下った路側に駐車する。ここから少々長い林道歩き。福栃平で道標に従って登山道に入る。山腹をジグザグに登り尾根にたどり着いたところが下のコル。ヒノキ林の中を登り、上のコル。

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(左)越百小屋。(右)越百小屋から見た早朝の越百山。

針葉樹林帯となるが、視界の開ける場所はほとんどなく淡々と樹林帯を登る。上の水場への分岐は小広場。左に少し下って水を補給。そして木の根の張り出す急登の後、道が平坦になり少し下ると越百小屋。越百小屋は小規模な小屋だったけれど、小さいなりの落ち着いたよさがあった。今日の宿泊者は7人。

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(左)越百山山頂。南アと富士山を望む。(右)仙涯嶺へ向かう。

2日目は越百山への登りから。樹木が覆いかぶさって歩きにくい所もあるが、やがてハイマツ帯となり視界が開け、緩やかな越百山のピークへ。曇り空ではあるものの、南アルプスや富士山を望むことができた。ここからは稜線を仙涯嶺へと向かう。急な岩峰をもたげる仙涯嶺へは、最後は足元がザレていて滑りやすい。岩峰を巻いた先の小広場に山名標があった。

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(左)仙涯嶺の最高地点付近。山名標はこの先の小広場に。(右)仙涯嶺の先は切れ落ちた岩場が続く。

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(左)南駒ケ岳へ。手前ピークへの登り。(右)ナナカマドの実と花崗岩。

仙涯嶺の先は、クサリ場や切れ落ちた岩場が続くので、慎重に。ハイマツ帯に出入りしながら登り続けると、南駒の手前のピークに出る。ここから見た南駒ケ岳は、花崗岩とハイマツをちりばめた美しい山容だと思う。わずかな登りで南駒ケ岳に再訪を果たす。宝剣岳や空木岳は雲に霞んでいるが、南アルプスや富士山は顔を出している。振り返ると歩いてきた縦走路が一望できた。

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(左)南駒ケ岳山頂。宝剣・空木方面を望む。(右)南駒ケ岳から何ア・富士山。

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(左)北沢尾根の最初は岩場の急登降。(右)2712前後からはハイマツ帯。

下山は西へ、北沢尾根を下る。最初は岩が累々と重なる中、クサリ場や岩の急登降を繰り返す。2712を巻く前後からはハイマツ帯になるが、ハイマツは思ったほど邪魔をしない。その先、少しずつ灌木帯に入る。樹林帯に入ると意外に道は歩きやすくなり、針葉樹林帯からヒノキ林の中を下って行く。最後は長い林道歩きで、伊奈川ダム下のゲートに戻り着いた。

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(左)北沢尾根三角点。尾根のほぼ中間点か。(右)四合目登山口で林道に出た。

[参考]越百小屋 1泊2食 12,000円

山小屋の食事はこちら → 「山小屋の食事」
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2023年06月07日

[中央アルプス]三ノ沢岳  ~雷鳥にも遭遇(駒ケ根市/上松町/大桑村)

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極楽平付近から空木岳・南駒ケ岳と三ノ沢岳を望む。

菅の台バスセンター715(バス)=745しらび平800(ロープウェイ)=807千畳敷駅819-855極楽平900-910三ノ沢分岐912-1004「2676標高点(鞍部)」-1056三ノ沢岳1133-1241「2676標高点(鞍部)」1244-1336三ノ沢分岐1340-1349極楽平1356-1428千畳敷駅1430=1437しらび平1450=1525菅の台バスセンター

昨年の夏、極楽平から檜尾岳方面に中央アルプスの主稜線を歩いたときには、右手に三ノ沢岳の均整のとれた姿をつねに眺めながら歩くことになり、その姿がひときわ印象に残っている。そこで梅雨の晴れ間を狙って、三ノ沢岳に登ってみた。この季節の平日なので、しらび平への始発バスの乗車は30人程度とすいている。ロープウェイも始発に乗り、千畳敷へ。

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(左)千畳敷から宝剣岳。(右)極楽平への登り。

ロープウェイ千畳敷駅から極楽平への夏道には、思っていたよりも残雪が多かった。グズグズの雪だが、下りは滑り止めがあった方が安心かも。極楽平で正面に三ノ沢岳を望み、右折して宝剣岳南側の分岐(三ノ沢分岐)へ。三ノ沢岳への尾根に入り、左前方に空木・南駒の絶景を眺めながら鞍部まで下る。ハイマツが左右から張り出して歩きにくい箇所も随所に。

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(左)宝剣岳手前を左折。(右)2676付近の残雪。前方に三ノ沢岳

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(左)キバナシャクナゲ。(右)ハイマツの広がる緩い登り。

2676標高点付近は残雪もあり、キバナシャクナゲやタカネザクラの花に癒される。しばらくアップダウンが続いた先、最低鞍部(2658m)からは中央アルプスらしい花崗岩をよじ登る箇所が続く。その先はハイマツ帯の緩やかな登り。ケルンを過ぎ、急登に転じてもうそろそろ山頂かと思わせてから、残雪の中を登らされる。そそり立つ大岩群の右を過ぎ、三角点と山名標のある三ノ沢岳山頂に到着。

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(左)木曽駒ケ岳・宝剣岳を振り返る。(右)山頂直下の残雪。

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(左)三ノ沢岳山頂。御嶽を望む。(右)南アルプス南部と空木・南駒。

山頂からの展望は、雲がやや多いけれど素晴らしかった。南に空木岳と南駒ヶ岳。東には南アルプスのほぼ全容を見渡し、その上に富士山が顔を出している。西には御嶽。北には木曽駒ヶ岳と宝剣岳。北アルプス方面は雲の中だったが…。帰り道にハイマツから飛び出してきた雷鳥を見ることができたのが、想定外で嬉しかった。

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(左)南アルプス北部と富士山。(右)帰路に雷鳥と遭遇。

しかし、帰りに登り返しがあるのがこのコースの嬉しくないところ。この登り返しは、予想していたとはいえ、少々こたえた。三ノ沢岳への登山道では、「環境省」と書かれた服を着た2人が(おそらく)雷鳥の調査をしていたが、彼らを除いて登山者には誰にも会わなかった。

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(左)帰路の登り返しが地味にこたえる。

[参考]
菅の台バスセンター駐車場 1日800円
バス+駒ケ岳ロープウェイ 往復4,070円(石井スポーツ・モンベル会員などの割引で3,710円:季節変動有)
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2022年10月03日

檜尾岳~熊沢岳[中央アルプス主稜線 リトライ](駒ケ根市/大桑村)

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東川岳まで来ると目の前に空木岳・南駒ケ岳が大きい。

[第1日(10/02)]駒ヶ根駅900=(バス)945しらび平1037=(ロープウェイ)1045千畳敷1054-1124極楽平1131-1140島田娘1145-1233濁沢大峰1248-1404檜尾岳1439-1450檜尾小屋・泊
[第2日(10/03)]檜尾小屋559-606檜尾岳614-634大滝山-728熊沢岳734-901東川岳909-918木曽殿山荘944-1038空木岳八合目1044-1110仙人の泉1137-1206六合目北沢渡渉点1220-1312うさぎ平1316-1451伊奈川ダム上駐車場1455-15:34伊奈川ダム下ゲート1605=(タクシー)1630須原駅

8月に極楽平から檜尾岳まで歩いたが、悪天候でその先は断念して檜尾尾根を下山した。今回はそのリトライ。駒ヶ根駅からバスでしらび平へ。秋晴れの日曜日なのでロープウェイは1時間弱の待ち時間があったが、1日目は時間に余裕あり焦る必要はない。快晴のもと、檜尾岳までは前回と同じコースをゆっくり歩いた。

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(左)極楽平への登りから宝剣岳を見上げる。(右)極楽平から宝剣岳方面。

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(左)濁沢大峰の先から檜尾岳を正面に望む。(右)檜尾岳から空木岳を望む。

千畳敷から極楽平に登る斜面はやや色づき、チングルマの綿毛が揺れている。島田娘の頭からやや下り気味に花崗岩・白砂・ハイマツのコントラストが楽しい稜線。急登の先の濁沢大峰の先では岩場・鎖場が連続する。檜尾岳で空木岳を展望。東に下って、前回同様、檜尾小屋に宿泊。宿泊者はけっこう多かった。

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(左)大滝山からこれから進む稜線を望む。(右)熊沢岳の山頂。

2日目は檜尾岳から南の稜線へ、前方に空木岳・南駒ケ岳を見ながら進む。岩場のアップダウンがけっこう多い。大滝山を越えた先の東側はダケカンバなどの紅葉が美しい。熊沢岳手前は岩場の急登。鎖や足場の設置がないと進めないような場所も。曇り空で風が冷たくて各ピークでもゆっくりできないが、この景色の中、稜線を歩くのは楽しい。振り返ると御嶽・乗鞍・三ノ沢岳・宝剣岳方面が望める。

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(左)熊沢岳からはしばらく緩やかな花崗岩とハイマツの道。(右)振り返ると御嶽・乗鞍・三ノ沢岳。

熊沢岳からは緩やかにいくつかのピークを越えて行く。登り返して、本日最後のピークとなる東沢岳。ここまで来ると空木岳・南駒ケ岳が目の前に大きい。急坂を下って木曽殿山荘へ。山荘前で、タクシーを電話予約して伊奈川ダムへの下山にかかる。尾根に沿って進む樹林帯の下りは長く感じられる。苔むした針葉樹林帯から、笹が覆うようになり、仙人の泉(水場)で休憩。さらにどんどん下って北沢へ。

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(左)前方の東川岳から下って木曽殿山荘へ。(右)苔むした針葉樹林帯の下り。

北沢を横切る箇所は、渡りやすいところを探して渡渉する。その後、対岸の山腹に取付くところが不明瞭なのでマークに注意。うさぎ平で林道に出て、あとは林道を淡々と2時間あまり歩いて伊奈川ダムの下のゲートへ。伊奈川ダムの少し上で林道が少し崩れているところがあり、現在はゲート下までしか車が入れない。予約したタクシーで須原駅に出て、帰途についた。

2日目、主稜線上で出会った登山者は5人ほど、木曽殿越からの下山路では1人だけ。静かな山行が楽しめた。

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(左)六合目・北沢の渡渉点。この先、1時間弱でうさぎ平。林道に出る。

[参考]駒ヶ根駅~しらび平(駒ケ岳ロープウェイ乗場) 1.050円
    駒ケ岳ロープウェイ 片道(しらび平~千畳敷) 1,370円
    檜尾小屋 1泊(寝具・食事なし)       6,500円
    タクシー(伊奈川ダム下ゲート~須原駅)    6,500円

前回、悪天候で檜尾尾根を下山した際の記録はこちら
→ 「2022年8月23日 檜尾岳[中央アルプス主稜線]~悪天候で檜尾尾根下山」
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2022年08月23日

檜尾岳[中央アルプス主稜線]~悪天候で檜尾尾根下山(駒ケ根市)

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稜線から振り返り、島田娘の頭を望む。

[第1日(8/22)]駒ヶ根駅900=(バス)947しらび平1011=(ロープウェイ)1018千畳敷1037-1105極楽平1116-1125島田娘-1215濁沢大峰1221-1326檜尾岳1328-1337檜尾小屋・泊
[第2日(8/23)]檜尾小屋605-616小檜尾岳-707シャクナゲのピーク714-810赤沢の頭828-913「1524標高点」918-952檜尾登山口-957檜尾橋バス停1006=(バス)1038駒ヶ根駅

当初の計画は、千畳敷から中央アルプスの主稜線を南へ歩き木曽殿越から伊奈川ダムへ下山というもの。宿泊は今年リニューアルされ有人となった檜尾小屋。しかし、2日目は悪天候のため、エスケープルートとして考えていた檜尾尾根を下ることになった。2日間合わせても歩行時間は短く、消化不良。主稜線の南半分は次回以降の宿題となった。なんとなく檜尾小屋に宿泊しに行ったようになった。

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(左)極楽平への登り。(右)極楽平から宝剣岳方面を望む。

木曽谷側に下山予定なので、鉄道でアクセス。ロープウェイへのバスは駒ヶ根駅乗車時はガラガラだったが、菅の台バスセンターからは満席に。それでもまだ待ち行列は続いていた。しらび平では20分ほどの待ち時間で随時運行しているロープウェイに乗車できた。千畳敷のカールの底に立っても、雲が多く遠望はきかない。ときどきは雲も流れて宝剣岳も望める中、まずは極楽平まで登る。

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(左)トウヤクリンドウの花が多い。(右)大きな花崗岩が連なる稜線。

霧の流れる稜線を南へ向かう。人の姿は少なくなる。花崗岩と白砂、ハイマツ、そしてトウヤクリンドウが咲く稜線を楽しむことができた。緩やかに島田娘ノ頭を越えて、あとは下り基調が続く。花崗岩の奇岩が目を惹く。右手には三ノ沢岳がそびえている。少々の登りで濁沢大峰へ。ここから足場の悪い岩場の鎖が連続する。いったん下って灌木帯に入ると脇には花畑が広がる。緩やかな登りで檜尾岳に到着。

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(左)濁沢大峰。三ノ沢岳を望む。(右)いったん標高を下げると花畑。

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(左)檜尾岳の山頂。(右)檜尾小屋。左後方に檜尾岳が見える。

霧が深くなり視界はなくなってしまった。縦走路から左折し花の咲く鞍部からテント場を過ぎて、小さな丘の上の檜尾小屋へ。リニューアルされた小屋はきれいで快適。小屋番の人も気さくで親切。ただ、食事や寝具は持参が必要。今日の宿泊は7人。夕刻、雲が少し晴れ、小屋の前からは宝剣岳方面や空木岳方面を望むことができた。

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(左)檜尾小屋から宝剣岳方面。(右)檜尾小屋から南側の主稜線と左に空木岳。

2日目の朝は霧で視界なく強風が吹く悪天候。この強風で当初予定通りに稜線をたどるのはリスクがあるし楽しくなさそうだと考え、おとなしく檜尾尾根を下ることにした。ハイマツ帯の小檜尾岳を過ぎると岩場に梯子が連続する。その後、樹林帯に入っても小さなアップダウンが続き、濡れた岩や木の根、丸太階段が滑って歩きにくい。

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(左)ハイマツ帯の小檜尾岳。(右)檜尾尾根途中のシャクナゲピーク。

思いのほか時間がかかる。赤沢の頭を過ぎると、笹原とダケカンバ・ブナや針葉樹の中、やや道は歩きやすくなるが、ゆるい傾斜で大きく折り返しながら下るようになる。ようやく車道に出て、少し下ると檜尾橋バス停。昨夜、同宿だった人も檜尾尾根を下ってバスを待っていた。バスで駒ヶ根駅に向かい帰路についた。

[参考]バス(駒ヶ根駅~しらび平)    1,050円
    ロープウェイ(しらび平~千畳敷) 1,370円
    檜尾小屋(寝具・食事なし)    6,500円
    バス(檜尾橋~駒ヶ根駅)      670円

後日、主稜線を木曽殿越まで歩いた際の記録はこちら
→ 「2022年10月3日 檜尾岳~熊沢岳[中央アルプス主稜線 リトライ]」
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2022年07月09日

茶臼山+行者岩 [コガラ登山口から往復] (木曽町/塩尻市)

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茶臼山から木曽駒ケ岳を望む。

コガラ登山口624-650正沢川吊り橋655-755五合目801-902七合目908-953 2412m地点1001-1048茶臼山1053-1105行者岩-1118茶臼山分岐-1139行者岩-1158茶臼山1215-1241 2412m地点-1306七合目1311-1350五合目1403-1442正沢川吊り橋-1518コガラ登山口

中央アルプスの茶臼山に木曽駒高原のコガラ登山口から登る。登山口の駐車場は朝6時過ぎで先着10台。広いのでまだまだ余裕がある。まずは林道を進む、木曽駒ケ岳への福島Bコースを右に見送り、林道を進む。林道は中央が陥没していて、端を伝うように歩かなければならない。その先で正沢川を渡る。ワイヤーにつかまり、細丸太に足を置いて進めば問題ない。思ったよりもしっかりしていた。

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(左)正沢川を渡る。(右)歩きにくい五合目までの道。

その先、五合目までジグザグの登りは足元が不安定でとにかく歩きにくい。シダなどの植物が道を覆い、その下の石や木枝などで滑ったり、つまずいたり。先が思いやられたが、五合目で尾根にのれば、あとは歩きやすい道になる。六合目手前~七合目あたりは結構な急登になるが、苔むした針葉樹林帯などが美しい場所もところどころあらわれる。

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(左)五合目で尾根にのる。(右)苔むした尾根の登り。

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(左)2412標高点付近から木曽駒ケ岳方面。(右)シャクナゲと枯木帯。

道脇にはギンリョウソウが多い。樹間にときどき木曽駒方面が望めるものの、樹林帯の中の我慢の登りが続く。少し樹木が低くなり、右手に行者岩が見えた。唯一シャクナゲが咲いている場所があり、枯木帯を過ぎてしばらく行くと茶臼山の山頂。ここでようやく展望が得られた。北・東方向は雲が多いが、西駒山荘から木曽駒ケ岳へと続く稜線はきれいに見えている。

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(左)茶臼山の山頂に到着。(右)茶臼山から左に将棊頭山、右に行者岩。

いったん下ってハイマツの中を緩やかに登れば行者岩。さらに桂小場からの登山道との合流点まで歩いたのは、赤線つなぎ。この間はハイマツ帯が多く、木曽駒ケ岳の稜線を眺めながら、高山の雰囲気を感じることができた。行者岩・茶臼山へ登り返した後、往路をコガラ登山口へと下山した。なお、本コースは各合目ごとに道標があり、赤テープも頻繁にあるので道を失う心配少ない。

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(左)ハイマツ帯を茶臼山に向かう。(右)行者岩から木曽駒ケ岳を望む。

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(左)将棊頭山との鞍部から行者岩を振り返る。

老体の私にとっては少々ロングコースであり、蒸し暑かったこともあって、終盤はフラフラになって駐車場にたどり着いた。出会った登山者は行者岩での2人組のみだが、彼らは桂小場から登って来たと思われる。途中、他の登山者には出会わなかった。
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2020年08月20日

将棊頭山~木曽駒ケ岳 [駒ケ岳ロープウェイから](宮田村/伊那市/木曽町/上松町)

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将棊頭山を正面に見て濃ヶ池へとカールを下る

菅の台バスセンター730=(バス)803しらび平駅818=(ロープウェイ)825千畳敷駅835-910乗越浄土915-1018濃ヶ池1023-1036濃ヶ池分岐-1055遭難碑1100-1117将棊頭山1140-1209濃ヶ池分岐-1303「2870圏ピーク」1306-1337木曽駒ケ岳1349-1414中岳-1428乗越浄土1438-1503千畳敷駅1530=1537しらび平駅1542=1613菅の台バスセンター

2週間前に桂小場から将棊頭山まで登った。今回はその続き。通常の登山では「続き」だけ歩くことはあり得ないけれど、ロープウェイを使えばできなくはない。朝6時半、バス始発の45分前に菅の台の駐車場に到着。駐車場は例年に比べればガラガラなのだが、バス乗場と切符売場あわせてすでに70~80人ほどの列。しかし、バスもロープウェイも次々と臨時便が用意され、ストレスなく千畳敷に到着できた。

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(左)千畳敷カールから宝剣岳を見上げる。(右)八丁坂から南アルプスの展望。

快晴の千畳敷カールを歩きはじめる。季節のせいか、周囲の花々は何となく地味な感じ。エゾシオガマ・ミヤマセンキュウ・アキノキリンソウなど。周回路から左折して、足元がガラガラした急な八丁坂を我慢して登り乗越浄土へ。カールの縁に登りつき将棊頭山方面も展望が開ける。宝剣岳を背にして、濃ヶ池方面へと北側のカールを折り返しながら下る。ウサギギク・トウヤクリンドウが脇を彩っていた。

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(左)濃ヶ池への下りからカール上部を見上げる。(右)花の咲く斜面を巻いて進む。

いったん平坦となり駒飼の池。水たまり程度にしか見えない。そこからは、ハシゴや岩の段差もある急な下り。沢を渡ると山腹を左に巻く概ね緩やかな道となり、サクライウズをはじめとする花々が斜面を彩る。暑さが厳しい上に、ハイマツや低木の木枝が邪魔して歩きやすいとはいえない。周囲が少し開けて、濃ヶ池に到着。やはり水が少なくて、宝剣岳を映す姿は望めないようだ。

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(左)濃ヶ池から宝剣岳を望む。(右)将棊頭山へもう少し。

緩やかな道をたどり、濃ヶ池分岐で主稜線に合流。ハイマツと花崗岩の砂礫の緩やかな登り道で、聖職の碑の遭難碑を経由して将棊頭山へと向かう。チングルマが綿毛を揺らしている。雲が多くなってきた。主稜線から左に分岐して将棊頭山の山頂へ。今回も周囲が雲に囲まれてしまい、展望はいまひとつ。涼しい風が稜線を抜けていく。昼食休憩の後、濃ヶ池分岐まで戻り、ここから木曽駒ケ岳へ向かう。

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(左)標高2770付近から将棊頭山を振り返る。(右)馬の背の登り。右手奥が木曽駒ケ岳。

ハイマツ帯の中、段差の大きい急登。標高2770mでいったん緩み、2779標高点を過ぎるあたりから細い尾根の登りとなる。馬の背と呼ばれるのはこのあたりか。ガレと砂礫の急登で標高2870の岩峰に登りつく。急登ではあるが意外と歩きやすい。その先、道が緩めば、左前方には中岳を挟んで宝剣山荘や頂上山荘が見えてほっとする。岩を伝うような登りを経て、木曽駒ケ岳山頂に到着。雲が多く展望は限られたもの。

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(左)左手に中岳と山荘が見えてほっとする。(右)中岳付近から木曽駒ケ岳を振り返る。

木曽駒ケ岳からは中岳・乗越浄土を経由して千畳敷駅へと戻った。朝は登山者ばかりだったが、この時間になると観光客風の人の方が多く見られる。ロープウェイとバスを乗り継いで菅の台バスセンターに戻り、帰途についた。平地でも猛暑の日々が続いているが、山上でも行動中は汗が止まらなかった。

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(左)中岳の下りから宝剣岳。

[参考]
菅の台バスセンター~しらび平駅~千畳敷駅(バス+ロープウェイ) 往復4,200円
菅の台駐車場 800円(1日)
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2020年08月06日

将棊頭山 [桂小場から往復](伊那市/木曽町/塩尻市)

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将棊頭山を望む

桂小場登山口550-704野田場711-740馬返し-812大樽小屋820-959胸突の頭-1004分水嶺1017-1043西駒山荘-1059将棊頭山1131-1145西駒山荘1204-1223胸突の頭-1325大樽小屋1334-1356馬返し-1413野田場1422-1514桂小場登山口

桂小場から木曽駒ケ岳への登山道。私の脚力で日帰りとなると、将棊頭山を目的地とするくらいが適当か。朝5時半、桂小場登山口の駐車場は先着5台だけ。四阿や登山届箱のある登山口から、唐松林の中を九十九折に登って行く。梅雨が明けて急に暑くなった。すぐに汗がふき出す。

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(左)桂小場登山口。(右)針葉樹林帯の道。前方に大樽小屋。

周囲は桧林になり、山腹を右に巻いて沢(ブドウの泉)を渡る。尾根に登りついて左折。あとは時々の折り返しを挟みながら、尾根の左下を緩やかに登る。顕著な尾根の突端を回り込むと、桧林から唐松林へ。短い折返しで尾根上に登った後、左下に少し下れば沢水が補給できる野田場。その先は平坦な道が山腹の左下を巻いて行く。周囲は唐松林だが、両脇の笹が煩い。

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(左)信大ルートを合わせ胸突八丁へ。(右)六合目の休憩地。

横山から道を合わせ、間もなく馬返し。針葉樹林帯となり尾根上を緩やかに登り、大樽小屋に到着。その先で信大ルートを合わせると勾配が増していく。胸突八丁と呼ばれるところで、細丸太の階段や岩の段差が多くなる。途中、ベンチのある六合目(標高2,300m)、津島神社(2,400m)が休憩ポイント。急登だが歩きやすく危険な場所はない。しかし、もともと足が遅い上にこの暑さでペースは上がらない。

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(左)胸突八丁の登り。(右)胸突八丁の頭の先は花畑。

津島神社からも結構長く感じられるが、少し樹木が疎らになって七合目標柱を過ぎる。すぐに胸突八丁の頭。ここで登りは終わり。左折して稜線左下の巻道に入る。途端に道脇に花が多くなり、右手斜面は花畑。シナノキンバイ・ハクサンフウロ・カラマツソウ・エゾシオガマなど。周囲は低木帯である。その先、行者岩分岐の案内板を過ぎると、ハイマツの稜線に飛び出す。

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(左)ハイマツの稜線から木曽駒方面。(右)稜線から茶臼山の行者岩。

森林限界を超え、視界がようやく開ける。正面に木曽駒山頂方面が見えるが、山頂部は雲の中。振り返ると茶臼山の行者岩が聳えている。東側は一面の雲。砂礫地を進むと分水嶺の案内板がある。夏道は稜線の左下、ハイマツや低木の中を進む。再び周囲が開け、コロナの影響で休業中の西駒山荘に到着。将棊頭山は山荘のすぐ上に見えるが、稜線を進んで右に折り返すように道はつけられている。

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(左)休業中の西駒山荘。(右)将棊頭山の山頂。今日は雲が多かった。

ハイマツの中、花崗岩の砂礫地を緩やかに進んで将棊頭山に到着。残念ながら雲が多く、ここでも木曽駒山頂方面は、ときどき宝剣岳が顔を見せるくらい。その他の方向も雲に覆われている。それでも稜線の涼しい風を感じながら、高山の雰囲気を楽しむことができた。西駒山荘の下で水を補給してから、下山は往路をもどった。途中出会った登山者は10人ほどだった。

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(左)将棊頭山からの展望。宝剣岳が雲間に見えた。
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